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コスプレカフェを始めたら学園の三大美女が性癖を曝け出してやって来たんだけども  作者: すずと


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第30話 最高の配役

 カフェふりーの次回コスプレが、『俺の同級生が妹なわけがない』に決定し、本日はSNS用の撮影のために衣装合わせが行われた。


「なぁ色葉。俺のってコスプレになるのか?」


 今日も今日とて、着慣れたブレザーの学生服に身を包んでいる俺。化粧もほとんどしていない姿は、高崎幸助というよりは降井自由のまんまである。


「だ、大丈夫。じ、自由くんは、そ、それで、おけ」


 色葉はまだコスプレしておらず、先に俺と佳純のコスプレを手伝ってくれていた。いや、手伝うといっても俺は普段通りなんだが。ロロックから始まり、海斗くんに芽宮幸四郎と徐々に俺のコスプレ度は低くなっているような気がする。そういえば、佳純メインの時もコスプレとは言えなかったもんな。


「んで、佳純のは……あれがとっておきか?」


 視線を佳純の方へ向けると、牛乳瓶の蓋みたいな眼鏡に、チェックのシャツをインした大昔に見たことあるかのようなオタクスタイルのコスプレをしている佳純が立っていた。


「俺にはどう見てもとっておきとは思えないのだが……」


「ふ、ふふ、ふ……」


 色葉が怪しく笑うと、佳純がしていた牛乳瓶の蓋のような眼鏡を取り外した。


「うぉ!!」


 眼鏡を外した瞬間、佳純の顔が光を放った(気がするだけ)光が徐々におさまる(気がしただけ)と、そこには超が付くほどの美少女の姿があった(これは真実)


「眼鏡を、外すと、超、美人……王道的だけど、この威力は、はんぱねぇ」


 た、確かに、美人とわかっているが、眼鏡を外すと更に美人という設定は性癖へぶっささるかも。こりゃとっておきだわ。


「えっと……なんだっけ……」


 何かを思い出すような仕草をする佳純へ、色葉がごにょごにょとなにかを伝えた。


「あ、そうそう。七式氏。そんな、そんな滅相もないでござるよー」


「加えてこの見た目での深いオタク語。ど、どう?」


 色葉が育てた、と言いたげに鼻息荒くしているが、それは俺の性癖にはささらんかった。


「つうか、その役こそ色葉にピッタリだったのでは?」


「へ?」


「色葉だって美少女の類だろうし」


「い、いやいや、自由氏、そんな、そんな滅相もないでござるよー」


「天職だろ」


 俺の思いと色葉の思いは違う様で、彼女は少し怒っていた。


「むぅ……い、色葉は、莉乃ちゃんをやるんだよぉ……」


 ちょっぴり涙目で言われて困惑してしまう。


「いや、俺も軽い気持ちで言っただけだから、色葉が莉乃のコスプレしたいなら莉乃で良いと思うけど」


「う、うん。色葉も早速着替えてくるね」


 そう言ってバックヤードに向かって行った。


「七式さんのコスプレ楽しみだね──じゃなくて、楽しみでござるね、自由氏」


「その喋り方は色葉にやらされているのか?」


「そうだけど、案外楽しいでござる。自由氏もやってみるでござる」


 なんか勧められたんだが。


「こんな感じでござるか? 佳純氏」


「良い感じでござる、自由氏」


「ありがとうでござる、佳純氏」


「くんくん──はわぁ♡ コスプレ男子の匂いも格別でござるー♡」


「その喋り方だと変態が増すでござるな……」


 でも、なんか案外楽しいなぁと思っているところで、バンッとバックヤードの扉が開いた。


 バーンと主人公の登場と言わんばかりに現れたのは、高崎(高木)莉乃に扮した色葉だ。この短時間で凄いクオリティだ。まさにアニメのキャラがそのまま出てきたかのクオリティには毎度驚かされる。


「ちょっとバカ兄貴!! 最近女の子達と仲良くしてるからって脈ありとか思ってるだろうけど、勘違いしないことよ!! あんた、エロゲーのやり過ぎだから!!」


「おい、それは俺に言っているのか、作中のセリフなのかどっちなんだ」


「おおー」


 こちらの反応とは違い、佳純は素直にパチパチと拍手を送って称賛を送っていた。


「似てるのか?」


「わかんない」


「わからんのかいっ」


「でも、クオリティは高そうだよね」


「そうだな」


 俺も作品は見たことがないが、色葉からこれまで以上のやる気を感じる。


「悪かったな色葉。軽口で適当にあっちの方が似合うとか言って。お前のヒロインの仕上がり方は最高だよ」


「ふんっ」


 こちらのセリフに色葉らしからぬ態度。腕を組んでそっぽを向いた。


「わかれば良いのよ、バカ兄貴」


 それから!! 


 ビシッと指差してくる。


「あたしは莉乃だから!! 間違えんな、バカ兄貴!!」


「あ、は、はい」


 すんげー気合いの入った演技力。この子俺をマゾからサドにしたいとかぬかしてたけど、この子がサドになっちゃってるよ。


「みんなー。着替え終わったー?」


 最近売上が好調なため、SNS用にとガチのカメラを買った親父が、カメラを構えて俺達に尋ねてくる。その姿は日曜日のお父さんそのものだ。


「並んで、並んでー。撮るよー!!」


 色葉──莉乃を中心に三人でSNS用の写真をパシャリと撮る。


「おっけー!! 抜群っ!!」


 親父が撮った写真を見せてもらうと、流石は性能の良いカメラなだけあり、良い写真が撮れた。


 それをウチのSNSに貼り付ければ準備OK。


 カフェふりーの、『俺の同級生が妹なわけがない』のイベントの開幕だ。

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