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第四話 少しは進展してるようです。

主人公、レーシック手術を受けてます(メガネだと視界が制限される)

周りは、それによる弊害(メガネがなくなっても、妙なものが見えるのか?)が心配され、お叱りは受けますが・・・

それから数週間……

俺は、某研究所の一員として、実験と訓練に勤しんでいる。

この研究所、定年はないようで、内心ほっとしている俺がいる。

まあ、それより今は、自分が新しく得たという新感覚に夢中だ。

なにしろ、これ……


「**さん、随分と新しい感覚に慣れてきたようで。メガネも邪魔になるっていうことで、レーシック手術も受けたそうですね。我々に事前に言ってくれてたら、もしかして止めてたかも知れません。身体にメス入れようとするようなことを考えてるのなら、これからは我々に相談してください。下手すると、あなたの貴重な新感覚に邪魔が入る恐れがあるので」


俺の上司となった二人(実は、この研究所の所長と副所長だったとは、社員になってから説明された)が不安そうに言ってくる。

しかし、


「いやー、すいません、勝手に。でも、視力が戻ってメガネが不要になったことで、この視界の端に映るものが、ずいぶんとはっきり見えるようになってきましてね。まだまだ視界の端なので、正確に何が見えているのか分からないのですが、日に日に視界の端っこから、少しづつですが視界内に入ってくるようになりまして。これも実験と訓練のおかげかと」


俺は正直に話す。

どうしても、視界の端、眼鏡のレンズから離れた箇所に映るものを見たかった俺は、入社前の口止め料つまり、社外秘を話すなという契約料のようなもので、レーシック手術を受けてしまった。

結果は成功だったので良かったものの、これがためにせっかくの新しい視覚、それが消えることなどは考えていなかったので、後で注意されて俺自身の肝が冷えた。

で、これで目の端に映るものが、はっきりくっきり見えるようになったかというと……


「こうなっても、まだまだはっきりと確認できるほど見えないんですよ。他に見えるもの、見たいものは、はっきりくっきりと見えるんですが、まだまだ訓練が足りないんですかね?」


俺の正直な感想。

それに対し、


「新しい感覚、視覚と捉えるべきなのかどうかも分からないものであれば、じっくりと腰を落ちつけて、この新しい感覚が身につくまで訓練するしか無いでしょうね。大丈夫ですよ、**さん。今までの訓練データだけでも、我々には興味深い新データなんですから」


そんなもんですかね?

ということで、訓練を続けること事態が、研究所や会社に利益をもたらすことになっていると聞かされて一安心。


さらに、そこから数ヶ月。

訓練も山場となり、俺の視覚に入る(映る?)ものが、ぼんやりだったものに輪郭が見えてくる。

問題なのが、その見え方。

今日も定期報告として、例の二人と面談なんである。


「**さん、ずいぶんと鮮明に見えるようになってきたと言うじゃないですか。報告書によると、まだまだぼんやりと見えているようですが、輪郭とかが見えるようになってきたと書かれていますね」


ということで、かなりの期待をかけられている俺なんである。

でも、


「あいにく、見えている箇所が視界の端ということには変わりなくてですね……真正面に見えるのは普通の視覚情報だけなんですよ。少しづつでも正面に移動してくれればね、そいつがどういうものか、どういう見え方をしているのかが説明できるんですが」


それについては俺が初めての体験者、被験者ということで、見えること自体が奇跡のようなものだと再び説明され、あまり気にしなくて良いと言われて安心する。

数日後、俺の訓練内容が若干、変わることとなる。


「**さん、今までの訓練内容では、あなたの視界の端にしか異様なものは映りませんでした。これからは訓練内容を変えて、視野を広くして端に映るものでも認識しやすく、つまり、見やすくなるように少し訓練内容を変えたいと思います」


指導教官のような人に言われ、それもそうだなと俺は納得。

視界の端に映るものでもはっきりくっきり見えるようになるのなら、そちらのほうが良いと思う、俺も。


ということで訓練内容が少々変更となったが、俺の訓練漬けの毎日は変わらず。

毎日のように続けている訓練に慣れてきたのか俺の視界に映る妙なものが、ぼやけたものから段々と、くっきりとはいかないまでも、ぼんやり段階から輪郭くらいは認識できるようになってきた。

とはいえ視界の端に映るものを視認するのが大変だというのは変わらないが。

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