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残響 廻る糸車編  作者: 馬鈴薯
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23話「女神(仮)」

トンギの街を見下ろす小高い丘、そこには小さいながらも壮麗な宮殿が有った、赤い土壁に黄色い瓦屋根をもつ城を戴く城下町は昼夜関わらず活気に満ちている筈が、今は不気味なほど誰もいない、それどころか街全体がどことなく異様な雰囲気を放っていた。

空は紫みがかった雲が厚くたれ込め、城の周りにはフヨフヨと岩のような物が浮いている。

そんな異様なトンギの宮殿で、一組の男女が窓辺に座っている。

男は息を飲むほど美しく、真っ白な髪と真っ黒な服装のコントラストが特徴的だ、一方女は王冠のような物をかぶり、豪華な衣装に身を包んでいる。

男は女の肩を抱き、女は男に身を任せながらうっとりとしたような、恍惚としたような表情をしていた。

「近くこの夢の世界を壊さんとする連中が来るだろう、俺はもう行くから君にその処理を頼みたいんだ」

「えェ、、、モう行ッテシマウノォ、、、?」

「済まない、でも頼むよ眠りの女神(ヒュブノス)、君しか頼れるのはいないんだ、、、」

「俺のために、、、お願い?」そう言いながら困ったような表情をしながら男は女に頼み込む。

「仰せのママニィ、、、ヤッテ差シ上げルワァ、、、」

顔を赤くして女がいう、「ありがとう」と微笑んで男が宮殿を離れる、後には恍惚とした表情の女が残ってるだけだった。


「ここがトンギか、、、」

山の向こうにミライを止めて、山を越えてようやくトンギに到着した、盆地に有る国というよりも街と言うべきその国はどことなくチャルカの故国ダルマ国に似ている気がした。

「てかもう見るからにヤバいですよって感じがする」

「確かに、、、取りあえず中に入ってみよう、そうしないことにはなにもわからない」

「気が進まないなぁ、、、、」

ブツブツ言いながらも街に入る、繁華街と思われる大通りに出るが人影が一切見られない。

「誰もいない、、、?」

「ちょっと失敬して家を何軒か覗いてきた、どこの家も家族全員が寝てる」

「そんなこと有るのか、、、?」

丘の上の宮殿を見つめる、確実にヤバい魔力がだだ漏れになっていた。

「取りあえず宮殿を目指すか」

「うん」

そう言って一歩を踏み出した瞬間、建物の影から黒い触手が出てきて、あっと言う間にチャルカの体を包み込んだ。

「!?なっなんだコイツ!?」

「チャルカ!?」

「畜生!切れねぇ!」

バンバンと魔術で作った拳銃を撃ちまくる、当たった瞬間穴こそ開くが、すぐに塞がってしまう、ハルも手を変形させたカッターで切ろうとするが、柔軟性が有るのかてこずっている、そうこうしている内に手にまで触手が伸び、チャルカの手から拳銃をもぎとる。

「うっ、、、うわぁ!!!!!」

「チャルカー!!!!」

チャルカの体は一気に影に飲み込まれ、ハルの視界から消えた。 


「ウフフゥ、、、バカナ人達、、、あノ人ト私に刃向カウナンテ、、、紛い物デモ、偽物デモナイ本物ノ神ノ力、見セテアゲル、、、」

一部始終を宮殿から見つめていた女が呟く。

「サァ見ナサイ、、、?アナタノ望ム夢ヲ、アナタノ幸セヲ、ソシテアナタノ絶望ヲ、、、」

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