表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/17

第6話 拾ってしまったらしい

「(……拾っちゃったよ)」




外套の外側から妙に生暖かいソレに触れる。先ほどまではもぞもぞと動いていたが、今は眠っているようだ。いや、突然馬車内で暴れ出して圧死とか笑えないからね、本当に。






窓の外は、自然豊かな景色流れる街道から一変して、舗装された石畳と赤煉瓦の屋根の町並みが広がっていた。


街道と領都を隔てる白壁の砦を抜けると、そこからは放射線状に舗装された石畳の道が延びている。



砦での検問を終えた馬車が走るのは、多くの店が居を構え賑わいを見せる市場。この道を抜けるともう一つ砦、通称“大門”が存在しており、その奥にヴィオレット辺境伯邸がある。いかにも防衛都市らしい造りだ。



市場では人々が賑わいを見せているのと共に、ちょうど花盛りを迎えるのであろう雛菊の花が、店の植え込みや花壇に咲き乱れている。





「もうすぐ到着しますよ」





窓の外を眺める私を見て、護衛の騎士が声をかけてくれる。川辺でも護衛をしてくれていた彼の名前は確か──そうそう、ライアンだ。ライアン・ベリス。

以前、兄弟が多くいると言っていたような気がする。だとすると、納得の面倒見の良さだ。お兄さん系、嫌いじゃないよ。



我が国には残念ながら王女専属騎士団的なものはないので、護衛についてくれる騎士は大抵入れ替わり。こういう遠出の時の護衛も毎回メンツが違う。


ただ体感として指名が出来ないわけではなさそうなので、今度はライアンを指名しようと心に留める。



一応、1人だけ専属護衛騎士がいるにはいるが、当の本人──ジオルク・アクナイトは本日姉君の結婚式のため休暇を貰っているらしい。せっかくの結婚式だしね、楽しんでおいで。






そうこうしているうちに、市場を抜け、馬車は大門に到着したらしい。輓馬が足を止め緩やかに馬車が停止した。

いつもお読みいただき、ありがとうございます…!


もし少しでも面白いなと思われましたら、スクロース先にある星、ブックマーク、感想などをいただけますとモチベーションアップに繋がります。


これからも毎日更新目指して頑張りますので、最後までお付き合いいただけますと幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ