1章 その3
2015年10月20日
同級生3人の葬式から1週間。同級生の死の原因が高校生の話題になっているなか、俺はひとり虚無感に襲われていた。なぜ、どうして、そう考えるのに疲れ、授業にも集中しきってないのが自分でもわかるほどだった。
午後4時頃、倒れていた場所に通りかかる。あの時の記憶はまだ戻らないままだ。服が破けていたのは母さんにこっぴどく怒られたが、なんで破けたのかは、記憶同様さっぱりだった。わからないことだらけだ。俺と俺の身の回りに何が起こってるんだ?本来なら、もう少しこういう事を楽しむ性格のはずなのに、今回はやけに気味が悪い。悪寒が走る。疲れてるんだな。今日は授業の復習とかゲームのログインとか何もせず寝よう。
家に帰ってからも、特に変わった様子はなかった。ただ、家族4人で宅を囲み、夕飯をみんなで食べ、シャワーを浴びようとした時、赤ペンのインクが切れたことを思い出した。朝は弱いから、今晩のうちに買ってしまおうと思い、午後8時半頃、家の近くのコンビニに買いに出た。アイスでも買ってったらみんな喜ぶかな〜とか想像して、スティックアイスを4本買った。コンビニを出て、家の方を向くと、妙に明るく感じた。その瞬間、嫌な、とても嫌な予感がした。俺は走った。コンビニから家まで歩いて5分もかからないのに、走るとやけに遠く感じた。息の上がり方も異常だった。焦ってる、落ち着け。きっと大丈夫。近所の家だ、きっとそうだ…。そう自分に言い聞かせて、全力で走った。だが、俺の希望は虚しく、目の前で燃え盛る炎の前に消えていった。助けなきゃ。身体は素直だった。俺は家に飛び込んだ。煙をいっぱい吸いこみ、何とか誰か見つけ出そうとしたが、誰も見つからなかった。服に火が燃え移り、髪がチリチリ焦げる匂いが強くなった。だが、そんなこと気にならないほど、みんなを探すのに夢中だった。だが、俺も人間だ。叫ぼうと息を吸うと、煙を吸いこんで咳き込み、やがて足が止まった。目がチカチカし、貧血のような感覚に襲われた。何とか自我を保とうとしたが、その努力虚しく、俺は炎の中で力尽きた。
「また死んだのか、主よ」
……。
「無視か?それとも、完全に気を失っているのか?」
……。
「だんまり、か。まぁいい。勝手に続けるぞ。いい報せと悪い報せがある。悪い報せから行くぞ。残念だが、お前の家族は全滅だ。ペット諸共、焦げ付きた。」
……。
「……辛いだろうが、耐えろ。お前もほぼ死んだようなもんだ。《ほぼ》だがな。」
……。
「いい報せだ。お前は、【進化者】となる権利を得た。近くに【死神】がいた事が不幸中の幸いだったな。恐らく、お前は今後【進化者】として生きることになる。それだけを伝えに来た。」
……。
「これからはもっとお前と近くなるな。よろしく頼むぞ、主よ。」
……。
……。
……。
「……きろ」
「…おきろ」
「起きろ!」
俺はベッドから跳ね起きた。何だ?誰が俺を起こs……?身体が起き上がっていない?全身に力が入らない…?どうして…
「ホントに起きるとはな、坊主。」
目は動くようなので、声のする方へ視線を向けると、ショートカットの20代くらいのお姉さんがこちらを見ていた。いや、こんな綺麗なお姉さんがこんな言葉遣いなわけな……
「意識はハッキリしているようだな、よし。いいか?心して聴け…。」
「お前は今から、俺の弟子だ。」
皆さんどうも、修羅男です。
今回も読んでいただき、ありがとうございます。
今回は少し長めにしようと思い、頑張りました。今後はこれくらいの長さで少しずつ頑張りたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
俺は今SNS休みを取っています。SNSを休んで、少し私生活に余裕が出来ました。俺は昔から返信は早く!がモットーだったので、SNSでかなり疲れていたんだなぁと休んでからわかりました。後、少し嫌なこともありました(思い出しました)。ので、休んでいました。でも、SNSがないとつまらないなぁと思うこともしばしばあります。早く復帰したいな…。
今まで言い忘れていましたが、感想はいつでもお待ちしております。
ではまた次回お会いしましょう。