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その男 異世界帰り   作者: 西南の風
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投稿再開いたしました。

宜しくお願いいたします。

3人はダンジョンの最下層に到着する。


小田切がレベル22に、久保田が21に上がっていた。

ボス部屋の前でポーションを飲みながら体力の回復を待っている。


「・・ここで最後だな、地上に戻れるんだな」


「老師 ここのボスは何だ?」


二人は最後であると気が張っていた。


「グレートミノタウルスとその配下だ」


「ミノ・・か、厄介だな」


亜流のグレートミノタウルスは通常のミノタウルスより巨大で数倍力強い。

通常のミノタウルスでさえ1体を二人で倒してきたのだ。


「・・隠し玉を解禁でいいのだな?」


太蔵は頷いた、このボス部屋攻略は20レベル以上が5人必要が定説になっている。

隠し玉を出さねば対応がかなり困難になる。


「まずは 配下を仕留めて本丸勝負だ」


老師の言葉に二人は頷く。


「体力 魔力の回復はどうだ?問題がなければ突入するぞ」



 

「ぜぇ ぜぇ 倒したのか?」


「こちらも限界だ もう動けん・・」


二人の支援に殆ど太蔵の出番は無かった、苦労しながら二人は消えていくグレートミノタウルスを眺めていた。


「「・・これで地上へ戻れる」」


小田切が23へ 久保田が22にレベルアップする。


「うむ おめでとう。よくぞ倒したな、頑張ったな」


これで一応異世界での二人のミッションは完了した。

後は太蔵個人の未解決を対応するだけとなる。


魔石やドロップ品を回収して地上へと向かう。




「やった 地上だ」


「当初の目標はクリアだな・・」


ダンジョンボス室の魔方陣にて3名は無事に地上へと戻って来た。



「おう あんた等無事に帰って来たのか、しかし・・・」


装備品を買い替えた店に入り込むと店主が出迎えてくれた。

二人の鎧はぼろぼろ状態であったのだ、内でどんな戦いがあったか素人でも推測できる。


「ご亭主済まんがまた鎧を見繕ってくれ。それと魔石は買い取り出来るか?」


魔石の買取が不可ならばここでは鎧の新調は無理となる。


「おう 丁度馴染みの商人が来ている、彼が引き取ってくれるだろう」


店の奥から商人が何事かと顔を出した。

商人に訳を話し魔石をカウンターに並べた。


「な なんですか?この魔石の山は・・」


全部は無理かなと思っていたが、やり手の商人は快く算定を開始する。


「・・全部で金貨78枚でいかがで?」


多少値引いたと思われるが、二度手間は面倒だ。

此方も快く承諾する。


「780万か・・」


「正しく命がけの代金だな・・」



鎧の新調で金貨30枚とポーション関係に金貨5枚が消えた。

残金の43枚の金貨を仕舞いこみ店から出て行く。


店から出る間際に太蔵は気になっている事を一つ彼等に確認する。

勇者達の現状を聞き出したのだ。


勇者達の現在を知ればおおよその時間経過が判明する。


(何と?勇者達が戻ってきてまだ半年だと?)


突然の情報に太蔵は固まってしまう。

慌てて気を取り直して愛想笑顔を浮かべながら更に何点か確認して店を出た。



「宿屋に至急に行くぞ」


太蔵の何かしら慌てた姿に高弟二人も不思議そうな顔をする。


「・・そうだ 古着を」


途中の店で何着かの古着を仕入れた、高弟二人も破れた服の代わりが必要である。

それらを素早く勘定を済ませて宿屋に飛び込む。


何時ものように4人部屋を借りて部屋の鍵を閉めて高弟らに事の説明をし始めた。


「えっ?恩人の田嶋氏等が生きている可能性が有るのですか?」


「そうだ、勇者達は私が城を離れる寸前に帰って来た。その後私は魔石集めに奔走して無事に集め終わったのが約3ヶ月後になる。そして一旦田嶋氏等に別れを告げる為とあの()()に同胞の恨みを晴らすために首都に戻って来たのだ」


それらを計算しても半年の間は過ぎていない。

その後太蔵の犯した罪が田嶋氏等が関与したと判明して囚われる。

しかし直ぐに田嶋氏等が疑われたとは考えられない、首都の隠れた転移使いを当初は探していたと聞いているし、関係者の事情調査にも時間がかかった筈だ。


つまり数か月のタイムラグの後に田嶋氏等が逮捕されたと考えるのが正解だと思う。

さすれば田嶋氏等はまだあの邸で暮らしているか、最悪逮捕されて日数が浅いと思われる。

どう考えても半年の間でなら微妙な時間でもあるのだ。


今ならまだ間に合う、二人を生きて救出できるかもしれない。

太蔵の胸は期待で早鐘のように鳴り響いていた。


「・・成る程、話を聞く限りは生きている可能性が高いですね・・・」


「でも どうやって確かめるのだ?」


「・・今夜 転移で田嶋氏の邸に忍び込む」


直接は危険がある、庭先の隠れた場所に転移してみる と太蔵は決意を示す。


「・・私達はどうすれば?」


「ここの宿で待機して欲しい、その為に何日か分の宿代を先ほど払ったのだ」


言葉が理解できない二人を置いていくのは忍びないが、これから数日分の食料を買い込み籠って欲しいとお願いする。


最悪に備えて金貨をほとんど手渡していく。

もし何かを疑われて追手が来たらダンジョンに逃げ込んで欲しい。


必ず儂が探し出すと二人に約束して、一旦外に出て籠る為の必要な品を買いに出かけた。




「夜も更けてきた、そろそろ出かけるが済まぬな」


古着屋にて入手した黒っぽい服に着替え、黒系のフード付きコートに着替えると太蔵は二人に謝りながら転移を発動する。


「・・行ってしまわれたな、無事に戻ってくれればいいが、、」


高弟二人は太蔵の心配をするも何も手助けが出来ぬ苛立ちもあった。


当初は高弟達も付いていくと言い張ったが、単独の方が見つかる危険が少ない。

何とか高弟達を説き伏せての転移であった。


「ふう・・この屋敷で間違いないな?」


庭の垣根の目立たぬ場所に無事に転移できた様だ。


「可笑しい・・何か静かすぎるが、、」


邸は遅い時間でも見張りの番兵や下女達の待機場から灯りが見えるのだが、何となくうす暗く活気がない。


(もしかして 少し遅かったか?)


犯人として田嶋氏等が逮捕された後ではないかと 思いついたのだ。

嫌な事はよく当たる・・太蔵は不安が急速に増していく。


それでも辛抱強く様子を伺う太蔵であった。


(あの部屋が田嶋さんの部屋だったはずだが、全く動きがないな)


どう見ても寝るにはまだ早く、人が居る気配も感じられない。


「思い切って転移で部屋に侵入してみよう」


太蔵は決心すると転移を発動した。


田嶋氏の寝室の片隅に転移すると暫し細心の気配りで様子を伺う。


(やはり この部屋には誰もいない・・)


(うん?この乱雑さは何だ?)


夜目が部屋の中をようやく慣れて、部屋の異常さが分かって来た。

転移した場所は綺麗だったがベットに近い場所の戸棚や机の中が開けっ放しになっていて散らかっている事が判明したのだった。


(これは やはり少し遅かったか・・)


何やら家探しされた形跡が漂って来た。

それはつまり田嶋氏が関わった証拠集めの為に散らかっていると考えられる。

田嶋氏は逮捕された後なのだと下唇を噛みしめる。


誰かを捕まえてはっきりしよう、太蔵はコートのフードを深くかぶり廊下へと静かに出て行く。

二階には人の気配はない、一階の一室だけが淡い光が浮かんでいたことを思い出す。


そこに誰かが居る・・太蔵は静かに一階へと移動していく。


(この部屋か?)


気配を殺しながら近寄りドアに耳を近寄せて太蔵は内の様子を探ろうとしていた。

そんな太蔵の耳に届いたのは、男と女の甘い声での会話であった。


投稿再開いたしました。

宜しくお願いいたします。

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