4話 え・・・ゆうしゃです。
話のテンポを早くしてます。。。
「はい、これ。ボアおじさんの言ってた薬草だよ。」
「おお。いつもありがと! でもさ『おじさん』は止めてくらないか?
中身はもう100歳ぐらいだが、見た目は20代なんだから。」
「んじゃあね。また何かあったら言ってね!おじさん♪」
私はそう言い、くるりと背を向けて タタタ と駆けていく。
後ろで「うぅ」という呻き声が聞こえるが勿論無視!!
おじさんはおじさんじゃないと変な感じがするんだもん。
「フェノちゃん。またおてつだい?」
「うん♪」
「・・・えらいね。フェノちゃんは・・・。
・・・いつもいろんな人のためにうごいてて。」
だって魔王にとって魔族の人たちは家族みたいなものだからね♪
民の為に働き、慕われてこその『王』でしょ?それにここの人たちは好きだし♪
上機嫌で皆と歩いていると会話が聞こえてきた。
「そういえば、魔王様がお生まれになってもう2年ね。」
「しかもその魔王様は日々私達の為に尽くしてるって噂だよ!」
「魔王様の中の魔王様ね。一度お会いしてみたいわ!」
「まだ未熟らしいけど、きっと良い方だろうね~。」
・・・なんでだろう頬が赤くなる・・・。
「・・・? ねぇー『まおーさま』ってどんなひとなの?」
レーノちゃんが話してる人たちに聞く。他の三人も知りたそうにそわそわし出す。
「ああ。魔王様っていうのはこの魔大陸の王様だ。私達魔族にとっては『もう一人の親』のような
とても大切な人だよ。」
「そうなの? 会ってみたいなー!」
「・・・わたしも。」
「ん~。わたしも~。」
「あ、おれもおれも!」
四人がきゃいきゃいと騒ぎ出す。
私は温かい目で見守り―――
「フェノちゃんは?」
はい。爆弾投入~~。
「え、うん。私もだよ。」
にこっ と皆に笑いかける。
え・・・自分に会いたいって・・・言ってから恥ずかしいんですけど?
四人は複雑な心境でいる私に気付かずに魔王の話に没頭する。
最初に話してた人たちも、魔王がどんなに凄い人かについて熱心に語っていた。
・・・そーいえば、そろそろ国民達にもお披露目する とかユウが言ってたっけ?
ボー と一人で物思いに耽っていると、精霊の気配がした。
「・・・どうしたの?」
私は誰にも気付かれないように呟く。
その声に反応し、 ボウゥ と光り、黒紫色の光の玉が近くに姿を現す。
姿を現すといっても見えているのは魔王である私だけなのだが。
この光の玉―――闇の精霊は唯一この魔大陸で生まれる精霊だ。
人によるが、この闇の精霊と契約を結ぶ魔族もいるとか・・・。
『来るよ。』『人間。』『目的。』『魔王。』『城。』『街。』『嫌い。』『魔族。』
片言でたくさんの精霊が話しかけてくる。
まとめると・・・
『嫌いな人間が魔王を倒しに城を目的にしていたが、街に来る』
と、いうことだろう。
迷惑な・・・。
「人間が・・・勇者がくるぞぉぉぉぉ!!」
一人の魔族の叫びが辺りに轟いて。
・・・勇者・・・か。
なんで直接城に行かないんだ?
・・・さてどうしようかな。
まともな魔王様の仕事の始まりですね~。




