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Twitter140字SS集②

①『親子のふれあいを邪魔する奴は(馬ではなく)狼に蹴られる』(雪見だいふくの日SS)


「リザとヤスミンとで半分に分けて食べるといい」

「わぁ、パパありがとう!」

「ありがとう、嬉しいわ」

「あー!ウォルフィってばひどい!!主である自分の分はないなんて!!」

「食べたければ自分で買ってこればいいだろう」

「ううぅぅ……、こうなったらお二人から奪ってやるー!!って、うぎゃん!」(←蹴られた)

「この救いようのない大馬鹿が」

「このドケチィー!!」





②『押せ押せ!リーゼロッテちゃん』(幼少時代のウォルフィとリザ)


「ねぇ、ウォルフ」

「……」

「ねぇねぇ、ウォルフってば!」


 今日もまた、近所に住む小さな白雪姫がウォルガングの後をついてくる。

 四つも年下の癖に両親と姉しか呼ばない愛称を、しかも呼び捨てで呼びながら。


「何でついてくるんだよ」

「ウォルフが好きだから」

「……答えになってないんだけど」

「好きだから一緒にいたいだけだもん」


 じっと見つめてくる大きな黒い瞳に吸い込まれそうで思わず目を逸らす。

 それでも白雪姫は尚も見つめ続ける。


「わかったわ!ウォルフがわたしをお嫁さんにしてくれるって約束してくれたら今日は帰る!」

「は??」

 何がどうなればそうなるんだ、と閉口する間にも小さな白雪姫は言葉をまくしたてていく。

「だってウォルフのお嫁さんになれたらずっと傍にいられるもん。だから今日のところはがまんして帰ってあげる!」


 どうやら約束しないと梃子でも動いてくれなさそうだ。

 ウォルフガングは仕方なしに重たい口を開く


「……分かった。大きくなったらリーゼロッテをお嫁さんにしてやるよ」

 少女の、幼いながらに美しく整った顔に満面の笑みが広がった。

「ぜったいに、ぜったいに約束よ!約束だからね!」


 嵌められたような気がしないでもないが、小さな白雪姫の笑顔を眺める内に、まぁそれも悪くはないかと思えてきたのだった。

140字といいつつ、どっちも140字越えてますね

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