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コスプレカフェを始めたら学園の三大美女が性癖を曝け出してやって来たんだけども  作者: すずと


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第26話 ギャルの前世はウマかもね

「あははー、ごめんねー降井くん☆」


 水瀬有紗はてへぺろと舌を出してウィンク一つ。すげーや、これで死にかけたのが許せるのだから美人は得だね。ま、まぁ、死にかけたのが水瀬さんのおっぱいでだから本望というか、なんというか。とりあえず、母さんのところに逝きかけたが、なんとか生還して紅組テントに戻って来る。


「海斗くんじゃないのにばぶみ発動とか、降井くんってしょたの才能あんじゃん」


「そりゃどうも」


 彼女としては褒めているのだろうが、男としては褒められている気はしない。


『続いての競技は200m走です。出場選手は──』


「あ、あーしの出番だ」


 どうやら彼女は200mの出場選手らしい。意外だな。あまり全力疾走とかしなさそうな見た目をしてるのに。つうか、全力疾走したら、せっかくばっちりと決めた髪型が崩れるぞ。


「お姉ちゃんがいなくても大丈夫? また男子に絡まれない?」


「おーい、こんなところでばぶみ発動させんなよー。みんな見てるぞー」


 水瀬さんは俺を見ながらプルプルと震えていた。


「やっば。やっぱ降井くん才能あるわ。今度また思いっきりギュッてして良い?」


 雪村さんに続いて、ここにも俺の身体目的のビッチ発見。ただ、それってのはまた水瀬さんの巨乳に溺れることができるということ。即答できない自分がいやがる。ちくしょう。巨乳……なんて手強いんだ……。


「お姉ちゃん、行くからね♡ 応援してね♡♡」


 隠しているのにこんなところでそんな発言をしていいのか、身体目当てのビッチギャルはなんとも勘違いしそうなセリフを吐いて足取り軽くテントを出て行った。


「お、おお、おねえ、ちゃん、とは?」


 ほらぁ、聞こえちゃったじゃん。


 俺と水瀬さんの会話が聞こえていたのか、色葉が恐る恐ると聞いてくる。まだ水瀬さんの性癖を生で目撃した色葉で良かったな、おい。


「えと……同級生と、そういうプレイが、お好み、なの?」


 この子ったら壮大に勘違いしてらっしゃる。


 色葉は水瀬さんの性癖を発動させた時、目の前にいたからノーカンだよな。このまま色葉に勘違いされたままじゃ、俺の幼馴染としての尊厳が失われてしまうため、誤解を解いておこう。


「ほら、水瀬さんは、『パジャママジョジヨマヤジパ』のコスプレで性癖出してたろ?」


「ばぶみたっぷりのしょたコンね。それがなにか関係が?」


「さっき俺、クラスの男子に絡まれてたんだよ」


「ぬ!?」


 色葉は話しを中断して周りを見渡した。


「だ、誰? 色葉が呪ってあげるよ、その人達」


「きみは本当に呪えそうだからやめなさい」


 彼女を制止してから、話しを戻す。


「絡まれた時に水瀬さんが助けてくれたんだ。その時に発した俺のへたれ発言が、彼女のしょた魂に響いて性癖が出ちまったんだよ」


「なるほど……つまり自由くんに、同級生をお姉ちゃんと呼ぶ趣味は、ないんだね」


「……」


「え!? あるの!?」


「い、いやー、そのぉ……」


 あのおっぱいには勝てないんだよなぁ、ちくしょう。


「くっ。同級生をお姉ちゃんと呼ぶ作品なんて数が少なすぎる……待てよ、同級生で幼馴染の七式色葉をお姉ちゃんと呼ばせれば、それは新規性が高いのでは? つまり、幼馴染が勝ちヒロイン=お姉ちゃん呼びという王道が生まれるチャンスなのでは? この波に乗らない手はないだろう、七式色葉」


「お前はさっきからなにを言っているんだ?」


「さ、さぁ自由くんっ!! 色葉のことをお姉ちゃんって呼んでっ!!」


「オマエハサッキカラナニヲイッテイルンダ?」


「自由くんの性癖を幼馴染は受け止めようとしているんだよ」


 え、ちょっと待って、俺が変態扱いされてない、これ。


「つうか、色葉はどっちかというと妹だろ」


「……いも、うと」


 彼女は深く考え込んだ。


「同級生を妹として扱う作品は最近あった気がするから、それを勉強すればあるいは……でも、自由くんの性癖にささるかどうか……いや、姉萌えならば妹萌えに引きずり込むまで。あ、そうだ、今度のイベントは──はっ!! 降りた!! 降りてきたよ!! やばい、晴天さんに連絡しなきゃ!!」


 急に立ち上がりスマホを持ってどこかに行ってしまった色葉。体育祭でも店の企画進行役をしてくれる、働き者の鏡である。


 おおおおおお──。


 色葉と喋っていて気が付いていなかったが、どうやら体育祭は盛り上がっている様子。


 現在は200m走の最中らしい。それにしてもかなり盛り上がっているな。


 第何レースかはわからないが、女子の200m走で、一番後ろから物凄いスピードでトラックを駆け抜ける女子の姿があった。


「──って、あれは、水瀬さん!?」


 ばっちり決めた髪型なんて気にせず、前を走る人達全員に襲い掛かるかのような迫力がこちらまで伝わって来る。


 徐々に出場選手達がトラックのカーブを曲がると共に、紅組前のテントの方に近づいて来る。その中を颯爽と走る水瀬さんと目がった気がした。


 すげー。かっこいいな。


 そんな安直で簡単な感想を素直に抱いた。


「──♡」


 一瞬だったけど、水瀬さんの目がばぶみを発動させた時の目になった。間違いない。遠目だったが、はぶみ発言しちゃったよ。レース中にばぶみを発動させるとどうなるのか。


 答えはバフであった。


 一気にスパートをかけて全員をぶっちぎっての余裕のゴール。


 ありゃウミャ娘だよ、ウミャ娘。大人気育成アプリゲームのウミャ娘姫様ダービーのキャラが転生したんじゃねーの。最後固有スキルばぶみで一気に駆け抜けたよ。


「有紗の前世はウミャ娘だから速い」


「まさか、俺の思考がドMの雌豚と同じとはな」


「ふふ♡ ようこそ、こちら側の世界へ♡」


「まぁ待てよ月影さん。俺はそっち側じゃねぇよ。その証拠に月影さんが急に現れても驚かなくなった」


「……残念。降井くんを驚かすの趣味だった」


「なんでそこだけSっ気出すんだ?」


「その後に極上の時間を味わえるから」


 どういう性癖をしているのか、常人の俺では変態の実態は理解できなかった。


「でも、本当にウミャ娘並に速かったな。ん? 水瀬さんって陸上部?」


「帰宅部」


「だったらなんであんなに速いんだ?」


「知りたい? 知りたければ罵ることね。次の私のレースで、この私をっ!!」


 バトル漫画のライバルキャラみたいなセリフを残し、長い髪を靡かせてかっこよく去って行った。


 いったい、彼女はなにがしたかったんだ?


 ……あー、次の月影さんの出番で罵って欲しかったのか。


 安定の変態だな、あの子。なんか安心するわ。

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― 新着の感想 ―
色葉のかげがいまひとつ薄いのは、性癖が弱いからかなあ。 相手に合わせようとしちゃダメなんだよ。きっとw
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