四月上旬-入学式〔プロローグ〕
初めまして加路戸羽扇と申します。見ての通り、初めての投稿となります。何というか、行動描写があり得ないくらい苦手です。感想、批判等お待ちしております。定期的に更新出来たらいいなぁ、と思っております。
これは、なななの学園で起きた出来事を俺の目線で書き留めたノートである。よって他にもこれを読んでいる人の中にも、同じ経験をした人がいるかも知れない。その時は製作者に声をかけてほしい。
「新入生の諸君、こんにちは!!私は生徒会長の七森七那です。君たち、新入生が何を思って、この学園を選んだかは知りません。しかし少なからず、希望を胸に入学してきたのでしょう。ならば充実した三年間の学園生活を送って欲しい。そう心から思い、できる限りの支援をしていきたい思います。以上、七森七那!!」
彩度の低い茶色い髪の女子生徒が、満足そうにマイクを置くと、檀上から降りていく。そう、彼女こそが生徒会会長なのである。さて、いきなりで訳が分からないだろうから、取りあえず俺の自己紹介をしとこうかと思う。
ノートの基本的な語り部である、俺こと、まもだ。本名は名乗った所で「は!?お前、本名それかよ!!」みたいな反応される事が目に見えるから、名乗ることはよそうと思う。七那の推薦で、生徒会副会長をやっている。まぁ、何というか、生徒会長のフォローが主な副会長の仕事だと思っている。本人が聞いたら何されるか分からないから絶対に言わないが。と、ちょうどいい機会だから生徒会役員を紹介しておこう。
生徒会長は、先ほど檀上にいた七那である。性格を四字熟語で表すなら、傍若無人とか自由奔放とかが似合いそうだ。また、祖父が理事長を務めているということが、生徒会長をやっている事と関係が無いというわけではない。ただし、生徒会長を務めるだけあり、成績はすこぶる優秀である。
副会長は俺だから省くとして、会計は「眉目秀麗」に服を着せたらこうなるのでは、という第一印象をもたせる、あいんという俺や七那と同学年の生徒が務めている。女子からの人気はもちろん高いが、かわいい容姿のため、男子からも可愛がられている。
実際は庶務だったような気がするが、本人が生徒会議長を名乗っているため議長と紹介しようと思う。生徒会議長を務めているのは、みさという同じく二年の女子生徒である。何というか、辛辣な対応をよくされるような気がするが、仲間意識の裏返しと考えれば可愛いとい思える。うん。
次は、書記を紹介しようかと思う。書記はやはり、同じく二年の生徒である。王子というあだ名で通る男子生徒が務めている。最初は他称だったのだが、最近は自称もしている。生徒会の中では、俺の次くらいには常識人である。あとよく可愛い物好きの先輩に「アホ可愛い」と言って、愛でられている。
「何、書き物してるのよー。は!?まさか、思い浮かんだホモネタを忘れないように、メモしてるのね!!」
と、前からノートを覗き込んでくる女子生徒が聞いてくる。
「いやいや、お前じゃあるまいし、この状況下で思い浮かばねぇよ。」
あら、そう。と、割と残念そうな反応をすると七那は自分の席に座った。というか、いつ戻ってきたし。
「そうそう、今年の一年生も面白そうなのが揃ってるわよー。壇の上からでも分かったわ。」
「そうか、それは良かったな。しかし、七那よ、去年までは俺らも一年だったんだからな。」
ベテラン教師みたいなセリフを吐く七那に、一応突っ込みをいれておく。
「なな姉はある意味、ベテラン教師よりベテランよね!!」
後ろで話を聞いていたみさが、乗り出して食いついてくる。最近気づいたのだが、みさは若干百合っぽい人だ。
そんな女子勢は放っておいて、俺はあいんちゃんにチョッカイを出さねば。俺の名誉の為に言っておくが、俺は決して男に興味があるホモやゲイではないんだ。
「あいんちゃーん、あっそびましょーう!!」
左にいる、青い髪の男子生徒にダイブする。
「ちょっ!いきなり何するんですか!一応まだ式典の最中なんだけど!」
「とか何とか言っちゃってー。顔が赤いぞー。ホントは満更でも無いんだろう?」
と彼のワイシャツに手を掛けたあたりで、右の男性がわざとらしい咳払いを一回、二回、三回・・・大分した。
「あ、先生すいません。右に座ってたんでしたね。」
本当に忘れてた。どれくらい忘れていたかといえば、生徒会顧問なのに紹介をするのを忘れていたくらいだ。
「いや、まぁ別に、構わないんだけどね。そういう事をするときは、物陰でやらないと。」
「あ、了解っす。」
何というか、この人も生徒会の中でもキャラが濃いというか。まず先生らしくないし、本名よりもあだ名のほうが有名だし。
「あいんちゃんもだからね?」
「いや、そこは止めてくださいよ!僕はホのつく変態じゃないですから!!というか、いにゅー先生まであいんちゃん呼びですか!?」
いやいや、俺もホモじゃないと言ってるんだけどな。ま、それは置いておくとして。
「ところで、式典の片づけとかって、やっぱり俺らも手伝うんすか?」
「うーん、手伝いというか寧ろ生徒会が第一線でやってくれるとありがたいかな。」
藪を突いて蛇を出す、とはよく言うが余計なことを聞いたのは間違いだったようだ。案の定、あいんが「余計なことを聞くから・・・」みたいな顔でこっちを見てくる。若干空気が悪くなったところで、タイミング良く校歌斉唱のアナウンスがあった為、一度アホな会話は中止である。