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魔王はここに  作者: 藍猫
4章 ゆがみ
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 3話 せいれいです。








 「さっ、続きを始めましょうか♪」


 勇者とユウが未だ呆然としている前で、私は満面の笑みを二人に向ける。


 二人は時期に頬が紅く染まり始め、目を二人して逸らす。


 『分かりやすい奴等だな~。 ユウのやつは兎も角、勇者までってのは・・・。』


 グリムゾンは呆れ気味な溜息を吐きつつ、場の様子を窺う。


 「・・・フェノ様(・・・・)・・・僕を・・・嵌めましたね・・・?」


 ユウが剣を勇者の首に当てたままジッと軽く睨む。


 魔王を敬愛するユウとはいえ、醸し出す殺気はただならず、勇者が更に冷や汗を流すほどだ。


 「クス。やだなーユウったら~♪ 確かに嵌めたけど悪気はなかったの~♪」


 「・・・悪気がない分性質(たち)が悪いんですって、そういうの・・・。」


 ハァという溜息と共に、ユウの殺気が静まり、勇者も安堵の溜息を洩らす。


 「だって最近仕事ばっかで疲れてたんだもん・・・つまんないし・・・やっと遊び相手になるような人が着たから・・・ねぇ?」


 ちらりと勇者の顔を覗き込む。勇者はビクッと肩を揺らす。


 「ところで勇者さん? 何時までびくびくしているのかな・・・? 私はさっきから待っている(・・・・・)のに・・・?」


 その言葉に勇者がグッと息をつまらせ、キッとこちらを睨む。


 「・・・やってやる。 皆の仇のためにな!」


 勇者は軽くニヤリと笑い一瞬で姿をくらます。


 「! なっ、何処に!?」


 ユウが目を見開いて周りに気を配る。


 でも、その必要はないよユウ?


 だってこういう場合は後ろに居るのがセオリーってもの♪


 「グリムゾン。」


 『おおー任せろ。』


 その短い会話と同時にグリムゾンの形が変形し、私の座る位置以外を盾の様に背後に広がる。


 それは一瞬のことで、盾が出来た時にやっと勇者が現れた。


 盾を挟んだ私の背後に・・・ね。


 「な!? 何で盾が!?」


 「あは♪ どう? グリムゾンって凄いでしょ? ・・・ただのイスのくせにさ・・・ケッ。」


 「魔王様・・・本音が出てますよ・・・。」


 『・・・ご主人様って何かと鬼畜ですよね~。』


 あは。五月蝿いグリムゾン♪


 「さっき言ってたのは・・・イスの事だったのか・・・だが!」


 ドォォゥ


 何かが壊れる音に後ろを振り向くと・・・


 あら何という事でしょう。グリムゾンにヒビが入っているではありませんか!


 『・・・楽しそうですね・・・ご主人様・・・。』


 「私のイスに傷をつけるなんて! これがどういう事か分かってるんでしょうね!?」


 『・・・笑顔で言われても・・・。』


 「・・・た、たとえ子どもでも、魔王は魔王! 打ち滅ぼしてやろう!!

《光の精霊よ・・・我の願いに答え、その力を示せ <光の矢(ライトアロー)>》!」


 勇者が叫ぶと同時に虚空に数十個の光の矢が現れる。全ての光の矢がこちらを狙っている。


 そしてその矢の周りにはたくさんの光の精霊が怯えていた(・・・・・)


 『怖い』『魔王様』『精霊』『契約』『魔王様倒す』『無理』『命令』『怖い』『怖いよ』



 『『『どうしよう・・・』』』



 ・・・あれ? 様子が変だけど・・・大丈夫か?



 ・・・あ。私のせいか。














 


精霊は意外と色んな所に居るものなんです。。。


ただ闇以外はあんまり魔大陸に居ないだけで。

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