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転生したら騎士学生のブラだった件  作者: 沼口ちるの


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第十八話:ユニーク能力なしの危機! 闇夜の襲撃と守護者の機知

第一節 訓練週間の厳戒態勢

アイリスの絶対領域ブラジャーのユニーク能力解除から数日が経過した。アイリスは基礎訓練に励み、連日の転倒にもめげず、騎士としての身体能力を向上させていた。


兄レオンハルトは、アイリスの訓練ルートと宿舎周辺の巡回を徹底的に強化していた。タナカ(田中一郎)は雑用係として騎士団に滞在しつつ、リナと協力し、アイリスの魔力回路の微調整を続けていた。


(ご主人様、ユニーク能力なしでも、驚くほど成長しています!このまま基礎を固めれば、能力回復後は最強になれる!)タナカは喜びを感じていた。


しかし、アイリスの「絶対領域」の機能が低下しているという噂は、騎士団の外部、そして裏社会にもわずかに漏れていた。


第二節 闇夜の襲撃

その日の深夜。アイリスが騎士団の宿舎で眠っている最中、静寂を破る物音がした。宿舎の窓が音もなく開けられ、侵入者が忍び込んできた。


侵入者は、以前騎士団が壊滅させた盗賊団の残党が雇った暗殺者だった。彼らは、アイリスが弱体化した今が好機と見て、彼女の持つ高価な魔導装備『絶対領域』を奪い、アイリスを無力化するのが目的だった。


暗殺者が、アイリスのベッドに忍び寄り、魔力抑制の針を構えたその瞬間、異変が起こった。


第三節 ブラジャーと雑用係の連携

暗殺者の侵入に気づいたのは、アイリスの胸元にある絶対領域ブラジャーの本体だった。ユニーク能力は使えないが、魔力探知と振動機能は生きている。本体は、激しい振動をアイリスの胸部に送り、彼女を覚醒させようとした。


ブルブルッ!


(な、何?私のブラジャーが、激しく震えている!?)アイリスは目を覚ますと同時に、暗殺者の存在に気づいた。


「誰!?」アイリスは反射的に剣に手を伸ばそうとするが、暗殺者は既に魔力抑制の針を構えている。


その時、宿舎の外壁に設置された『消火用の魔導具』が、突然誤作動を起こした。


シュウウウッ!


訓練場の巡回を装い、宿舎の外で待機していたタナカが、人化体の微弱な魔力と、リナとの連携で、消火用の魔導具を魔力的に過負荷にして作動させたのだ。消火液は強い刺激臭を放ち、暗殺者の視界を奪った。


「くそっ!」暗殺者は視界を奪われ、アイリスへの攻撃を躊躇した。


第四節 危機一髪と兄の到着

その隙に、アイリスはベッドから飛び起き、剣を手に取った。ユニーク能力はないが、連日の基礎訓練で磨かれた身体能力は、確実に彼女を助けた。


「聖光!」アイリスは、自分の魔力のみで剣を振り、暗殺者を牽制する。


暗殺者は撤退を決意したが、時既に遅し。タナカが消火魔導具を起動させた異常事態に、近くを巡回していたレオンハルトが駆けつけた。


「アイリス!無事か!」レオンハルトは宿舎に飛び込み、暗殺者を瞬時に拘束した。


危機を脱したアイリスは、胸元を抑えながらタナカの元へ駆け寄った。タナカは、消火魔導具の調整を装い、息を整えていた。


「タナカ!あなたのおかげよ!この消火魔導具が誤作動しなければ、私は危なかったわ!」


アイリスは、タナカを「偶然の恩人」だと信じている。タナカは、胸元の本体が脈打つのを感じながら、静かに答えた。


「いえ、アイリス様。騎士団の備品調整は、私の職務ですから」


レオンハルトは、タナカの行動の全てが、ユニーク能力なしで妹を守り抜いた意図的な機知であることを見抜いていた。彼はタナカにしか聞こえない声で囁いた。


「タナカ。貴様、能力解除中でも、やはりアイリスの最高の守護者だ。だが、この秘密は、必ず守り通せ」


タナカは深く頷き、レオンハルトとの共犯関係を再確認した。アイリスは、自分のブラジャーが、自分の命を救い、兄と騎士団の猛者たちを欺いているなど、夢にも思わないのだった。



私の大切な妹、アイリスが襲撃に遭いました。今回の事件で、私は騎士としての役割と、兄としての秘密の守護者という役割の間で、激しい葛藤を覚えました。レオンハルトです。


タナカのユニーク能力が解除されている今、私がいくら巡回を強化しても、あの暗殺者を完全に防ぐことはできませんでした。


しかし、タナカという男は、やはり常識外れの存在です。ユニーク能力なしにも関わらず、彼のブラジャーの魔力探知能力と、瞬時の判断力で消火魔導具を誤作動させ、アイリスを守り抜いた。あの行動が偶然ではないことは、私には痛いほどわかります。


タナカは、私の妹たちの命綱です。彼がいなければ、アイリスは今頃どうなっていたか…。


ですが、その秘密をアイリスに知られるわけにはいかない。騎士団長やガウェイン、そしてルナ特使の監視の目がある中で、私はタナカの正体を隠し通さなければならない。


今回の事件で、アイリスは自分の力だけで戦う重要性を痛感したでしょう。そして、タナカの「装備の調整者としての価値」への信頼も深まりました。


私は、タナカという「妹の下着の魂」と共犯関係にあるという、この異常な状況に耐え、妹たちの安全と未来を守り抜く覚悟です。


次なる物語で、アイリスの特訓の成果、そしてリナの受験、そして騎士団内の秘密の攻防にご期待ください。

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