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TwitterSS集④

 一日の公務を終えて夫婦の寝室の扉を開ければ、薄灰色の小さく柔らかな生き物が二匹、リヒャルトの足元にまとわりついてきた。

 先日、和睦協定を持ちかけてきた隣国から友好の証として贈られた仔猫達だ。


「両手に花ですね。マリ―とシュテファニ―に挟まれて」

 ベッドサイドに腰掛けて仔猫達の顎や頭を撫でてやっていると、先にベッドで待っていた妻が誂ってくる。

「嫉妬してるのか」

「まさか、相手は猫ですよ」

 笑う妻の膝の上にはルドルフがしっかり鎮座していた。

「私はしてるがね」


 そう言ってルドルフに手を伸ばせば、容赦なく猫パンチが飛ばされてくる。

 彼女の膝は自分のものだと言いたげに。

 触れようと手を伸ばす度にムキになってはパンチしてくる。

 毛を逆立てて威嚇されなくなっただけでも、彼との関係は改善されてきている、かもしれない――、が。


「猫相手に何やってるのですか、今はルドルフが甘えているので貴方は我慢してください」

 面白がって何度か彼との応酬を繰り返していると、呆れ返った声で叱責されてしまった。

 妻とルドルフ双方に冷たくあしらわれたリヒャルトを慰めるように、シュテファニ―とマリ―が喉を鳴らしてすり寄ってきたのだった。

ルドルフはラグドール、マリーとシュテファニーはロシアンブルーのイメージです。

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