12話 せいりゅうです。
「この湖っぽいね。」
綺麗に澄んだ大きな湖を見渡しながら皆に伝える。
険しく、緊張した面持ちのユウ達とは対照的に、私はにこにこと微笑んでいた。
「さっ行こ! 早く♪」
そしてその湖に足をかけ、歩く。
チャポン チャポン
と小気味よい音を立てて水が撥ねるがその音に文句を言う者はいない。
綺麗な蒼の上を歩く蒼。皆にはそういう風に美しく見えているのだろう。
綺麗に蒼く澄んだ水に、私の艶やかな蒼い髪・・・。蒼い髪にしたのは偶然なのだけど。
≪・・・何者?≫
「あれ?話せたんだね?」
突然の頭に響く声に予想していたよ と軽く答える。
この声は私だけに語りかけているみたいで皆には聞こえない。皆には私が急に話し出したように見えるだろう。
「ここは北だし、あなたは・・・『玄武』・・・ってところね?」
「「「≪!!≫」」」
私の言葉にユウ達が驚愕する。
私は前世からそういう神秘的な存在に憧れていたから少なからずも色々知っているのだ。
それに、この世界にもそういう存在が居るって知って、色々調べたし。
だが返ってきた言葉には私も驚愕した。
≪・・・我は四神、『東の青竜』。『歪み』によってここへ飛ばされた。≫
「・・・ふぇ? 青竜・・・なの?」
しかも『歪み』って・・・どんだけ影響を及ぼしているんだよ・・・。
にしても、ユウ達・・・驚きすぎだろ・・・。目が点になってますよ?
んで、このことをユウ達に伝えるとそれはもう驚いた。顔をひくつかせて。
「・・・で、青竜。大丈夫?」
何がだよ ってつっこまれそうな質問をしてみる。
≪大丈夫なわけないだろう・・・。≫
溜息混じりの疲れたような声に大分参っていることが分かる。
だから・・・
「助けてあげようか?」
≪!? 助ける、だと!? お前のような存在に助けられるほど落ちぶれてなどおらんわ!!≫
怒りを含んだ叫び声に私は躊躇せずに湖を優しく見下ろす。
「・・・でも、あなたにはそこから出るほどの力は残ってないみたいだよ?
それに、こうしている今でも、『歪み』に吸われているんでしょ?」
何が吸われているのか・・・それは極端に言えば精気。生きるための精気だ。
青竜はくぐもった唸り声をあげる。
「・・・あなたは優しいんだね・・・。私まで『歪み』に囚われてしまわないように遠ざけようとしている・・・。」
≪・・・っ!≫
私はただ青竜の心の綺麗さから推測しただけだ。だが、この青竜の様子からみてほんとの事なんだろう。
「・・・待ってて・・・今、助けてあげるよ・・・。」
カァァァ
体が光っていることを横目に確認し、私は魔力を操る。
湖の底で青竜に纏わりついていた『歪み』が私に反応するのを感じながら魔力を注ぐ。
湖の水が私を守るように私を優しく包み込む。
「フェノ様!」
ユウの叫び声を聞いて、私は意識を手放した・・・。
まさかの四神・・・青竜!
なんか出したかったんです(汗)
隠れ里関係ないじゃん って思いますけど
そっとしておいてください・・・!
章を変えにくかったんです!




