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転生したら騎士学生のブラだった件  作者: 沼口ちるの


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第十四話:新たな壁! 女性騎士現る

第一節 兄の秘密と田中の緊張

レオンハルトに正体がバレた後、タナカ(田中一郎)の騎士団での雑用係としての生活は、さらに緊張感を増していた。


(レオンハルト様が俺の秘密を知ってしまった。いつアイリス様に知られるか…常に気を張らなければならない)


タナカが騎士団の駐屯地で雑用をしていると、レオンハルトが近づいてきた。


「タナカ。リナの受験まで残り少ない。アイリスの目がない分、指導を疎かにするなよ。そして、アイリスの装備の性能はいつ元に戻るんだ?」


レオンハルトは、妹たちのこととなると一切容赦がない。タナカは小声で答える。


「ご心配なく、レオンハルト様。リナ様の才能の開花が完了すれば、人化に費やした魔力が回復し、本体の性能も元に戻ります。そのための最終特訓を、今夜リナ様と行います」


アイリス様は、タナカと兄の密談を、ただの「装備調整に関する真面目な会話」だとしか思っていない。彼女の胸元の絶対領域の本体も、静かに二人の会話を聞いていた。


第二節 女性騎士ナンバー3の登場

そんな中、騎士団内がざわめいた。女性騎士の中で最強と謳われる、ランク3騎士のアメリアが、任務から帰還したのだ。アメリアは、冷静沈着で、剣術だけでなく戦術眼にも優れた実力者だ。


アイリス様は、アメリアの姿を見て、目を輝かせた。


「あの人が、騎士団で女性最強のアメリア様!私もいつか、あの方のようになりたいわ!」


アイリス様は、早速アメリアに話しかけようとしたが、アメリアはアイリス様を鋭い視線で一瞥しただけで、通り過ぎてしまった。


「…ふむ。才能は感じるが、その魔導装備に頼りすぎているな」アメリアはそう呟いた。


(くっ、ブラジャーに頼りすぎているだと!?この絶対領域が、どれほどアイリス様の才能を引き出しているか、貴様などにわかるものか!)タナカは内心で猛烈に反発した。


第三節 アメリアからの挑戦状

数日後、アメリアはアイリス様に騎士団の公式訓練場で模擬戦を申し込んだ。


「アイリス嬢。あなたの絶対領域という装備の性能、そしてあなたの騎士としての実力を確認したい。私と手合わせ願います」


アイリス様は緊張しながらも、この機会を逃すまいと申し出を受けた。


「承知いたしました。アメリア様!」


模擬戦は始まった。アイリス様は、自慢の聖光突進ホーリーブレイクを放つが、アメリアは冷静に剣で受け流し、アイリス様の体勢の隙を突いてカウンターを狙ってくる。


(まずい。アメリアは、アイリス様の攻撃パターンを全て読み切っている!アイリス様の装備の性能ではなく、騎士としての基礎の欠点を狙ってきている!)


タナカは、人型として訓練場近くの備品整理をしながら、即座にリナに【共有知識】を通じて指示を送った。


(リナ様!アメリアはアイリス様の左足への体重のかけ方を狙っています!彼女の無意識に重心を前に移動させるよう、微細な魔力波を送ってください!)


リナは侯爵家で、タナカの指示に従い、遠隔でアイリス様の魔力に介入した。その結果、アイリス様は無意識のうちに重心を修正し、アメリアのカウンターを紙一重でかわした。


第四節 兄の警戒と新たな目標

模擬戦は、アメリアの勝利に終わった。しかし、アイリス様は予想外の粘りを見せ、アメリアを驚かせた。


「…驚いた。私の動きを読んだか。あなたの騎士としての基礎、まだ改善の余地があるが、悪くない」アメリアはアイリス様を評価した。


アイリス様は、アメリアの強さに心から感動し、彼女を新たな目標と定めた。


「ありがとうございました!アメリア様!」


その時、レオンハルトが訓練場に現れた。彼はタナカの様子を警戒しながら見ていたが、アメリアのそばに立ってタナカに鋭い視線を向けた。


(タナカめ、リナだけでなく、アイリスの模擬戦にまで介入し始めたか。だが、アイリスの才能を引き出すため、という彼の言い分も否定できない…!)


レオンハルトは、タナカがアメリアに接触し、新たな騒動を起こすことを恐れたが、タナカは黙々と雑用をこなすだけだった。


アイリス様は、アメリアという目標を得て、騎士としてさらなる高みを目指す決意を新たにした。そして、その陰には、ブラジャー本体と人型、そして兄と妹という、四重の秘密のサポート体制が、今日も稼働し続けているのだった。


騎士団ランク3のアメリアです。


今回の模擬戦で、新人アイリス・ライト嬢の実力を確認しました。彼女は類稀なる魔力の才能を持ち、また彼女の胸元の『絶対領域』という魔導装備は、確かに驚異的な防御と増幅の性能を持っています。


しかし、彼女はまだ、その高性能な装備に頼りすぎています。模擬戦の途中、彼女の重心が突然修正された瞬間がありましたが、あれは彼女自身の判断ではなく、外部からの調整によるものだと見ています。


そして、その調整を行った可能性が高いのが、あの雑用係のタナカという男です。彼は非常に不審です。魔力が微弱な雑用係でありながら、アイリス嬢の装備のコンディションが彼に依存している。


私は、騎士としての基礎を疎かにし、道具に頼りすぎる騎士を認めることはできません。アイリス嬢の才能は本物ですが、このままタナカという不審な影の下で成長すれば、彼女は騎士団の脆い花で終わるでしょう。


私は彼女を新たな目標と定めましたが、それは彼女の才能を伸ばすためです。タナカという不純物を排除し、彼女が真の騎士として立つことができるよう、私なりの方法で介入させてもらうことになるでしょう。


タナカ、あなたと、アイリス嬢を巡る戦いは、これからが本番です。

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