デザインされた命②
デザインされた命②
「エイド、あんた今アースは発動していないわよね」
そんな目で見ないで。そんな化け物を見るような目で。
「していません」
「じゃあ何で今炎に包まれて、傷が再生したの!?」
そんなの僕だって分からない。
槍でいきなり刺されて死ぬかと思ったら体が燃えて槍ごと傷が消えてぼ、僕が一番混乱してるんだ。
「分かりませんかニアース・レミ。これがアースオブジズ最大の特徴! 適合者を完全な不死の体にするのです!」
全てを知っていたあいつは両手を広げ天にその満面の笑みを向けた。
「何よそれ、それじゃあエイドはもう人間じゃないってことですか!」
「いえ、彼はれっきとした人間ですよ?でもその体に流れる血は──」
「マダー・ステダリー。お前はさっき僕らに言った。お前は永遠の命、つまり僕の不死の力を手に入れると。でもそれは僕の中にある。どうやって手に入れる気だ!」
致命傷を負い、死ぬ感覚を体験したのに僕は自分が不死だと思っていなかった。
そんな実感はどうやっても湧かないと思う。
けれどもしも仮に自分が不死だとするのなら強気になれた。
「それを聞くということは既に分かっているのでは?」
──分かっていた。予想がついた。
他の人の物を欲しいと思ったらそれを奪うしかない。
「単純です。私が君を吸収すれば良いのです」
「吸収って!? どういうことだよ!」
そう尋ねるカインさんと違って、自分があいつに食べらるという恐ろしいことを僕は想像できた。
「吸収とは咀嚼して、消化することです。エイド・レリフ。君の体に流れる不死鳥ジズの血液は一滴残らず私がいただきます」
口元を隠しているのに声が溢れるあいつの顔を見ると気持ち悪くなる。
体がざわざわと震える。
この人は何を言ってるんだ。
「食べたからって力が手に入るなんて、そんなオカルトみたいなことをしても無駄よ! 適合者ではないのにその人のアースの能力が手に入るわけないわ!」
「適合するかどうかはあくまでも力の発動に関係する。しかし幻獣を体に宿すなら体に取り込めば良い。君たちだってアースを飲んだでしょう?現にパンも私のやろうとしていることは合っていると教えてくれました。でなければね、私はエイド・レリフを創ってもらわなかった」
「
」
僕の視界、頭の中、心は真っ白になった。
あいつの口から出たその言葉を聞いただけで全てが真っ白。
そんなの信じない。信じたくない。いやだ、嫌だよ。
それが真実だったら僕は自分が世界から消えてしまう。




