2話
大学は高校とは全然違った。
青斗元気にしてるかな。
そんなことを大学を歩きながら考える。
今日のホームルーム。なんと転入生が来るらしい。
普通ありえないらしいが特例で許されたとかいう噂だ。
教室の自分の席に座ってると先生が現れた。
「おはようございます、今日はまず転入生を紹介します」
そう先生が言うと失礼しますって聞こえその後入ってきた。
えっ.....嘘.....
「霧影青斗です、よろしくお願いします」
青斗、青斗だ。
「かっこよくない?」「かっこいい」
そんな声が結構聞こえる。
何で、何でよ。
青斗と目が合い青斗がいつもの笑顔で笑いかけてくる。
「霧影君のここでの席は一番後ろの空いてる席ね」
「はい、分かりました」
そうしてホームルームが終わった。
青斗の席には女子が戯れてる。
「霧影君、ここの案内しようか?」
そう聞くと普通に断れた。
「もう一通り見てきたから大丈夫、ありがとう。えっと...」
「八神侑希よろしく」
何で青斗に自己紹介してるんだろうか。
「侑希ちゃんも霧影君かっこいいと思うよね」
「え、まあうんそうだね」
「あはは、普通みたいだね」
そんなわけない、誰よりもカッコイイと思うし誰よりも求めてる。
「そうだ、私はここの学級委員。分かんないことあったら聞いてね」
「ありがとう、よろしく八神さん」
「よろ...しく」
青斗、青斗ぉ....ずっとどこに行ってたの。
青斗、相変わらず左目を髪で隠してる。きっとあの目は家族以外私と鏡夜とあの先生しか見たことないであろう。
「前髪長いね」
「うん、でも短くする気はないよ」
「霧影君、片目で見にくくないの?」
どっかからそんな声が聞こえた。
「俺はこの髪型なれてるから」
オッドアイ、青と赤の目を持っている。本人は凄い気にして生きているようだった。
あれは中学の体育の時間だった。たまたまそこにいた体育の先生に見られて青斗はすぐ走って逃げた。先生は授業があって追いかけられなかった。私はすぐに追いかけた。行く場所は屋上だった。
「ハァハァ、あお、と、ハァハァ」
「見られた」
「青斗」
「どうしよう侑希」
泣きそうな顔でこっちを見てきた。私はそんな青斗を抱き締めた。
「どうもしなくていい」
「でも!気持ち悪がられる」
「気持ち悪がったりしない!私も鏡夜もそんなんだったら青斗と絡んでないよ!」
「ありが、とう。うわぁああああ」
そこから青斗が大泣きして大変だった。
鏡夜も先生も来て収まったのは少し時間がかかった。
くすっ
「八神さんどうしたの?」
「何でもないよ、霧影君」
青斗、今私の目の前に。
「そうだ八神さん、後でサークル案内して欲しいな?」
「あ、うん分かった」
青斗私と二人になる気だ。まあ拒絶する理由何かないけど。
「ありがとう」
笑った姿に鼓動が速くなる。どうしようもなく惹かれる。
大好き、青斗。
まだ口には出せないけど、早い内に伝えたい。
青斗、青斗青斗青斗、青斗。
「そうだ、今空いてるからいっちゃう?」
「八神さんが大丈夫なら」
そうして案内することになった。
「ここが天文学のサークル」
「そうか、ありがとう侑希」
青斗、やっと青斗って。
「青斗、お帰り」
「ただいま侑希、そして好きだ付き合ってくれ」
いきなりの告白で凄いびっくりした。反応が一瞬できなくなった。
「........うん、いいよ」
「ありがとう侑希」
「ねえ青斗、これまで何してたの?」
私がずっと思っていたことを聞いた。
「そうだな、どこから説明しようか」
そうして青斗は話し始めた。