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残響 廻る糸車編  作者: 馬鈴薯
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11話「強敵」

戦い方のコツを掴んでからは早かった、木々を掻き分け、カミナルモノに出会ったら攻撃する、時に斬撃を繰り出し、時に火を浴びせ、時に岩をぶつけながら順調に敵を倒していった。

「ふぅー、ちょっと休憩、、、」

少し開けた所に腰を下ろす、まだ山に入って一時間程だったが、体全体が重くなっていた、思えばもう何体のカミナルモノを倒しただろうか?「この山多過ぎだろ、、、」呟きながら空を見上げる、山に入るときはまだ少し残っていた西日はその影さえ残さずに消えていた。

不意に立ち上がり周りを見回す、今まで感じたことの無い威圧感、今まで出会った奴らとは圧倒的に違う力の波動、()()()()()()、そう判断するには十分すぎるほどの条件が揃っていた。

ガサガサと目の前の森が揺れる、出来るだけ距離をとろうと後ずさる、そして現れたソイツは正に「異形」としか形容出来ないような形をしていた、しかも

「触手付きかよ、、、」

触手付きのカミナルモノ、あの日の惨劇がフラッシュバックする、怨みと、怒りと、悲しみが彼の心を支配し始めた、チャルカはその衝動の赴くがままに凄まじい勢いで魔力を消費し始めた、斬撃を繰り出し、火を浴びせ、岩をぶつけ、そして呪いを浴びせながら、しかし、力量の差は圧倒的だった。

「はぁ、、、はぁ、、、」

遂にチャルカは策も体力も尽きてしまった、対する相手は触手一本の欠損すらない、ほぼ無傷の様相を呈していた、「くそっ!」小さく叫ぶ。

(どうする?相手はほぼ無傷、こっちはもう策が尽きた、このままだと攻められまくってジリ貧、、、ッ!?)

彼の足にはいつの間にか触手が巻き付けられていた。

「ちっ!いつのまにッ!?」

次の瞬間、チャルカの体は宙を舞っていた。

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