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詩[思索]

命のせんたくを

作者: 日浦海里

なにもない時間

ぐるぐる

とんとん

ぱしゃぱしゃ

ぐるぐる


浮いて

揺られて

叩いて

浮いて


水に浮かんで

目を閉じて

波間に揺られて

波を被って


頭の中が真っ白になってく

身体から何か溶け出していく


このまま世界と一つになって

全部消えていってしまいそうな

全能感と無力感


重力に引かれて

波は揺れて

波に浮かんで

無重力のように


ゆらゆら

ざぁざぁ

さばざば

ゆらゆら


浮いて

揺られて

叩いて

浮いて


そっと抱かれて

静かに眠る

背中をとんとんと

優しく叩かれ


幼子のように身を預けている

力も溜めたものも吐き出していく


このまま一番最初に戻って

全部やり直せてしまいそうな

全能感と無力感


ぐるぐる

とんとん

ぱしゃぱしゃ

ぐるぐる


ぐるぐる

ぐるぐる

ぐるぐる

ぐるぐる


ぴー


夢から覚めて目覚める時間

起きて伸ばしてまた毎日へ

「なにもない」が「ある」時間

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― 新着の感想 ―
[良い点] 身も心も洗われるような良作でした。 ありがとうございました。
[良い点] 私も洗濯機の中で、揺すられて、揉まれて、洗われて、固まってしまった思考をほぐしてもっと柔軟にしたいです。 [一言] うちの洗濯機はドラム式じゃないので、実を言うと中で衣服が回っている洗濯機…
[良い点]  >浮いて   揺られて   叩いて   浮いて  このフレーズ。声に出して読みたくなりますね。  心地好い響きです。 [一言]  母親が回す洗濯機の音がしている、幼いころの朝のことも思…
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