また君か
「あ」
「え?」
振り返った顔が驚く。
「奏先輩!?」
また君か。
「え、何? LXB と知り合い?」
ポンタさんが私たちを、交互に見た。
「同じ学校の先輩なんですよ」
ショウゴが立ち上がり隣の席から丸椅子を借りてくる。
「へぇ、そうなんだ。世間は狭いねぇ」
「あの、怪我の具合は?」
ポンタさんへお見舞いのお花と、お菓子の箱詰めを渡した。
「あっ、なんか、わざわざごめんね。大丈夫なのよ、これちょっと大げさなだけで、頭の中は全然問題ないんだって。明日には退院出来るって」
今、ショウゴと死んでたかも? とか言って笑ってなかった?
入院するって、けっこうな怪我だと思うけど。
あれは、冗談だったのかな。
「そうですか、それなら良かった。私がユウトさんヘの差し入れを頼んでいたからカリンさんに変な誤解されたみたいで」
「え? カリンが何の誤解?」
「カリンさんがどうしたんですか?」
二人が驚いて私を見た。
「警察から、聞いてないですか?」
「うん、なにも」
「カリンさんが、ポンタさんを襲わせたんじゃないかって、カリンさん今、警察で事情を聞かれているみたいです」
ショウゴとポンタさんは顔を見合わせた。
「ユウトの話では、ポンタさんがカリンさんにストーカー行為を止めるように注意したとか?」
「……うん言った。やんわり言おうと思ったんだけど、カリンの反発が強かったから、つい僕も声を荒げちゃってね。それが、尾を引いちゃったのかな、だからってそこまでするもの?」
「……えっと、どこから話が見えないんだろう、俺は」
ショウゴは顎に手を当て首を傾げた。
「邪魔してるって、思われたのかも。毎日届く差し入れも気に障ったんだろうし、誰からかも分からなくて」
「ストーカー行為……してたんですか? ユウトさんに?」
「誰から?って聞かれたときに、君には関係ないって言ったんだ。それも気に入らなかったんだろうな」
「奏先輩は、ユウトさんに差し入れをしていたんですか……? 」
「ヤバかったよ。ユウトの家にまでついて行っちゃったり。メールや電話を日に何度もしつこくしたり」
「なんなら、付き合ってんのかな? ぐらいに思ってました、俺」
そうだよね? 私も最初はそう見えたもの。
付き合ってもいないのに、あの距離感は尋常じゃないって話。
「ポンタさんは悪くないです。ちゃんと誰かが言わないといけなかったと思います」
「ユウトも優しいから、なかなか突き放せなくてさ」
「ところで、奏先輩はどうして、ユウトさんに差し入れを持っていってたんですか?」
「あっ、ええとそれは……」
やっばりショウゴはそこをスルーしないよね。
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