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主人公A組視点第四話 つかさ君相手未成年って事忘れないで by 大田原 元春

6月8日午後6時30分頃 名古屋市



最愛の相方が入院したと聞いた、私は急ぎ病院へ向かう。途中、信号に引っかかる度に無視し択なるほどの苛立ちが浮かびながらも、

自分が警察であるという事を自身に言い聞かせながら車を走らせた。


病院に到着し受付にて警察手帳を見せ、先ほどこちらに急患が運ばれた事を話し、その関係者だと説明する。

受付曰く、病院に搬送された時点では意識が無く現在緊急で検査を行っているとの事だ。


急ぎ検査室に向かい、検査室前で一度自分の感情をクールダウンさせる。日高葵と出会ってから追加された日常だ。


「葵ちゃん、大丈夫かしら。今日は入院かしら。」


先ほど胸の内から溢れる想いを一度口から吐き出したが、想いは絶える事無く溢れてくる。つかさにとって日高葵という少女はそれほどに大切な存在だった。


病院の廊下で検査の結果を待っていると、マナーにしていたスマホが震えた。表示を見ると大田原係長のようだ。


「結城君、今病院?」

「はい、報告できずに申し訳ありません。」

「報告はしっかりとね。それで、葵ちゃんの容体はどう?」

「病院に搬送された時点で、意識が無く。現在、検査中です」

「そう、なら検査結果が出たら報告して。あと葵ちゃんの保護者に対する説明もお願い。」

「了解しました。本日は病院に泊まりますので失礼します。」

「えぇ……」


報告を忘れていたことを叱責されながらも上司に報告を行う、最後に呆れるような声が聞こえたが気のせいだろう。


短いやり取りだが、自身がやらなければならない事が指示される。もっとも、日高葵の保護者に関してはどうせ来ないであろうが。


つかさは、日高葵の担当となって未だ一月だが。日高葵に対して、一方的な感情を持っていた。つかさは自身のその感情を理解しながらもコントロールていた。同僚は皆気付いていたが、葵本人は少々スキンシップが多い相方だなという印象だ。


日高葵は過去の騒動で家族から勘当され、現在一人暮らしだ。つかさは当初同情的な感情を覚え、よく葵の部屋に入り浸っていた。

もっとも最近では、別の理由で部屋に入り浸っており保護者が無関心なのもつかさからすればありがたかった。


そんな最愛の相方の無事を祈りながら、入院の際に必要なものを考えながら検査の終了を待った。




能力者犯罪対策課 戦闘能力者係 係長 大田原元春は自身のデスクで今回の事件について思案していた。


強盗集団が拳銃の所持が確認されてない事は過去の事件でも使用されてなかったことからはっきりしていた、カメラを破壊する際に何らかの能力が使用されとこともわかっていた。


それらの情報から考えても不意を撃った日高葵が負ける事は考えられなかった。おまけに


「報告じゃ、一回シャッターまで吹っ飛ばされてから道に吹っ飛ばされてるんだよねぇ」


過去の事件では能力者は一人とされていた、さらに今回はそれができる能力者が新たに増えていた。

つまり、強盗集団は新たに戦闘能力者を確保できる人脈を持っている事となる。


「何処とつながってるのかなぁ」


経験上、犯罪集団のメンバーに特殊技能持ちが増えた場合何らかの組織とつながっている、しかし周辺の暴力団に該当しそうな人物はいない為、海外の何処かだろうと考えた物の何処かまでは想像できなかった。


「とりあえず、この近辺の戦闘能力者の中で該当しそうなのがいるか確認かな」


日高葵を正面から破ったとなれば、間違いなく戦闘能力者だろうとあたりを付けこれからの方向性を決定する。


戦闘能力者はその存在の危険性から管轄の警察に届けを出すことが義務づけられる。近辺の戦闘能力者で該当する人物がいた場合その人物を引っ張ればいい、該当しなければ組織犯罪対策課(組対)との連携が必要だろう。


「つかさ君、今回は外したほうがいいかねぇ」


現在、病院に詰めてる部下からの連絡を待ちながらふと思う。先ほども連絡に対して絶叫を上げていたことから暴走の危険があるのではないかと考えた


この一月で急激に距離とスキンシップが過激になり、そのうち一線を超えそうな部下に対し、相手未成年だぞと苦言を入れるか迷う中間管理職である。


ちなみに、その部下はいろいろあって未成年の部屋の鍵をもらってる事は報告していない。


「葵ちゃん、何か見てたりしてないかねぇ」


警察協力者の情報に期待しつつも、病院に泊まるつもり満々の部下に対してなんと言えばいいか


そんなことを考えながら、部下と同じく日高葵の回復を待った。

短いけれどすみません、もともと前話と纏める予定だったんです。


つかさに関してはどうしてこうなった。

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