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魔王はここに  作者: 藍猫
3章 かくれざと
29/61

 5話 こくはくです。








 「・・・でルナ様。 何で僕達はこんな所に?」


 やっと私の名前を間違えずに言える様になったユウが小声で呟く。


 「決まってるでしょ? こんな面白そうなものを見ずにどうする!?」


 私は感情を高揚させ、私達の先にある光景から意識を外させずに小声でまくし立てる。


 「・・・きょうみない。」


 ≪・・・我もあまり興味はないのだが・・・。≫


 「もう! ノリ悪いな~。レーノもランフォンも!こんな面白そうな展開なのに・・・勿体無い。」


 何が勿体無いんだか・・・ と溜息を吐くユウはほって置いて、私は再び意識を一箇所に集めた。




 * * *



 「「・・・」」


 お互い無言のまま時間が経っていく。


 は、早く話し出さないと・・・。でも・・・なんて話し出せば・・・!?


 今更になって慌てだす私を、彼は不思議そうに見ていた。


 ああ・・・なんでもっと準備しておかなかったんだろう・・・。


 「・・・あの?」


 「はっはい!?」


 沈黙の中でのいきなりの声に反射的に答える。


 「ルナ様が貴方から話があると聞いたのですが・・・?」


 「あ・・・はい。その・・・。」


 「・・・?」


 「つ、付き合ってください!!」




 * * *



 「・・・言ったわ・・・。ついに! ふふふふふふ!」


 「ま、まじですか・・・。」


 「ほへぇ~?」


 ≪・・・(黙秘)≫


 それぞれの反応は異なっていたが私は気にしない。


 「これで・・・あの変態から解放される!」


 晴れ晴れしい満足しきった表情で私は呟く。


 思えば・・・大変だった。


 カイルは私に会えないからと言って毎日の様に手紙をよこし、プレゼントを贈ってきていた。

問題は、手紙とプレゼントの内容。


 手紙に綴られるのは寒気がするような愛情表現の言葉ばかり。


 プレゼントとして包装されているのは進みすぎだろ とつっこんでしまうような結婚指輪や

そういう系のきわどいものばかり・・・。


 何度・・・()ってしまおうかと思ったか・・・。クウ・・・涙が出そうだ。


 だが今日で終わりだ!


 カイルは私の前じゃなかったら真面目な優等生キャラ。人の行為を踏み躙ったことはないと聞いている。だからきっとカイルはサーナリアの心を受け取り、くっつくはずだ!そして恋人がいることになるから、カイルはもう私にちょっかいは出さないはず!


 私は「よっしゃあぁぁぁぁぁぁ!!」と心の中でガッツポーズをとる。



 だが、私は忘れていた。


 確かにカイルは見た目も中身も最高のやつなのだが、私が関わると、その仮定(・・)は意味を成さないという事を・・・。



 「悪いが断る。」


 空気を凍りつかせ、私の笑顔も硬直させる声が響いた。


 「「へ?」」


 真っ先に反応したのは私とサーナリアの二人だけだった。ユウ、レーノ、ランフォンは

『やっぱりな』みたいな悟った顔をして、うんうんと頷いていた。


 「な・・・なんでですか・・・?」


 サーナリアが恐る恐るとカイルに聞く。




 「俺のすべてはルナ様に捧げているからだ!」




 ・・・なんだって?


 え・・・何? なんか絶望的な言葉が聞こえたような・・・? まだあれ(・・)が続くの・・・?


 えーと・・・ふっざけんなぁー!!!


 もう一度言う・・・ふざけるなぁぁぁぁぁ!!!


 私とサーナリアはそれぞれ違う思いを抱えながら、同時に膝をついて項垂れた。




























フェノはカイルがどれだけ執着しているか分かっていたけど

つい忘れていた、と。


ユウ、レーノ、ランフォンはちゃんと覚えてました(笑)



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