表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
彼女の裏は、殺し屋でした。  作者: 花鳥風月
1/2

プロローグ

「ずっと前から好きだった!俺と付き合ってくれ!」


沈みかけて、辺りをオレンジ色に包み込んでいる夕暮れ。若々しい男女二人が、学校の屋上に佇んでいた。男の方が女の子に向かって、頭を下げ、手を差し出している。随分と、アニメや漫画らしい方法だった。世間一般でも、それを告白、と言うのだろう。無論、両者ともにそんな事は分かっていた。懸命に告ってくる彼を見るが、彼女は依然無言だ。

頭の中で状況を理解し始める。


のが、普通なのだが、彼女の場合は言われた次の瞬間には全てを理解していた。しかし、彼女にとっての問題は、ここでOKを言った後だった。自分の日常が、どのように変わり、何に支障が来るのか。逆に、付き合えば、学校生活が充実するはずだ。ここでOKを言うならば、これから先の未来が心配だ。Noと言えば、そんなことはない。ないのだが、彼がどうなるのかも予測できなかった。考えられる全ての可能性を考えた末に、ようやく結論が出た。


「、、、、、、うん。、、、いいよ」


彼が顔を上げ、彼女の顔を見上げる。彼の方は、ものすごく嬉しそうな顔をしていた。言われたのはOKだったのだ。だが、そこで言葉はまだ終わらなかった。彼女は、付き合うにあたって、最も重要な事を言っておかなければいけなかった。


「でも、もし、君が私の裏を知っちゃっても、、、、」

「?」


何を言うのか、予測が出来ず、彼の中に疑問と困惑が浮かんでくる。


「、、、、『別れよう』なんて、、言わないでよね」

「あぁ、もちろんだ」


いつもとなんの変わりもない屋上には、そんな甘々しいひと時が流れていた。



だがしかし、この時、まだ彼女が本当は何者なのか彼は知りもしなかった。知りえるはずもないだろう。彼のような一般人とはかけ離れすぎた世界なのだから。




彼女の名は、刻鳥きざみどり 彩夢あやめ。一見、なんの変哲もない女子高校生だ。

またの名を、死神とも呼ばれた彼女は、





                 『殺し屋』だった。





「面白い」「続きが気になる」「投稿頑張って」など思っていただけたら、ブクマや↓の☆☆☆☆☆で応援頂けると励みになります。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ