進展
私は冬子の家から帰る電車の中でスマホを見た。
月からメールが来ていた、
まだ17時なのに、こんな時間にめずらしい。
「こんにちは、今日は日曜日だからお休みなのかな?
俺は今日は早く仕事が終わって暇してます。」
「こんにちは、私はお休みだったから、
友達の家に遊びに行ってた。今は帰りの電車の中。」
「友達と夜ごはん食べて来なかったの?」
「彼氏が来るからって追い出された。笑」
「それは残念、じゃ今から夜ごはん?」
「うん、家に帰って冷蔵庫と相談して何か作る。」
「今から一緒にごはん食べない?」
えっ??
えっ?え!えええ!!
私は何度もメールの文字を確認した。
一緒にごはん!!
私は返事に困った。
彼からの誘いは嬉しかった、
でも今日の格好は…おしゃれじゃない…
私は迷って返信した。
「びっくり!会うってこと?いいの?私見て逃げない?」
と返信すると、
「えっ!逃げるかも!なんてうそ。逃げないよ。」
と返信が来た。
「でもごめんね。今日は突然過ぎて無理!」と返信すると、
「そーだよねごめん。今度のお休みはいつ?」
「今度の休みは水曜日だよ。」
「俺も水曜日お休み!じゃ一緒にランチしない?」
今日の月は積極的だった。
断る理由も無いし、
冬子も会ったらって言ってたし…
「うん、いいよ!」
と私は返信した。
「なんか会うのすごくドキドキする。」
「私もドキドキする。」
私は電車の中でにやにやしながらメールをしていた。
そしてフッと我に返った。
私は月のことを知っている、
このことを?月に話すべきなのか?
近くの病院で働いてること、
カフェに行ったこと、
月になんて話すの?
私は急に不安になった。
つづく