第二十三話:絶対強者! 騎士団長アトラスの異常なまでの力
第一節 団長への挑戦とタナカの懸念
ランク2のガウェインを破り、騎士団の注目を一手に集めたアイリス・ライトは、更なる高みを目指し、騎士団長アトラスに模擬戦を申し込んだ。
「アトラス団長!私の新しい力で、あなたに挑ませてください!」
アトラス団長は静かに頷いた。「よろしい、アイリス嬢。貴様の成長は目覚ましい。王都の騎士団の頂点とは何か、その目で見るがいい」
タナカ(田中一郎)は、アイリスの成長を信じながらも、団長アトラスの底知れない強さに、懸念を抱いていた。
(アトラス団長は、騎士団創設以来、誰にも破られていない。俺の絶対領域が120%の性能を出しても、届くかどうかわからない…)
レオンハルト、ガウェイン、アメリア、そしてルナも、この頂上決戦を見守るために訓練場に集まった。
第二節 規格外の「魔力収束」
模擬戦開始。アイリスは、ガウェイン戦で見せた120%増幅された聖光突進を、初手から全力で放った。
「聖光突進!」
訓練場を揺るがす光の奔流が、アトラス団長に襲いかかる。誰もが、団長が一歩後退するか、防御に専念すると予想した。
しかし、アトラス団長は剣を構えることなく、ただ掌を前に突き出した。
「ふむ。良い威力だ」
団長の掌の周囲の空間が歪み、アイリスの全てを呑み込むはずだった光の奔流が、まるで小さな渦に吸い込まれるように、団長の手のひら一点に異常なほど収束していく。
そして、団長は収束させた魔力の塊を、何事もなかったかのように静かに地面に落とした。
シーン
訓練場は静まり返った。アイリスの最強の一撃が、何の苦もなく、団長の魔力操作技術によって完全に無力化されたのだ。
第三節 団長の「一撃」と絶対的な差
アイリスは、自分の最強の一撃が通用しなかったことに、戦慄した。彼女の胸元の絶対領域の本体も、団長の規格外の力に警告信号を発していた。
(アイリス様!団長は、俺の魔力増幅能力を遥かに超える、絶対的な魔力制御を持っています!防御に徹してください!)タナカは必死に遠隔で指示を送る。
しかし、団長は攻撃の準備を終えていた。団長は剣を鞘に納めたまま、アイリスに一歩踏み出した。
「アイリス嬢。騎士団の頂点は、装備や才能の増幅率ではない。純粋な力の質と、制御の完成度だ」
団長がアイリスの前に立った瞬間、アイリスの全魔力回路に、絶対的な重圧がかけられた。
ズンッ!
団長は、剣も魔力も使わず、ただ「存在」しているだけで、アイリスの動きを完全に停止させたのだ。タナカが120%の増幅をかけても、この重圧は振り払えない。
「終わりだ」団長は静かにアイリスの肩を小突いた。
アイリスは、まるで巨岩にぶつかったかのように、訓練場の端まで吹き飛ばされ、意識を失った。
第四節 団長の評価と新たな目標
模擬戦は、アトラス団長の圧勝に終わった。レオンハルトとガウェインが、すぐにアイリスの元へ駆け寄る。アイリスに怪我はなかった。
団長は静かにタナカに視線を向けた。タナカは、人型として平静を装いながらも、団長の底知れない力に恐怖を感じていた。
「タナカ。貴様の調整は完璧だ。アイリス嬢は最高の騎士になるだろう。だが、真の強さとは、その装備の力を超える自己の絶対性だ。そのことを、彼女に教えるのも貴様の役割だ」
アトラス団長は、タナカの「魂のブラジャー」としての秘密に気づいているかのような、深淵な目をしていた。
意識を取り戻したアイリスは、団長の圧倒的な力に、打ちひしがれながらも、新たな目標を見出した。
「…団長。私、必ず、あなたを超えてみせます。装備の力も、自分の力も、全てを超越した騎士になってみせます!」
タナカは、主の決意を胸に、団長という絶対的な壁を超えさせるため、その献身を続けることを誓った。
読者の皆様、私、アイリス・ライト、団長アトラス様との模擬戦で完敗しました。
ガウェイン様には勝てたし、タナカの調整も最高の120%だったから、勝てると思ったんです。でも、団長様は、私の最強の一撃を、何でもないように掌で収束させてしまった…。そして、ただそこにいるだけで、私の動きを止めてしまったんです。
「真の強さとは、装備の増幅率ではない」
団長様の言葉が、今も胸に響いています。タナカがいくら私を増幅してくれても、その根幹となる私の魔力そのものの質と制御が、団長様の足元にも及ばないということです。
悔しいけれど、私は新しい目標を見つけました。
私は、タナカの調整という最高の武器を持ちながらも、団長様が示す「装備の力を超える絶対的な強さ」を手に入れなければならない。それは、私自身の騎士としての魂の完成です。
タナカ、あなたにはこれからも、私を最強の騎士へ導くために、最高の調整役として傍にいてほしい。私は、団長様という壁を超え、真の騎士団の頂点に立ってみせます!
次なる物語で、私が団長様を超えるため、どのように努力していくのか、見守っていただければ幸いです。




