45話「女王サクラ」
チャルカは驚愕した、まずその若さに、そしてその美しさに、チャルカが若さに驚いたのには訳が有る、なんでもタイジョンの女王、サクラは今年で120歳近い超高齢だと聞いていたのだ、しかし、今目の前にいる女は髪こそ白髪であるものの、見た目は20代後半からいってて30代前半、少なくとも120歳にはとても見えなかった。
「ハル、、、久しぶりね」
「サクラも、元気そうだ」
「ええ、おかげさまで腰痛の一つも無いわ」
サクラはハルに親しげに話しかけた、サクラが子どもの頃からのつき合いだというので、お互い立場を越えた関係なのだろう。
「そちらがチャルカね、硬くならないで?硬い関係や重い雰囲気は苦手なの」
「じ、じゃあ遠慮なく」
チャルカは肩の力を抜いた、少し硬くなっていたのをどうやらサクラは感じ取っていたらしい。
「また随分と大変な旅をしてきたそうじゃない?」
「うん、このチャルカに助けられた場面もかなりあったよ」
「まあ、、、それは」
「チャルカの特異魔術がかなり便利なものだからね」
「まあ、チャルカ?あなたはどんな特異魔術を使えるの?」
「物質の錬成と加工だ」
「まあ!」
サクラが驚いたような顔をした。
「2つ使える人、初めて見たわ!」
当たり前と言えば当たり前のことを言う、基本特異魔術は一人一つであり、2つも特異魔術を扱えるチャルカこそイレギュラーであるといえる、その点をチャルカはきちんと理解していた。
「まあそうだろうな、、、」
「サクラ、そろそろ本題に入ってもいいかな?」
「ええ、もちろんよ、ごめんなさい、、、少し盛り上がってしまったわね」
サクラが申し訳なさそうに椅子に座り直した。
「じゃあこんな感じで」
「ええ、異論無いわ」
約2時間に及ぶ話し合いの末、ミライの修理、ガーディアンズ艦船の整備、補給、そしてミライに東京結界無効化装置の試作品を積み込むことをタイジョンが行い、その見返りにタイジョン近郊の防衛、タイジョン軍への軍事指導をガーディアンズが行うことで合意がなされた、簡単な契約書を交わした後、チャルカとハルは宮殿を出た。
「にしても、サクラ女王があんなに若いとは思わなかったな」
チャルカが正直な感想を漏らす、タイジョンの喧騒を行きながらハルとチャルカは港へと向かっていた。
「うん、、、彼女は何でか知らないが28歳の時から歳をとらなくなった、、、最も僕と違うのは不死ではないということ、そして彼女自身それをプラスに考えていることだ、、、」
なんとなくいつもよりもテンション低めにハルが応じる。
「ハルお前、、、」
「あ、チャルカあそこ」
「何かあったのか?」そう聞こうとしたチャルカの言葉は遂に放たれる事はなかった、ハルの指し示した道の先には、アレク達が立っていた。




