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410.明日の光明と兄弟の晩餐


レンドルフが薬草を探しにディルダートと山に入るようになってから、二日が過ぎた。


死んだと伝えられているディルダートが実は生きていた、と公表する予定日までにはあと二日だ。それ以上はレンドルフは個人の休暇を使わなければならなくなる。辺境のクロヴァス領から王都へ帰還することも考えれば、そこまで長い期間は取れない。レンドルフとしてはそのまま規定違反で騎士団を辞する命が下ろうとも薬草探しを止めるつもりはなかったが、それでもこれまでに世話になった周囲の人間にあまり迷惑をかけるのも望んでいない。

それに、レンドルフとしては何よりもユリの為に一刻も早く薬草を入手したかった。



出発時は目が痛いくらいの快晴だったが、昼近くなると空全体に薄雲が掛かって非常に楽になった。雪の中に生える薬草を探すので、晴れていると反射で見付け辛くなるのだ。


「…比較的近くに二カ所、それらしき反応があるな」


索敵魔法を操るディルダートは、周囲を探ってそれらしき場所に当たりを付ける。この地方では「女王のヴェール」と呼ばれる薬草は強い浄化能力を持つ性質で、他属性の魔法を嫌う。その属性魔法を打ち消すように自身の浄化能力を使用するので、あまり魔力に晒してしまうと効能が落ちてしまう。それを予め聞いていたので、ディルダートも正確な特定はせずにごく薄い魔力を流していた。


ディルダートの示した場所に慎重に雪を踏み分けて向かうと、離れたところに雪の中に咲くレースのような裾を引く美しい白い花が見えた。雪の中なので相当近寄らないと見えないのだが、幸運にも木の陰になっている場所に生えていたおかげで、茶色い幹を背景にするような形でハッキリと視認できた。


「今日はこれ以上は近付かず、もう一カ所を確認しに行くぞ」

「ですが」

「た…アレクサンダー殿を何度もお連れする訳にはいかんだろう。出来る限り多く発見しておけば、一つが駄目でもその日のうちに別の場所で採取できる確率が上がる。そう焦るな」

「…分かりました」


地図の上に印を付けて、二人は別の場所に移動した。このまま発見を待っているレンザを迎えに行くには、既に昼を回っているので、ここに戻って来るまでには日が暮れかける刻限になってしまう。それならば今日のうちに出来る限り薬草を見付けて、明日の朝から採取出来るようにした方が確実だ。

レンドルフの焦りを察して、ディルダートは宥めるように軽くレンドルフの背中を叩いた。すっかり自分よりも大きくなってしまった息子の背中だが、それでもディルダートからすればいつまでも幼いような感覚がしていてつい子供の頃のような行動を取ってしまう。レンドルフもそれをあからさまに拒絶するような年齢はとうに過ぎているので、少しだけ困ったような表情を浮かべつつされるがままになっていた。



その日は日が傾くギリギリまで探索を続け、結果的に三カ所も薬草が自生しているところを発見できた。これは地下茎で増える薬草なので、毎年近い場所で少しずつ増えて行く。一度場所を把握しておけば、それ以降入手がかなり楽になる。これまではこの薬草の周辺の雪はそのまま口にしても腹を壊さず、傷を洗うのにも適していると猟師達の間では把握はされていたが採取することはなかった。しかし今回のことでレンザから活用方法を聞くことが出来た。浄化能力の強い薬草なので、より良い解毒薬が精製可能になり、今後クロヴァス領内で役に立ってくれるだろう。


ようやく成果を出せて、レンドルフ達は安堵して離れに引き返したのだった。



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「明日はアレクサンダーさんを背負子で運ぶことになります。乗り心地は良くはないと思いますが、よろしくお願いします」

「いえ、こちらこそご負担をお掛けしますが、お願いします」


初日の探索で、レンザは自身の体力を客観的に判断して、移動ではレンドルフに背負ってもらうことにしていた。ようやく薬草を発見したとは言っても、見付けたのは専門家ではない。もしかしたら調薬に適していない場合もあり、そうなれば次の場所へ移動になるのだが、その負担はレンザには過酷すぎる。その解決策として、レンドルフがそりを引くかおぶって行くかとも考えたが、咄嗟に両手が使えないと危険だということで急ごしらえだが背負子を作ったのだった。これは猟師などが仕留めた獲物を持ち帰る際に使うものだが、籠を外して坐面と背もたれにクッションを入れて防水の革を張った。見た目はかなり不格好な出来映えだが、一度使えればそれで構わないものだ。


「レンドルフ。貴方、夕食はまた別荘(あちら)で?」

「はい。少し遅れてダイス兄上もおいでになるそうです」

「あらまあ、久しぶりに兄弟水入らずね。楽しんでいらっしゃい」

「ありがとうございます」


離れでは人前に出ることを控えているアトリーシャと死んだフリをしているディルダート、大公家の代理人という態で辺境領を弔問しているレンザの三人が過ごしている。レンドルフは警護の都合上手狭になっている離れではなく、クロヴァス家の別荘で次兄バルザックと泊まっているのだ。


今日はそこに、領主城から長兄ダイスも来ることになっていた。彼も王都から来ることのない末弟と過ごしたいと主張していたのだが、当主としてディルダートの訃報は間違いであったと各地に訂正の書簡を出す準備に追われていたのだ。その作業が終われば弟達のいる別荘に行ってもいいと妻ジャンヌから許可は出ていたのだが、こうした事務作業が大の苦手なダイスはなかなか終わらずにいた。普段は専属の文官が補佐をしてくれるのだが、さすがに今回の件は当主直々に出す必要があるので手伝ってもらえなかった。それがようやく終わったので、ダイスは急いで馬を飛ばして別荘に向かっているそうだ。



「ああ、これでようやく表に出られるな」

「もう毎日のように出ていたではありませんか」

「そ、それはそうだが…やはり堂々と出られるのは違うだろう」

「そうですわね。ですが、知らせを公布するのは明日の夕刻ですわ。ご油断されませんようにね」


別荘へ帰って行くレンドルフを見送って、ディルダートは肩の荷が下りたのか楽しげな様子だった。随分伸びた髭で表情は分かりにくいのだが、長年連れ添っているアトリーシャには至極簡単なことだった。


「さあ、着替えていらして。今日の夕食は大公閣下からお聞きした疲労回復のレシピを再現させましたのよ」

「それは楽しみだ」


ディルダートは器用に髭の隙間から愛しい妻のこめかみに唇を寄せてから、一番奥の自室へと向かった。クロヴァス家に仕える者達はいつものことだが、レンザに着いている従者達は何度見ても赤熊が可憐なご婦人に噛み付いているようにしか見えないのでなかなか慣れそうになかった。


「奥様、こちらを」


ディルダートの身支度が済むまでの短い時間の間に、アトリーシャは食卓の上や周囲の飾り付けを確認する。勿論ここには昔から仕えてくれるベテランばかりなので何の問題もないが、きちんと整っているかを評価することも女主人の役割である。

その途中で、実家から連れて来た最も長くアトリーシャの側にいる侍女長が一通の封筒を差し出して来た。アトリーシャは一瞬目を細めてその宛名に目を走らせ、手に取ることもなく「青い箱に」とだけ伝えた。侍女長も既に慣れた様子で、一礼するとそのまま封筒を持って下がって行った。別室にある書簡を仕分けしている場所に向かったのだろう。


封筒の宛名には、アトリーシャの名だけが書かれていた。ディルダートの訃報が流れてから、未亡人になったアトリーシャに秋波を送る手紙が届くのだが、昔から親交のあった人物以外のものは多少の差異はあっても全てそういった内容だった。さすがに年齢的に子を成すのは無理だが、アトリーシャの知識や社交術、そして水の治癒魔法は何物にも代え難い至宝である。それに王都にいた頃の彼女を知っていれば、年は取ってもその美貌は十分期待が持てる。実際実年齢よりもはるかに若く可憐でたおやかな美しさは健在で、装い次第では末息子のレンドルフと並んでも姉に見えるだろう。


アトリーシャは、かつての王子妃教育で多くの貴族の書簡に目を通していた。王家主催の夜会やお茶会の招待状の返事の管理などを任されていたこともあって、国内の殆どの貴族の紋章や一族構成が頭に入っている。

当時程ではないが、社交界を離れた今も最新の貴族名鑑には必ず目を通しているので、封筒に薄く透かしが入った紋章を見ればどういった地位の者から届いたか分かるのだ。


(大公閣下がこちらに滞在してから随分減ったのだけれどねえ…)


先程の封筒にあった紋章は、王都に隣接している領地のある子爵家のものだ。元々伯爵位の中でも高位に位置していた名門だったが、20年近く前に当主の失態で降爵して領地も半分程度に取り上げられたとアトリーシャは記憶している。その当主も後継が生まれると当時に引退させられて数年後に()()していた。確か次期当主に確定している子息は未成年で、後見として中継ぎに祖父の前当主が仮に復帰している筈である。

年齢的にその前当主の後妻としてアトリーシャを狙っているのだろう。


かつて夜会で挨拶くらいは交わしたことはあるだろうが、顔も覚えていない相手である。アトリーシャはせいぜい期待はしていないが万一、くらいの勢いで送って来たのだろうと予測して、要注意リストには載せるが特に何もしない「保留」の青い箱に仕分ける判断を下したのだった。



日々大量に届いていたアトリーシャ宛ての手紙は、レンザが来て以来激減していた。クロヴァス領に来るまでにスレイプニルばかりの馬車で、しかも大公家の紋章を派手に喧伝して来たのだ。縁戚や寄子ならばともかく、全く繋がりのない家門の為にわざわざ葬儀に参列する姿勢を見せたことで、前辺境伯夫人に大公家が興味を示したのだと周知させたようなものだ。

レンザも早くに妻を亡くして、再三の後妻の話も出ていたが全て断っていた。もしかしたら大公家当主の後妻候補では…と勝手に深読みした者もそれなりにいた為、大半がアトリーシャへのアプローチを諦めたようだった。それに大公家の紋章付の馬車が未だに別荘から出ていないのも、見事に牽制になっていた。


「旦那様の様子を確認して、閣下をお迎えに行って頂戴」

「畏まりました」


アトリーシャは時計を確認して、控えていた従僕に告げたのだった。



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「塩気のある肉に甘いソースは合うものなのだな!」

「それにこれは疲労回復にも役立つのだろう?さすが『医療の』大公家のレシピだけある!」


食卓にはワイルドボアの塩漬け肉にベリーソースを掛けたものが山盛り乗っていた。あまり甘いソースで食べる習慣のないクロヴァス領では珍しかったのか、二人の兄が口々に褒めながら吸い込まれるように皿から消えて行く肉をレンドルフは不思議な気持ちで眺めていた。そしてその傍らでは、料理人が額に汗を浮かべながら次々とサーブしている。レンドルフもそれなりに食べているのだが、兄達の勢いに押されて食が進んでいないようにすら見えていた。


「レンドルフ、体調は大丈夫か?あまり進んでいないようだが」

「そんなことはありませんよ。兄上達が早いのですよ」

「遠慮するなよ。育ち盛りなんだから沢山食べて大きくならんと」

「もう育ちませんし、十分大きいです」


三兄弟の中では一番体の大きいレンドルフなのだが、兄達の中ではまだまだ幼い末弟のイメージがあるようだ。上の兄達は年子なのもあって、並んでいると双子のように見えて来る。バルザックは生まれ故郷のクロヴァス領よりも婿入りした隣国のエウリュ領で過ごした年数が上回りつつあり、それだけ食事も生活も違っているのに未だに良く似ていた。しかしそれを言うと二人とも嫌そうな顔をする。ついでにその場に父ディルダートも入ると三人で顔を顰めるのだ。一人だけ顔の系統が違うレンドルフにはよく分からない感情であるが、それがほんの少しだけ羨ましいとも思える。


レンドルフは空になった皿に、ソースが多めに掛かっているところを頼んで新たな肉を乗せてもらった。十分加熱されているが、パサパサにならない絶妙な火加減で焼かれた肉の上に、紫色の果肉の残っているソースがたっぷりと絡んでいる。ソースがシャツに跳ねると目立ってしまうので、いつもの半分くらいの大きさに切り分けて慎重に口に運ぶ。王都で食べるワイルドボアよりも弾力の強い肉だが、その分味が濃厚で鼻の奥で微かに土のような独特の香りを残す。王都で過ごしているからこそ分かる懐かしい故郷の味わいだ。



「これはスイートポテトをわざわざ芋の皮に戻したのか…?」

「ははは、ザック。これはただ芋を熾火で蒸し焼きにしただけだ」

「何と!」


三人で軽くワイルドボア三頭分は平らげたのではないかと思われる量を完食した後、デザートとして蜜芋が出て来た。ダイスがわざわざ領主城に届いていたものを持って来てくれたものだ。急遽割り込んだ食材だったが、ダイスは料理長に頼んでシンプルではあるが素材の良さを味わってもらいたいということで蒸し焼きにしてもらった。蜜芋の隣にはより甘さを引き立たせる為の塩とバターが添えられている。

あまりにもシンプルなデザートに、蜜芋を初めて食べるバルザックは怪訝な顔をしていたが、一口食べて驚愕の表情になっていた。

ダイスは先日レンドルフが王都から箱で送ったのを既に食べて知っていたので、まるでイタズラに成功した子供のような顔をして自慢げに笑っていた。


「クロヴァス領の新たな事業が始まりそうなんだ」

「それがこの芋なのか」

「ああ。もしこれが軌道に乗れば、こちらでこうして加工したものならエウリュ領にも出せるようになるだろうな」

「そうなればありがたいな。あっちは食用の芋類があまり育たないからな。特に甘い物はありがたい」

「レンドルフがこの芋を送ってくれたことが切っ掛けで始まったことだ。これが上手く行けば、お前にもきちんと取り分を渡さなくてはな」


南方で穫れる蜜芋だが、低温の場所で熟成させると味が飛躍的に良くなるのだ。産地では氷の魔石を使った大型の魔道具を使ったり、標高の高い山中で熟成をさせたりしているのだが、魔道具に掛かる費用が高額だったり、甘い芋に惹かれた魔獣の食害などで苦労しているそうだ。それを聞きつけたダイスが、収穫した蜜芋をクロヴァス領に運んで熟成させることを事業化しないかと持ちかけたのだった。産地の土地よりも平均気温が10度近く低く、魔獣対策に長けている辺境領なら環境としては最適なのだ。

遠いクロヴァス領への運送料や、味が良くなった蜜芋でどの程度採算が取れるかなどまだまだ詰めることは多いが、ひとまず試験的に少量から開始したばかりだった。


「俺はただ、旨かったので兄上に食べてもらいたくて送っただけですよ」

「私には食べてもらいたくなかったのか…」

「そんなことはありません!」

「ザック、弟を苛めるな。他国への芋の送付は個人では難しいだろう」

「分かってますよ、ダイス兄上。悪かった。冗談だ、レンドルフ」


農作物は、土壌の変化や雑交配の影響が起こる可能性もあるので、国を通してでないと送れないのだ。特にそれだけで栽培できてしまう種や実などは規制も厳しい。ただ、クロヴァス領で蒸したり焼いたりしたものであれば、食料品として直接送ることはそこまで難しくない。


あれだけ肉を食べたのに、三兄弟は大振りの蜜芋を各自二本ペロリと平らげていた。レンドルフに至っては、今日のデザート用に下準備されていたアイスクリームと生クリームをたっぷりと乗せてもらって、ホクホクした顔で完食したのだった。


「レンドルフはそんなに甘い物が好きだったか?」

「王都に行って食べる機会が増えたので、好物だったと自覚しました」

「ああ〜確かにエウリュに来た時は、シロップたっぷりな氷菓を毎日食べてたな」

「あれは懐かしい味です。王都にも似たようなのはありますが、ちょっと味が違ってて。でもあの時はもう少し加減すれば良かったと今も思います」

「あれはあれで可愛い思い出だぞ?」


レンドルフが留学と称してバルザックの元で三ヶ月程過ごしていた時のことだ。氷を細かく削ったものに色々な果実で作ったシロップを掛けて食べることが流行していて、それを気に入ったレンドルフが食べ過ぎて腹を壊したのだ。元が頑丈なので半日程度で治ったが、その時はバルザックの家族総出で我先にと看病しようと枕元で争われたのをレンドルフはよく覚えていた。



「さて…名残惜しいがそろそろお開きだな」

「そうですね。明日も探索は早朝からですし」


まだまだ続きそうな会話を、非常に残念そうな様子だったがダイスが終了を口にする。ダイスは今日はこのまま別荘に泊まり、明日は離れでアトリーシャと葬儀の最終の打ち合わせをすることになっている。

ディルダートが生きているのは家族とごく一部の使用人と騎士しか知らないので、領主城の方では本当に葬儀の準備を進めているのだ。そうでなければ領内に入り込んだ間諜を捕らえることは出来ない。葬儀の為に揃えたものは無駄になってしまうが、今のところそれ以上に成果は出ている。


「ザックもレンドルフも、十分気を付けるようにな」

「分かってますよ」

「はい、気を付けます」


それぞれ挨拶を交わして自室へと戻って行く。後日、巨体な三兄弟が去った食堂はいつも以上に広く感じた、とその時の使用人達は口々に言ったのだった。



お読みいただきありがとうございます!


バルザックは通常一人称「私」ですが、ごく近しい目下のものだけの場合のみ「俺」になります。なのでレンドルフだけの時は「俺」でダイスもいる時は「私」です。


三人とも食べる量が尋常ではないので、厨房では焼いても焼いても終わらない無限焼き肉状態でした。料理人達はしばらくの間、夢の中でも肉を焼き続けて魘されたそうです(笑)

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