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桜と向日葵 (上海 冒険旅)  作者: いずたく
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中国 二日目 大連

9.中国 二日目 大連


 火曜日。

 次の日、達也は少し二日酔いで眠い目を擦りながら起き上がり、朝ご飯を食べに朝食チケットを持って部屋を出た。

 ホテルの朝ご飯は一階と9階にあり日本人は、ほとんど9階で食べていた。

 哲夫は既に9階のレストランに居て朝ご飯を食べていた。

 ホテルはWi-Fiがつながっており軽快であったが、LINEとかは規制されおり中国では繋がらなかった。

 朝ご飯はバイキング形式で、中国らしくお粥や豆乳、ピータンなどもあった。

 達也は哲夫の隣の席に座った。

 「今日は、どうしょうか。」と達也が言うと哲夫が、明るい声で言った。

 「大丈夫だよ。昨日の子と会う約束している。」

 「えっ、昨日の子て。」と達也が言った。

 10時にホテルの一階ロビーで達也と哲夫が待っているんと昨晩、リラックスで会った女の子が二人遣って来た。

 名前はリンちゃんとマリちゃんであるが本名ではない。

 二人は日本語が堪能で日本語の勉強は二人共独学で日本のアニメなどを見て勉強したらしい。

 達也と哲夫は、大連に何しに来たか話し、今晩、リラックスのママに会うことを約束した。

 四人は大連見学を行った。

 大連は満州国時代に日本人がインフラ整備をしており、現在も日本人駐在員が多く日本人学校もあった。が。今は上海や北京の方が日本人駐在者多くなっていた。

 大連は海産物が有名で至るところに水槽の中に海産物が入った店が多かった。

 ハマグリなどの貝類も多く、一緒に行動していたリンとマリおススメの海鮮料理のお店に入った。

 リンとマリは店に入るとお構いなしにいろんな料理を注文した。

 当然支払いは達也と哲夫である。

 その中にはミミズ似た生物も注文しており、炒め物となって運ばれて来たが見た目と違い意外と美味しかった。

 食事を済ませた後は山の上にある大連日本人学校に行き遠くから様子を見ていた。

 「こんなところにも日本人がいるんだ。」と二人は思った。

 そして夜は、まんまとクラブリラックスに同伴させられた。

 そこにはママが待っていた。

 達也と哲夫はママに近づき話し始めた。

 「あなたが小百合さんですか。」と達也が言った。

 ママは年配の方であったが、店の中が暗いせいか、化粧が上手のか綺麗な姿をしていた。

 「私に会いたい人て、あなたがた。」と優しい口調で言った。

 達也と哲夫は桜と日本であった事、橘さんの事、そして、橘さんがここで、欄と言う名の女性に会った事を話した。

 小百合ママはタバコを吸いながら天井を見て考えごとをしていた。

 「どうしても、桜に会いたい。」とママが達也の方を見て言った。

 達也は即答で答えた。

 「持ちろん。彼女に会う為に、ここまで来たんだ。」と達也が力強く言った。

 「欄の居場所は知っているわ。ただ、それなりの覚悟もしなくてはならないわよ。ここは中国よ。あなた方は何も知らないと思うけど、中国は法律はあってないようなもの、死刑囚も金さえあれば無罪になる国よ。その逆もあるわよ。 危険な道よ。命を落とすことになるかもよ。覚悟は出来ている。」と小百合ママは真剣な顔をして言った。

 小百合ママは、中国人で本名は張春雨と言う事を二人は後で知った。

 達也は真っ直ぐな目で答えた。

 「覚悟は出来ています。それでも桜に会いし、欄さんに会って橘さんの事も伝えたい。」

 「欄は北京に居るわ。住所も知っているわよ。橘さんか、懐かしわね。あの頃は私も若くて毎日楽しかったわ。」と小百合ママが笑いながら言った。

 小百合ママはリンとマリを呼んで中国語で話し始め、達也と哲夫の方を見て言った。

 「あなた方二人では北京に行くのは無理よね。この二人を雇いなさい。安くしとくわよ。」と小百合ママは嬉しそうに言った。

 「商売するんだ。やっぱりこの国は、お金なんだ。」と二人は思った。

 達也と哲夫にしては心強いが、してやられた感もあった。が。その夜はクラブリラックスで楽しい時間を過ごした。

 まるで亀を助けた浦島太郎のようであった。

 玉手箱は無いが、お勘定があった。


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