1.2 竜に遣えるもの(バーラー) 2
傷だらけのカノープスさんと笑顔のキャンスさんが店に入ってきた
「何があったんだろう…」
P「遥さん気にしたら負けだよ」
「そ、そうだね」
キャンスさんは敵にまわしたくないな。
なんかそう思った。
C「で、カノープス。本物はどこだ」
キャンスさんこわいですよ!
目が笑ってないです!
c「ほんと間違えただけなんだから、かんべんしてよキャンスさん!」
カノープスさんは奥に入って行った。
っていうかカノープスさん半泣き状態ですよ!
P「キャンスさんの逆鱗は、星座界一番とまで言われるからね…」
嘘でしょ!
キャンスさんってやっぱりすごいんだ!
C「守るものがあると、人は強くなるって言うだろ?」
「あ、はい」
またキャンスさんはいつのまにか話しに入ってきてる。
C「俺の場合、守るももの範囲が凄く大きい。膨大なんだ。だから周り強いんじゃないかな」
そう言ってキャンスさんは私とポラリスの頭を撫でた。
ポラリスが気持ち良さそうにしている。
キャンスさんに撫でられるのは気持ちが良いんだね♪
P「キャンスさん、僕達も守る対象なんですか?」
C「ああ。もちろんだよ」
ポラリスは明るく、キャンスさんは温かく笑った。
なんか私も幸せな気分になるな。
「ふふっ」
C「あ、笑ったね」
「え?」
P「遥さんが笑った!さっきまで顔をしかめてた感じがしてたのに!」
今まで笑ってなかったのかな?
自分じゃ気づけなかったんだ。
c「おや、お嬢さんが笑ったのか?そりゃあおめでたいね。ほら、これがキャンスさん風に言えば本物だ。受けとれお嬢さん」
カノープスさんは戻ってきて私にさっきのより大きい箱を渡した。
c「それにはバーラーのスキルがあるから、いつでも呼んでくれよ」
カノープスさんは机に寄りかかって言った。
「バーラーのスキル………ってなんですか?」
カノープスさんは勢いよくに倒れた。
c「おいポラリス、お嬢さんに星人のスキルを教えてないのか?」
P「あ、忘れてた!」
C「これを忘れると話しにならないだろう」
星人のスキルって大切なものなんだっていうのが会話から伝わる。
c「いいかいお嬢さん。スキルって言うのは星座の星人が個々に持つ魔法みたいなもののこと。俺の場合は、遣えるもの(バーラー)で、まあ特定の人に召喚されたら、すぐにその人の所へ行けるみたいなやつ」
P「僕は先導者!どんな樹海でも絶対に迷わないスキルだよ!」
C「俺は守護者守るものが有る限り、何でもできるようになるスキル」
P「まあ、キャンスさんはスキル使わなくても何でもできるけどね」
へえ……っていうことは、スキルがそのまま異名なんだ。
c「ここにいるやつはあまり気は出ないから地味だけど、おそらく明日訪れるやつのとこに行けば、派手に見してくれると思うよ」
まあ、キャンスとポラリスは旅に必要性のあるスキルだから旅はきっと成功するさ。
何て言って、カノープスさんは後ろを向く。
c「暇になったら自分からそっちに行くときもあるから、今後ともよろしくねお嬢さん」
「はい!」
C「それじゃあカノープス、そろそろ行くよ」
P「じゃあね!またそのうちにね!」
「ありがとうございました」
c「またねー」
私たちはカノープスさんのお店を後にした。
C「遥、ちゃんと笑えるようになれよ」
P「そうだよ!」
「が、がんばります…」
それから、3人で笑いながらキャンスさんの家へ戻った。
笑ってなかった私から、笑えるようになった。
これからはもっと笑おう。
きっとたくさん幸せになれるから…
次回、キャンスさんとカノープスさん、他の設定です