6話 ひがいもうそうです。
「カイル・・・。」
サーナリアが告白し、それを断ったことでサーナリアは複雑そうな顔をして走っていった。
取り残されたカイルに私は話しかけた。不満を隠さずに。
ずっと無表情だったカイルがゆっくりと振り向き―――
「あぁ! フェノ様! お会いしたかったですぅー!!」
フニャフニャの笑みをして抱きつこうとしてくる。
ユウが迎撃。
「・・・この害虫が。」
・・・ユウ。害虫は流石に・・・まぁいいか。
「・・・で、何で断ったの? ・・・サーナリアの告白。」
「あぁ、先ほどの方ですか。 ・・・言ったでしょ?
俺は全てをフェノ様に捧げている、と。 勿論本当のことですよ?」
ニコ とカイルが微笑む。
・・・う。やっぱり美形は綺麗だ・・・。性格がどうであろうと・・・。
たじろぐ私を庇うようにユウが立つ。
でもねユウ? 女装姿できりっ とかっこつけられても面白いだけだよ?
* * *
「・・・ルナちゃん。」
「・・・は、い?」
静かでどこか寂しそうな声に、想像はしていたけどビクリとする。
話しかけてきた相手・・・サーナリアは殺気のこもった視線を隠そうとはしていなかった。
そう!怖いのは嫉妬に狂った女!
とか心の中で思い、現実逃避している場合じゃない! やばいよ! なんか怖いよ!?
「・・・別に怒ってなんかいない。うん。別にルナちゃんは悪くない。悪いのは・・・。」
ひぃ!? なんかぶつぶつ言い出した!?
「そう・・・悪いのは・・・。」
・・・私、死んだかな・・・?
「悪いのはカイルさんよ!!」
はぁカイルが・・・。 ・・・って、え!?
「え!? 何でカイルが!?」
予想外の言葉に、だんまりを決め込むことを決めていた私はつい反応してしまった。
口に出してから慌てて口を塞ぐがもう遅い。サーナリアの目がカッと見開く。
「そうよ! カイルさんが悪いの! 私に思わせぶりな態度をとるから!」
わあ・・・意味分んない~。 てかカイル何したんだよっ!
「・・・いつも見つめているし、よく話しかけてくるし・・・。ルナちゃんの話で盛り上がったりもしたわ!他にもルナちゃんとよく行く店やルナちゃんと買ったもの、食べたものの話もしたわ!ルナちゃんの行く道を一緒に辿ったり、ルナちゃんの捨てたものを笑いあいながら拾ったりもしたわ!一緒に楽しく行なっていたの!きっと気があるんだと思っていたのに!私も、優しくしてくれたカイルさんに惹かれていたから、いい恋人同士になれると心の底から感じていたのに!」
「・・・・・」
・・・ん~? なんか色々おかしくありませんでしたか~?
カイルがサーナリアに気がある様に聞こえるけど、全部私のストーカーの話ばかりでは?
え・・・てか二人ともそんなことしてたの?確かに、よく二つの気配があるのは気付いていたけど・・・。
あ、後カイルはただ私の情報のためにサーナリアに接触してたのね。
なら悪いのは確かにカイルだね~。
で、 カイルにはお・し・お・き が必要みたい♪
あぁそういえば、サーナリアは次の日にはケロッとして、次の男の話でのろけてた。
まったく・・・。これだから若い女は・・・。
サーナリアは男好きの被害妄想の激しい女ってことです(笑)
あ、ついでに若い女といっても、
サーナリアは見た目は15歳、中身は30歳くらいです。
バンパイアとしては若いんです。。。




