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桜と向日葵 (上海 冒険旅)  作者: いずたく
33/35

海賊船

36.海賊船


 達也と桜は海賊船の独房に捕らえられていたが、辺りが騒がしくなったきた。

 爆竹の音や花火の音、そして辺りに煙が立ち込めて来た。

 達也は隣の部屋にいる桜に聞いてきた。

 「何か騒がしくないか。」

 「そうね。煙が出てきているし火事か何かかな。」と桜が言った。

 「なんか燃えてそうな匂いが。」と達也は辺りの匂いをかいだ。

 その頃、哲夫と向日葵が、もう何だか分からないが色んな物を投げ捨てていた。

 海賊船の帆に火が付き、船内は大慌てであった。

 だが、また外は明るく海賊船は出航出来ないでいた。

 海賊船から煙がでると、根室の漁船が気が付きその場所に近づいて来た。

 近くまで来ると、男女二人が漁船にしがみついて来たので漁師達は慌ててその男女を船に引き上げた。

 達也と桜は無事、漁船に助けられた。

 日が暮れた頃、達也と桜は、無事、哲夫と向日葵は根室港で合流できた。

 海賊船は昼間は身動きが取れず良い的となっており、帆に火が移り漁船が築き近づいた為、海底に潜った。

 その時、船内の独房に海水が入ってきて、周りにウォーカーが居ないのを確認して達也は独房の扉を力ずくで怖し桜を救出して、海水の入ってくる穴を大きくこじ開けて海底に沈む間に甲板に上がり、ウォーカー達を凪足して海水に飛び込んで、漁船に助けられた。

 桜が三人に言った。

 「奴らの紫の霧はタルの中入っていたわ。多分、船が沈んだのでタルは海に浮かんで居ると思うわ。それらを先に回収出来れば、奴らを倒せるかもしれない。

 「どうやって、海に浮かんでいるタルを回収するんだ。」と達也が言った。

 「それは、百恵さんの知り合いの観光会社が用意してくれたは。」と向日葵が言った。

 「だだし、達也。もう日が暮れて来た。奴らは海底から浮き上がってタルを探すだろう。」と哲夫が言った。

 「これが最後の決戦だな。」と達也は言った。

 4人は大きくうなづいた。

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