対面
火曜日の夜。
私は明日のことで頭がいっぱいだった、
明日は月のおすすめのカフェでランチをする予定だ、
私は明日の洋服、バッグ、靴を選んで、
鏡の前で何度もチェックした、
少しでも若く見えたらと思い今流行りの洋服を選んだ。
月にカフェで働いていることを知っていると言ったら、
不思議に思うだろうか?
なぜ知っていたなら声をかけなかったのか?
なぜ黙っていたのか?
色々聞かれた時に、
私はなんて答えたらいいの?
月に嫌われるのは嫌、
私はそのことは話さないことにした。
お風呂に入って早めに寝ようとしていると、
彼から電話がかかって来た。
「もしもし、久しぶり、明日休みだろ、
夜ごはん一緒に食べない?」
私は月のことばかり考えていたので、
彼のことを忘れていた…
現実逃避していたのかもしれない。
「ごめん明日は冬子とごはん食べる約束しちゃった。」
「えー冬子ちゃん久しぶり、元気?」
「それが元気が無くて、何か悩んでるみたい。
だから明日話し聞いてあげようと思って。」
「そーなんだ、めずらしいね。」
「じゃまた連絡して。おやすみ」
「わかった、冬子ちゃんによろしく、おやすみ」
私は電話を切った。
後味が悪い。
早く色々なことを決断しないと。
待ちに待った水曜日。
「おはよう、今日はドキドキだよ。
じゃ後でね。」
月からメールが来た。
「私もドキドキする、後でね!」
私は朝からパックをして、
時間をかけてお化粧した。
何度も鏡の前でチェックして家を出た。
緊張して朝ご飯がのどを通らなかった。
待ち合わせ場所に着いたら、
メールをすることになっている。
私は月の顔を知っているので、
声をかけてもいいのだけど、
そうはいかない。
待ち合わせ場所に着くと、
月はいなかった、
ベンチに座りスマホを見ていると、
前から月が来た。
私の心臓はドキドキしていた。
月がスマホをいじっている、
すると、
私のスマホの通知音が鳴る。
「今着いた、どこにいるの?」
「私は青いワンピースを着てベンチに座ってます。」
と返信する、月があたりを見まわし、私で視線を止めた。
私達は目が合った。
月が近寄って来た。
「はじめまして月です。」
「はじめまして星です。」
私達はなぜか笑い合った。
つづく