超能力学園
日本が誇る超能力者育成機関、清栄学院。ここでは、将来の国を担う若き超能力者たちが、日々厳しい訓練に励んでいた。
学院生である堺真司は、ある休み期間にぼんやりと校庭を眺めていた。中の下の成績で、その超能力「静電気」も弱小と、特に目立った存在ではない。
「くそ、やれやれだぜ…»
真司が空を眺めながら独りごちていると、突然校庭から爆音が鳴り響いた。驚いた真司が慌てて外を見ると、そこでは二人の学生が対峙していた。
「なんだ、あれは…」
一人は男子生徒、新庄。エリートクラスに所属する傲慢な生徒だった。対するは、ポニーテールの女性。真司は見覚えのない生徒だと目を丸くした。
「俺様に試合を申し込むなんて、馬鹿な女だぜ」
新庄が鼻で笑いながら挑発する。
「どうかしらね。あなたが受けたってことは、それなりの自信があったんでしょう?」
ポニーテールの女性は、冷静に新庄の言葉を一蹴した。
周囲の生徒たちが集まり始め、二人を取り囲む。
「さぁ、始めましょうか」
教師の一声で、試合が始まった。新庄は「炎」の能力者であり、手から火の玉を放つ。対するポニーテールの女性は、最初は慎重に新庄の攻撃を避けながら、手から微弱な閃光を放つ能力を見せていた。
「ふん、大したことはないな」
新庄は相手を侮り、さらに激しい炎を放つ。しかし、女性は徐々に新庄の攻撃をかわし、避けながら、手から放つ閃光の威力を強めていった。
「く、くそ…」
新庄は焦りを感じ始めた。女性の能力は「光」であり、新庄の「炎」を凌駕しつつあった。
「終わりにしましょう」
女性は冷酷に言い放つと、手から強烈な閃光を放った。新庄はそれをまともに受け、全身が燃え上がった。
「うわぁぁぁ!」
新庄の悲鳴が校庭に響き渡る。生徒たちから悲鳴が上がり、教師たちが慌てて新庄に駆け寄る。
「新庄くん、しっかり!」
教師たちが新庄の全身に巻かれた包帯を抑えながら叫ぶ。新庄は、女性の放った閃光で全身やけどを負い、もがき苦しんでいた。
「は、離せ!俺はまだ…」
新庄は強がったが、もはや言葉にするのも苦しい様子だった。
「新庄先輩が…丸焦げに…」
新庄のファンクラブの女子生徒たちが、涙ながらに新庄の状態に騒然となっていた。
「新庄くんはエリートクラスの中でもトップの能力者だったのに…」
「あの新庄先輩を一瞬で…沙羅さん、恐ろしい強さですね…」
生徒たちの間で、ポニーテールの女性の噂が広がる。彼女の名は、沙羅。真司も初めて聞く名だった。
「沙羅さんは、かなり強い能力者ですよ」
試合を観戦していた教師が、真司たちに説明した。
「新庄くんは、エリートクラスの中でも強かった。しかし、ルールに則り、沙羅さんが勝利した。これで沙羅さんはエリートクラスに格上げだ」
生徒たちは、驚きと興奮の渦に包まれていた。真司も、自分の能力の弱さを痛感しながら、沙羅という強大な力を持つ同級生の存在に圧倒されるのだった。




