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転生したら騎士学生のブラだった件  作者: 沼口ちるの


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第二話:絶対領域とライト侯爵家の日常

第一節 侯爵家の朝と溺愛する妹

俺、田中一郎改め絶対領域アンタッチャブルテリトリーは、今日もアイリス・ライト様の胸元に密着し、侯爵家の朝を迎えていた。進化後、俺のセンサー能力はさらに向上し、アイリス様の微妙な感情の揺れすら鮮明に感じ取ることができる。


(ふぅ…アイリス様、今日の気分は上々ですね。って、あれ?)


アイリス様が部屋を出て向かったのは、食堂ではなく、隣の部屋だった。


「リナ!起きてる?朝食の時間よ」


扉を開けると、そこにはアイリス様より三歳年下の、まだ幼さの残る少女がベッドで丸まっていた。それが、アイリス様の溺愛する妹、リナ・ライトだった。


「んん…お姉ちゃん、もう少しだけ…」


リナは眠たげに目をこする。その姿に、普段は凛としたアイリス様の表情が、一瞬でとろけるように穏やかになる。


「駄目よ、リナ。今日は特別に、お父様がお気に入りのパンを用意してくれたのよ?冷めちゃうわ」


リナが渋々起き上がると、アイリス様は優しくその髪を梳かし、顔を拭いてやった。俺はアイリス様の胸元から、その一連の動作を密着して見守っていた。妹の世話をするアイリス様は、養成所で見せる筆頭候補生の顔とは全く違う、優しい「お姉ちゃん」の顔だった。


第二節 ライト侯爵家の食卓

朝食のテーブルには、ライト侯爵家の家族が揃っていた。


中央には、厳格だが温厚な雰囲気を持つ当主の父アルフレッド・ライト侯爵。その隣には、優雅で常に微笑みを絶やさない母エレーナ・ライト。そして、アイリス様と同じ金髪とハチミツ色の瞳を持つ、頼りがいのある兄レオンハルト・ライトが座っていた。レオンハルト兄は既に騎士団の現役騎士で、アイリス様にとって目標とする存在だ。


「アイリス、最近の訓練はどうだ?先日の模擬戦も、君の評判は上々だったな」父アルフレッドが優しい眼差しで尋ねる。


「はい、お父様。順調です。全ては、この『絶対領域』のおかげです」


アイリス様はそう言って、誇らしげに俺が密着している胸元を軽く叩いた。


「ハハハ、相変わらずブラジャーに全幅の信頼を置いているな。まあ、アイリスがそう言うのだから、きっと良い品なのだろう」


兄レオンハルトも微笑む。「アイリスの強さは、日増しに増している。騎士団に入隊する日も近いだろう」


家族からの温かい言葉に、アイリス様は少し照れたように笑った。俺は彼女の胸元から、家族の温かい絆と、アイリス様への深い愛情を感じ取っていた。


(この家族を守るためにも、俺はアイリス様を最強の騎士に育て上げなければ…!)


第三節 妹の願いと兄の助言

食後の団欒中、リナが突然口を開いた。


「お姉ちゃん…私も、いつか騎士になれるかな?」


リナの声は小さく、不安げだった。


アイリス様は驚いたように目を見開いた後、リナの頭を優しく撫でた。


「もちろんよ、リナ。あなたが頑張れば、きっと立派な騎士になれるわ。私が訓練をつけてあげる」


兄レオンハルトが、そんな妹たちを見て、穏やかな口調で言った。


「リナもそうだが、アイリスも、最近は力が付きすぎて、少し危うい面もある。特に、天啓の才能は、魔力の暴走を招く可能性があると聞く。いくら守りのブラがあるとはいえ、魔力制御の訓練も怠らないように」


天啓の才能。それはアイリス様が持つ特殊能力で、彼女の魔力を際限なく引き出す力だが、同時に制御が難しく、身体に大きな負担をかけるリスクがあるという。俺の【魔力増幅エンチャントメント】は、その力を更に増幅させる効果があるため、確かに注意が必要だ。


(魔力の暴走…それは危険だ。俺がアイリス様を守りつつ、力の制御もサポートできるよう、もっと進化しなければならない!)


アイリス様は真剣な表情で兄の言葉を受け止めた。「はい、お兄様。気をつけます」


第四節 秘密の特訓と新たな目標

その日の午後、アイリス様は人目を避けて、侯爵家の中庭の奥にある、小さな訓練場へと向かった。


「お兄様の言う通りだわ。絶対領域のおかげで力が溢れるけれど、それを完全に制御するには、まだ訓練が必要」


アイリス様は剣を構え、自身の魔力を集中させ始めた。俺の【魔力増幅エンチャントメント】が起動し、彼女の魔力はみるみるうちに高まっていく。


(制御を…制御を意識するんだ、アイリス様!俺も最大限にサポートします!)


アイリス様は、高まる魔力を繊細に制御しようと試み、剣の切っ先に集中させた。彼女はそれを微細な光の刃に変え、標的の的を正確に貫いた。


「やった!少しは制御できるようになったわ!」


アイリス様は、額に汗を浮かべながらも、達成感に満ちた笑顔を見せた。


そして、夜。自室に戻ったアイリス様は、優しく俺を手に取った。


「守りのブラ。あなたのおかげで、私の力はどこまでも高まる。だから、もっともっと強くなって、このライト家も、大切なリナも、みんなを守れる騎士になるわ。そして、いつか、あなたを身につけたまま、騎士団の団長になる!」


アイリス様の揺るぎない決意が、俺の意識に深く響き渡る。


(騎士団長!ご主人様、最高の目標じゃないですか!俺はあなたの最高のパートナーとして、その夢、必ず実現させてみせます!)


俺は、絶対領域として、アイリス様の「天啓の才能」を支え、魔力の暴走から彼女を守り、彼女が騎士団の頂点に立つ日を夢見るのだった。


お読みいただき、ありがとうございます。アイリスお姉ちゃんの妹の、リナ・ライトです。


私のお姉ちゃん、アイリスお姉ちゃんは、この物語にも書かれている通り、王立騎士学園の筆頭候補生としてすごく優秀なんです! みんなにも自慢のお姉ちゃんです。お父様も、お母様も、お兄様も、みんなお姉ちゃんのことを応援しています。


でも、最近のお姉ちゃん、すごく強くなったのは嬉しいんですけど、ちょっと変なところに頼りすぎな気がするんです。


だって、お姉ちゃん、いつもあの「守りのブラ」を大事そうにしていて、「この子が私を守ってくれるから」とか、「この子のおかげで無敵よ」って、ブラジャーに向かって話しかけているんです。学園の友達には「特別な魔導装備なの」って言っているみたいですけど、私には分かるんです。あれは、ただのブラジャーじゃないって。だって、お姉ちゃん、訓練から帰ってくると、すごく優しい顔であのブラジャーを手洗いしているんですから。


私もいつか、お姉ちゃんみたいに立派な騎士になって、お姉ちゃんと一緒に騎士学園で学びたいです。そうしたら、お姉ちゃんみたいに、私だけの特別な守護者…もとい、特別な装備を手に入れることができるでしょうか?


お姉ちゃんは「私が訓練をつけてあげる」って言ってくれたので、私も頑張ります!


どうか、最強のお姉ちゃんと、その...絶対領域の活躍を、これからも見守ってくださいね!

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