墮天使の誕生秘話
生徒会長に落選したのは、
今から半年前の事。
落選して、私の心はまた暗くなった。
あんまりにも自信が無くなって、
あんまりにも暗くなったので、
どうして、私の心はこんなに暗いのだろうと
自分で分析してみることにした。
小学生の頃は、とても明るくていつも笑ってたっけ。
ともだちなんか意識しなくてもいたし、
勉強なんてピカイチだった。
今とは真逆だ。
ちょうど小5のころなんかモテ期で、
5人くらいの男子から告白された。
あのころは、天国だったなあ。
今思えば。
でも、幸せな時って自分で
「あ!今幸せな人生を過ごしてる」
なんて気付かないよね。
後になって、
ちょうど想い出になった頃に
「あのころは、よかったな」
なんて物思いにふける。
だが天国は、小6あたりで消え失せ始めた。
「美夜、おかあさんとおとうさんね、別々に暮らそうと思うの。」
ソフトな言い方をしたお母さんだったが、
私はかなりショックだった。
お父さんも、お母さんも、私は大好きなのに、
みんなで一緒にいることはもう無くなるんだね・・
その出来事が、みんながサマーバケーションでうかれている
小6の8月のこと。
海が見える私の家から、
ダンボールを引っ張り出してトラックに積み込んだ。
みんな、キャイキャイ言って遊んでいるのを、
わたしは羨ましいというより
恨めしい目で見ていた。
そして、私は都内の30階建てのマンションに、
母と二人でくらす事になった。
けど、父という収入がなくなり、
母は、毎日深夜まで働いていて、
私は相手にされない。
それが、たまらなく悲しくなって
家を飛び出した。
その頃から、私は堕ちていったと思う。
彼氏の家に泊まって、
夜中に遊び回り、徘徊した。
それが確か・・中一のことだったとおもう。
けれど、それも長い間つづかなかった。
寝不足で
身体を壊してしまい、
私は倒れた。
気付いたら、白い病院のベッドだった。
身体は復帰したけど、
学校にいく元気などなかった。
多分、今は皆体育祭の準備をしているんだろう。
一人ぼっちになった。
誰も、もう相手はしてくれない。
取り残されてしまった。
・・・そして、今に至る。
結局、自分で自分の人生を壊してしまったのだが、
生きてる意味がない、と
最近深く深く考えるようになった。
ていうより、生きる事が面倒くさくなった。
あ・・
死ねばいいんだ。
生きる意味がないなら、
死ねばいい。
人生やり直して、
来世に期待しよう。
そうだ、死のう。