沙羅の独白
沙羅は、着実に試合を勝ち進み、校内でのランクを上げていた。その人気は校内でどんどん高まり、真司も彼女の噂を耳にしない日はなかった。
ある日、体育の時間で他クラスとの合同訓練が行われた。真司たちにとって、初めて隣のクラスとの合同訓練だった。そこには、なんと沙羅の姿があった。
「沙羅さん…」
真司は、少し距離を置いて沙羅を見つめた。訓練が始まり、真司たちのクラスは、皆、沙羅にビビって手も足も出せないでいた。
「はぁ!」
沙羅のパンチが真司の顔面を捉える。真司は、鼻血を出して倒れてしまった。
「大丈夫?」
沙羅は、真司に近寄ると、優しく声をかけた。
「沙羅さんが…僕を…」
真司は、ぼんやりと沙羅を見つめた。
「私が運びます」
沙羅は、真司を背負い、保健室へと向かった。その途中、真司は沙羅に問いかけた。
「沙羅さんは、すごいですね。どうしてそこまで戦うんですか?」
真司の問いに、沙羅は少しだけ真司を見つめ、驚くべき答えを返した。
「両親を養うために、優秀な超能力者になりたいんです」
沙羅の言葉に、真司は息を呑んだ。
「私、来週、『生徒会』のメンバーに試合を挑むんです」
生徒会--それは、この学院の最高エリートである。5人のメンバーから構成され、新庄などとは格の違う強者たちだ。
「す、すごい…」
真司は、ただ感嘆するしかなかった。
保健室に到着し、沙羅は真司を降ろした。
「沙羅さん、頑張ってください」
真司は、そう言うと、沙羅は何も答えず、立ち去ろうとした。
「またね」
沙羅は、振り返り、小さく手を振った。
真司は、ただ見送るしかなかった。沙羅は、自分の目的の為にひたむきに戦い続ける。真司は、そんな沙羅に尊敬の念を抱きつつ、自分も自分の役割を果たそうと心に誓うのだった。
清栄学院の生徒会室--そこは、学院の最高権力者である生徒会メンバーが集う場所である。
「さて、今回の議題は、沙羅についてよ」
生徒会長が、落ち着いた口調で話し始めた。生徒会室には、生徒会のメンバーが5人集まっていた。彼らは、下級の生徒たちを「人間椅子」として使っている。椅子になった生徒たちは、生徒会メンバーの為に黙々と役目を果たしていた。
「沙羅が、我々に試合を挑んできたわね」
生徒会メンバーのひとり、長身で巨乳の女子生徒、玲子が言う。彼女は、生徒会風紀委員であり、学院の秩序を守る役割を担っていた。
「はい、風紀委員の玲子さんが把握している通りです」
眼鏡をかけて英単語帳を読んでいる男子生徒、生徒会書記の秀樹が、冷静に状況を説明する。
「ふん、生意気な奴だ」
やんちゃな雰囲気の生徒、宗次が不満げに口を開いた。宗次は、生徒会会計委員であり、学院の財務を管理する役割を担っている。
「うるさいわ、宗次。レディの前でする態度じゃないわよ」
玲子が、宗次をたしなめる。彼女は、椅子にした男子生徒の頭を優しく撫でる。撫でられた男子生徒は、犬のように喜んでいる。
「まぁまぁ、落ち着きましょう。今回は、公平にくじで決めましょうか」
秀樹が、穏やかに提案する。
「それでいいですよね、生徒会長?」
秀樹は、会議の中心にいる生徒会長に尋ねた。生徒会長の顔は影に隠れてよく見えないが、ただならぬ雰囲気を漂わせている。
「くじ、ですか…」
生徒会長が、ゆっくりと口を開いた。その声は、威厳に満ちていた。
「はい、それが一番公平です」
秀樹が、生徒会長の同意を得て、くじによる投票を提案する。
「異議なし、でよろしいですね?」
玲子が、他のメンバーに確認を取る。
「異議なし」
「異議なし」
他のメンバーが、次々と同意を示した。
「では、くじによる投票を行いましょう。宗次くん、くじを引いてください」
秀樹が、宗次にくじを渡す。宗次は、やんちゃな笑みを浮かべると、くじを引いた。
「さて、誰が沙羅と戦うのか…」
生徒会室に、緊張感が漂う。試合の結果は、学院全体を揺るがすことになるのだった。




