4話 かいるですか?
「あー!ルナちゃん!」
「ルナちゃん!この前はありがとうね!」
「昨日振りだね~。」
「実は今日もお願いが・・・。」
「どう!?このおやつ食べてみない!?」
どこかで見たような光景をたいして気にせず、にっこりと微笑み返して答える。
「今日もこんにちわ皆さん♪」
私が相手にしているのは何時もの魔族の人たちではなく、バンパイアの人たち。
魔族よりも人間に近いバンパイアでも、魔王である私の魅力には無意識に反応している様だ。
まぁ、私の人柄がいいからだと思うけどね~。
この隠れ里へ来て一週間。私はただ里の人たちと話をしていた。
それだけで皆は私を受け入れ、大切な仲間の一人と認識したのだ。
・・・もっと警戒されると思っていたんだけどな・・・。
そう疑問に思いつつも、内心、仲よくなれてよかったと思う。
もともと、仲良くなるのが計画だったとしても・・・。
「・・・そういえば魔王様ってよく聞くけど、どんな人なの?」
今まであえて聞かなかったことを聞くことにした。
情報収集のために・・・。
「魔王様? さあ見たことないし・・・。でもいい人だって噂は聞いてるよ?」
「へ?」
私の間抜けな声が出た。
・・・バンパイア全員が私を認めないんじゃなかったか?
「どうしたのルナちゃん? 急に黙り込んでしまって・・・?」
「え・・・と。皆は魔王様が好き・・・?」
少し的外れな質問をしてしまうが、その質問のおかしさに気付く者は居ず、普通に答える。
「見てみないと分からないけど・・・まぁ好きだよ? 何ていうか・・・考えようとしても、
何故か、悪いように思えないし、むしろ安心する、っていう・・・?」
「あ、確かに。どうしても魔王様を悪いように思えないんだ。会った事もないのに・・・。」
「そういえば私も。」
魔王についての話で同意する者たちがガヤガヤと騒ぎ出す。
・・・意味分かんないんですけど?
え、何? 私ってどういう存在なわけ?
困惑していると一人の14歳ぐらいの少女―――サーナリアが話しかけてきた。
「ね、ルナちゃん! お願いがあるんだけど・・・。」
「・・・どうしたのサーナリアお姉ちゃん?」
「もう!サーナでいいってば! ・・・と、お願いだったわね。
あのさルナちゃんとこの従者に『カイル』っていう従者が居るでしょ?」
「・・・ああ(あの馬鹿か)、うん。居るよ?それがどうかしたの?」
「あのさあのさ・・・ 紹介してくれない?」
「・・・んー?」
「だから『カイル』っていう美形さんを紹介してほしいの!!」
サーナリア・・・君って人は・・・なんて不幸なっ!
「いいよ。」
心の中で同情しながらも即答でOKする。
勿論、にっこりと微笑んで。
あぁ・・・二人の愕然とした顔が思い浮かぶようだっ!!
ふふ・・・
「ふふふふふふ・・・ ん?どうしたのサーナリアお姉ちゃん?吃驚したような顔して・・・。」
「え・・・や、別に~?(ルナちゃんが黒い笑い方をしていたなんて言えない・・・)(汗)」
「ふぅ~ん? まあいいや♪」
私の満面の笑顔に見惚れつつ、一歩退いたサーナリアを、私はよく分からなかった。
まさかのカイル(笑)
ほんとは全然出す気がなかったりしたカイルです。。。




