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残響 廻る糸車編  作者: 馬鈴薯
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47話「援軍」

「おい!何体やった!?」

「さぁ、、、15ぐらいまでは数えてたんだけど」

カミナルモノによる被害が頻発しているという地域に足を踏み入れたチャルカ一行を待ち受けていたのは、チャルカの強大な魔力にひかれて集まっていたカミナルモノの大群だった。

ほとんどが雑魚ばかりだったので魔術や武器を使用することで次々と討伐する事が可能だったが、いかんせん数が多すぎた。

「わ、、、私そろそろ体力が限界!」

カミナルモノを銃で撃ちながらジェシカが叫ぶ、特異魔術をずっと展開しているチャルカとアレクもそろそろ魔力が底をつきそうになっていた。

「仕方がない!一度引こう!」

「いや、その必要は無かろう」

「!?」

突如として聞き覚えの無い声が聞こえてきた。

同時に魔力の塊がチャルカを掠め、チャルカの方に向かってきていたカミナルモノを消滅させた。

「あ、、、あんたは、、、、?」

「自己紹介は後だ、君、その剣は飾りかね?」

声の主はチャルカのすぐ後ろに立っていた。

まさに旅人といった服装をし、背は高め、体格は筋骨隆々といった感じではあるが、顔周りを見るに年は60から70ぐらいであろうという男がそこにはいた。

(そうか、、、!これを忘れていた)

確かにチャルカの腰には父王から託された剣がささっていた。

(とても大切な物らしいのであまり使いたくは無いが、、、、)

「背に、、、腹は変えられない!」

剣を抜く、目の前のカミナルモノに切りかかる。

「!?」

「きっ、消えた?」

「俺、全然力入れてないぞ!?」

彼は最初空振ったと思った、それほどに何かを切ったという感覚がしなかったのだ。

しかし、実際には切れなかったのではなく、()()()()()()()()()()()()()()のである、それこそ焼け石に落ちた数滴の水のようにカミナルモノは影も形も無くなっていた。

「驚きはしたがこいつは好都合、君はその剣を使え、君達!特異魔術は!?」

「つっ、使えます!」

「そうじゃない!種類は!?」

「俺は影の操作、こっちは幻術です!」

「よし!君は幻術で囮を作り奴らを向こうに引き寄せてくれ!君は奴らを影に取り込め!」

「了解!」

「りょ、了解!」

その一時間後、謎の男の指揮によりどうにかカミナルモノを殲滅することができたが、その頃には三人とも体力が限界を迎えていた。

「よぉ、大丈夫か?」

「え、えぇ、、、どうにか、助かりました」

アレクが息も絶え絶えに応える。

「なに、礼などいらん、、、ところで君たち」

「はい?」

「ガーディアンズの人間か?」

「えぇ、まぁ」

「そうか、、、」

「あんたは?まさか素人じゃあねぇだろう?」

「あぁ、ガーディアンズならこれからも付き合いがあるかもな、俺は(ワン)桃園(タウヤン)、以降よろしく」

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