閑話.レナードの執務室
レンドルフが出向から戻って来た数日後、強引に予定を捩じ込んで統括騎士団長レナードから執務室に来るようにと命じられたヴィクトリアは、いつも以上に固い表情で扉を叩いた。
「入りたまえ」
「失礼致します」
中に入ると、レナードは執務机ではなく応接用のソファに座っていて、ローテーブルの上には茶器が揃えられていた。そして部屋の壁際には文官の制服を着た男女一名ずつが控えている。これは茶が出される以外は事情聴取に近い状況だと思い、ヴィクトリアはゴクリと生唾を飲み込んだ。
「本日は予定を変更させて申し訳なかった。少々長い話になるので、座りたまえ」
「わ、私は」
「こうして立ち会いも用意している。座りたまえ」
「はい」
レナードの口調はいつもと同じように柔らかいが、その奥にハッキリとした圧を感じた。ヴィクトリアは一度姿勢を正して返答をしてから、彼の正面のソファに腰を降ろした。視界の端には二人の文官が立ったままではあったが両者とも手元に丈夫な表紙のファイルを開き、既に何かを記載する為にペンを走らせていた。この二人は王城の書記官だ。レナードは上司ではあるがヴィクトリアの夫でもある。それが二人きりで長く執務室にいたとなれば、余計な憶測を生みかねない為、ヴィクトリアは用件がある際は五分以内で退室するように心掛けていた。しかし今回はとても五分では終わらない話をする為に正式に書記官を手配したのだろう。これからの会話は正式に残されるものであり、必要とあれば国王も閲覧する類のものだ。
今日は本来は王妃の要請で、女性王族の集まるお茶会への護衛を任じられていた。しかしレナードが騎士団の重要且つ重大な案件の確認の必要があると、強引にヴィクトリアを呼び出したのだ。よく国内最高位の女性に対して捩じ込めたものだと思ったが、本気を出せばあらゆる場所に手を伸ばせるのがレナードの実力である。
「さて…早速本題に入るか?それとも世間話でもして緊張をほぐそうか」
「本題をお願いします」
「…そうか」
あくまでも固い様子のヴィクトリアを眺めて、レナードは微かに溜息を吐いたようだったが、ヴィクトリアは気付かないフリをした。ヴィクトリアはレナードの妻であるが、それは政略でありヴィクトリアを守る為に形ばかりに娶ってもらった立場だ。ヴィクトリアからすれば、ずっと年上で騎士を目指す切っ掛けで憧れであったレナードは、夫と言うよりはもっと尊敬して崇める存在であり、その彼に溜息を吐かれることは何よりも堪えていた。思わずヴィクトリアの視線がテーブルの上に落ちる。
「第四騎士団所属、レンドルフ・クロヴァスへの配置転換への強要があった、と報告を受けている。それは真実か?」
「…いいえ、そのつもりはありませんでした」
「では、そう取られてもおかしくない言い方をした、と?」
「それは、おそらく」
既に呼び出しの連絡を受けた時点で、ヴィクトリアも先日レンドルフに持ちかけた盾士への転向願いの件だろうと察していた。あれはあくまでも希望を伝えただけのつもりであったが、しかし団長から言われたという事実は、命令と取られてもおかしくない物言いだったかもしれない。
「その件に関しては確かに君から申請が何度もあった。が、まだ時期尚早であると却下されている筈だが」
「し、しかし騎士当人から希望があればそれを最大限叶えるべく」
「当人から『盾士を希望する』と申請があったか?」
「いえ…ですが道としてこういったものがあり、私としても彼は向いていると助言をした…つもり、でしたが。強要と取られても仕方のない発言でした」
「…そうか」
部屋の隅から絶え間なくサラサラとペンが紙に擦れる音が続いている。会話をしていれば耳に入らないが、こうして沈黙が落ちるとやけに大きく響いて聞こえる。
「ノマリス団長」
どのくらいの沈黙か分からなかったが、静かなレナードの声にヴィクトリアは思わず肩を跳ね上げてしまった。レナードと同じ「ミスリル」姓では紛らわしいとして騎士団内では旧姓を名乗っているので当然なのだが、しかし今は何故かそれがひどく心地の悪いもののように感じた。
「何故そんなに焦っている」
「焦って…」
「君が部下のことを思い、騎士団に所属する全ての騎士達のことを考えて提案していたのは既に聞いている。私とてそれを否定するつもりはない。だが、それには準備するものがあまりにも多く、君の提案には足りないものも多数だ。一度なくしてしまった職務を復活させるには、膨大な労力と時間が掛かる」
かつてこの国の騎士団にも盾士は存在していた。そして騎士達の陣形や戦い方も盾士を含めた戦略を立てていたのだ。しかしいつの間にか盾士は減って行き、やがて希望する者がいなくなった。古い資料には才のあるものを盾士に任命してしばらくは体裁を保っていたようだが、そう長くは続かなかった。その前後に、この国が滅亡直前までになった流行病と人口激減が起こり、騎士団では希望していない職務に人を回すことすら出来なくなったのだ。剣士を希望するならそのまま剣士を、弓士なら弓士、魔法士なら魔法士と、もしかしたら当人の希望と実力に差があったとしても、それを見出して鍛えるだけの余裕が当時の国にはなかった。そうやってこの国には盾士を務める者がいなくなり、辛うじて他国からやって来る冒険者の中でタンク役として存在する程度になった。
「第三騎士団、か?」
レナードの言葉にヴィクトリアはハッとして顔を上げた。目の前のレナードは統括騎士団長の職務中であるのに相応しく、一切温度を感じさせない冷静な眼差してヴィクトリアを見つめていた。
「ボルドー団長がレンドルフに引き抜きを持ちかけた件だな。当人は冗談だとは言っていたが、レンドルフが本気に取っても良いとは考えていたようだな」
以前に第三騎士団の団長ダンカンが、レンドルフに第三の式典用騎士服を渡したのはレナードも耳にしていた。式典用は各個人に合わせて作られるオーダーメイドであり、どんなにこっそり作らせても王城付きの仕立て専門の人間が関わるのだ。誰にも知られない筈がない。
「聞けば副団長の椅子を用意するとまで言ったとか。しかしレンドルフ本人からも、ワシニカフ副団長からもそういった報告は受けていない。どうやらあいつは完全に冗談で揶揄われたと思ったようだな」
レンドルフのサイズに合わせた副団長の騎士服など、冗談で用意するような品ではない。彼もそれは何となく察しただろうが、そこは敢えてダンカンの洒落だという方向にしたようだった。ダンカンもそういった流れになることも考えて、逃げ道を作っていたのだろう。それについては特に何も言って来ない。
「あいつは、第四騎士団が気に入っているようだしな。引き抜きには応じないだろう。それに役職に就くのは、もう少し先の方が反発も少ない」
不意にレナードの口調が砕けて柔らかいものになった。それと同時にヴィクトリアに向ける視線も、いつもの可愛い孫にでも向けるような優しいものになっていた。
実のところ、ヴィクトリアは今の団長職を全う出来ない状況を良しとせず、せめて一つ功績を立てて団長職を退いて現副団長ルードルフに譲り、自分は無役で近衛騎士団に戻ろうと考えていた。もし近衛騎士団に戻ることが困難であれば、王城騎士団からは退き、王妃の実家の専属騎士になる覚悟もあった。
そして空いた副団長の席にレンドルフを推そうと思っていたのだ。わずか半年で近衛騎士団副団長を解任された過去はあるが、身分、実力共に申し分ないのは事実だ。その功績の一環として、盾士の復活と騎士の死亡率の低減をレンドルフが実現してくれれば、彼が副団長、ゆくゆくは団長職に就く一助になるというヴィクトリアの計画だった。
それを実行する以前に第三騎士団からの引き抜きの件を耳にして、功を焦ったのは紛れもない事実だった。
それら全てをレナードは見透かしていたようで、ヴィクトリアは甘やかされて掌で転がされているような感覚が恥ずかしいような悔しいような複雑な気持ちになった。しかし今は職務中であるので、感情的に噛み付いてはいけないと膝の上で握り締めた拳に更に力を込める。
レナードはそんな彼女の様子を眺めて、軽く片手を上げた。それを合図に、ずっとペンを走らせていた書記官の手がピタリと停止した。ヴィクトリアは顔を上げて目を丸くしてレナードを見つめた。
「少々時間は掛かるだろうが、機会があれば150年くらい前の会計課の不正事件を調べてみるといい。そこから色々と導かれて調べることは増えるだろうがね」
「は、はあ…」
書記官の手を止めさせたということは、このことは完全に秘匿すべき情報なのだろう。騎士団とは全く関係のなさそうな部署の、しかもかなり古い記録を調べてどうしろというのか、ヴィクトリアには全く分からなかった。しかしレナードがそう言うということは、何か今の自分と関係があるのだろう。
「さあ、これで説教は終わりだ。もう戻っても構わんよ。…ああ、一応統括騎士団長に叱られたテイで多少ションボリとした顔でも見せておくように」
「!わ、私はきちんと反省しております!」
「そうだな。では叱られた妻を励ます為に、料理長に本日の夕食は鴨のソテーにするように伝えておこう。きちんと間に合うように帰りなさい」
「ですから!」
もう言いたいことは済んだとばかりに、レナードはいつもの調子に戻って眉間に皺を寄せて考え込む年下の妻の緑の髪をクシャリと撫でた。途端に真っ赤な顔になって身を引く姿を見て、レナードは思わず笑みが零れた。
「それでは!失礼します!!」
いつもの毛を逆立てた子猫状態に戻ったヴィクトリアを見て、レナードは笑ってその背中を見送ったのだった。
「さて…と。本当は面談は逆にしたかったのだがな」
レナードは時間が来るまで別室で休憩しているようにと書記官達に告げると、すっかり冷めた紅茶を飲み干して次の来客を迎えるべく新たに湯を沸かし始めた。
この後は第三騎士団団長ダンカンを呼び出してある。単に爵位だけで言えばダンカンの方が上なのだが、騎士の位で言えばレナードが上官に当たる。もうとっくにダンカンがレンドルフに第三騎士団の副団長用の騎士服を渡したのは知っていたし、これに関しては表沙汰にさえしなければ金と手間のかかった冗談で済まされた。しかし先日の騎士団の報告会でダンカンがヴィクトリアを煽ったらしい。その結果が彼女の暴走である。それに関してはキチンと釘を刺しておく必要があるのだ。
それを報告したのは副団長ルードルフだった。彼は告げ口と言うよりは、事が大きくなる前にレナードへの対処を願う為に報告して来たのだ。その根底には自分の団の団長への尊敬と愛情が籠っているのはきちんとレナードも理解している。
「確か…サナト補佐官…だったか?」
レナードは立ったまま引き出しに隠しておいたビスケットを齧りながら、遠い昔に思いを馳せた。名前はぼんやりとしか思い出せないが、その性格を表すような真っ直ぐな空色の髪を一つに束ねて、本来は優しいであろう垂れた目を精一杯吊り上げるようにしてレナードを睨みつけていた女性の姿がはっきりと脳裏に浮かぶ。
彼女こそが、今の騎士団に盾士がいなくなった切っ掛け、いや、問題を提起した存在だった。
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サナトは、会計課に所属する文官で、その課長の補佐官を務めていた優秀な女性だった。その優秀さで、女性初の課長もあり得るとさえ言われていた才媛だった。
その彼女が、クビも辞さない、それどころか犯罪者として処刑される覚悟で行動を起こした。それは騎士団所属で、当時はまだ多くいた盾士の一人の辞職から始まった。
騎士は怪我や様々な事情で出入りの激しい職業だ。そんな中で、一介の平騎士の盾士が今回の遠征で職を辞すという書類が必要な部署に回って来るのも珍しいことではなかった。彼らは遠征中ということで本人不在ではあったが、当人のサインと上長の承認があったことで間違いなく処理をした。
が、実はそれが偽装だったと分かったのは、半年後に遠征を終えて当人が戻って来て発覚したのだった。
勝手に辞めさせられる手続きを取られていたことに激怒した騎士は、犯人を捜し出すようにと騒いだ。既に受理されて半年以上が経過していたため、各方面に確認を取った為に予想以上に騒ぎが大きくなり、ひと月以上経ってようやく犯人がサナトであると発覚したのだった。
サナトは、その盾士の義姉であった。何故そのようなことをしたのかと審問官や上司、そして当時も騎士団長を務めていたレナードが立ち会いのもと事情聴取が行われた。彼女は最初から逃げも隠れもするつもりもなく、落ち着いた様子で書類束を差し出して来た。
そこには、義弟の盾士の給金の詳細、そして同期の剣士や弓士などの騎士の明細、更には数多くの騎士達の給金や報奨金などが記載されていた。これは確かに会計課が扱う情報だが、決して個人がこのように扱ってはならないものだ。それを行えば重犯罪者になるし、最悪死罪も有り得た。
その書類を見て多くの者が絶句していると、彼女は静かに言った。
「それを見て、お気付きになられないのですか」
その言葉は静かではあったが、奥に熱い塊のような怒りが込められているのに誰もが気が付いた。
そして一番最初に会計課の課長が気付いた。
そこに並んでいた情報には、盾士の報奨金が群を抜いて少ない、それどころかここ数十年ほぼないことが記録されていた。確かに報奨金は手柄に相応して支払われるが、それは分かりやすく敵を倒した数などで与えられる。しかし盾士はその職務上敵を直接倒すことはほぼないのだ。その分危険手当てとして高い給金を支払っている筈なのだが、それは数年経っても地位も給金もほぼ横ばいで、幾度も報奨金を得ている剣士達が出世をして給金の額もはるかに凌いでいた。年を追うごとにその差は大きくなり、退職時には退職金の予想額は桁が一つ違っていた。
そしてその下には小さく、職務ごとの平均勤続年数が付け加えられ、平均とは言え盾士の年数は圧倒的に短かった。つまりは退職金はあくまでも定年まで勤め上げた満額であって、盾士はそれすら届かないものが大半ということだった。
「盾士は騎士の中でも怪我の多い職務です。勿論治療はしてもらえますし、怪我も完治します。ですが、傷を受けた、痛みを感じた経験は蓄積します。どの騎士も同じような経験はあるでしょうが、盾士が群を抜いて多いのは皆様の方がご存知でしょう」
サナトの義弟は、それが騎士の役割で国の礎になることが誇りだと繰り返していたが、その裏で悪夢にうなされ眠りが浅くなり、体は健康でも疲れが取れないまま休日はほぼ寝て過ごすようになっていたと言った。
「当人は仲間を庇って傷を負い、そのおかげで功績を上げた者に礼を言われるだけ。それで彼は満足かもしれませんが、妻子達はどう思うのでしょう。同僚や後輩は功績を上げて出世して行くのに怪我ばかり負って処遇の変わらない夫。立派な騎士だと言われても壁に一つの勲章もなく休みの日に寝てばかりいる父親。妹夫婦はきちんと話をして、騎士の誇り、盾士の仕事に理解はしています。しかし、現実には何もない。何も残らない」
その言葉に、その場にいた者達は言い返す要素が見つからなかった。勿論、彼女のしたことは違法で罰せられることだ。が、その指摘は皆が薄々分かっていて、解決策がないまま騎士の誇り、やりがいと言う実体のないものに任せて放置していた部分を突かれたのだ。
「妹はもう限界でした。ですから私は義弟にせめて盾士以外の道はないかと何度も尋ねました。しかし義弟は『他に選べる道はない』と。皆様、言っている意味がお分かりでしょう?」
言葉では「皆様」と言いながらも、サナトは射抜くような目でレナードを見据えた。彼女はレナード個人ではなく、代表として騎士団のありように疑問をぶつけたのだ。今の騎士団では、余程突出した才能がない限り、体型で役割が分担される。細身で身の軽そうな者には剣士を、体格の良いものには盾士を割り振ることが大半だ。そこには当人の能力は関係ない。騎士達は上から決められた場で、黙々と与えられた職務を全うするのだ。そして向き不向きに関係なく、必要な人数を機械的に割り振る制度だ。だからこそ割り振られた職務から外れるには、辞すること以外に道がなかった。
その後の取り調べも、彼女は淡々と自分の罪を認めながらも、盾士の現状を一例としたこの国の根本的な疑問を鋭く投げかけていた。おそらくそれはその場に居合わせた人々には強烈な一撃となっただろう。勿論レナードにもそれは抜けない一矢として未だに胸の奥に残っている。
そしてサナトは最後に、城の石碑に刻まれている英雄と呼ばれる過去の騎士達の名を数名挙げてこう言った。
「ここに刻まれている中に、盾士だった方のお名前をどなたかご存知ですか?残念ながら、私は存じ上げないのです」
その問いに誰も答えられるものはおらず、サナトは不思議と達成感に満ちた美しい笑顔を浮かべたのだった。
サナトは重罪人として投獄され、その後獄中で毒杯の刑となり犯罪者用の共同墓地に投げ捨てられるように埋葬された。彼女の妹は離縁して、子供達を連れて王都を出て行った。義弟は偽造された辞職は取り消されて盾士として復帰したが、半年も経たないうちに遠征先で魔獣に襲われて骨の一片も還らぬまま殉職となった。
その後上層部でも思うところがあったのか、しばらくして騎士にはある程度当人の希望と素養を鑑みた配属が為されるようになって行った。しかしその影響で盾士の希望者が大幅にいなくなり、国が滅亡に瀕した時期を境に完全に盾士の役割は消滅して、今に至っているのである。
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当時のことを知っているレナードがヴィクトリアに伝えることは容易いが、自分で何故今の結果に至ったのかの理由に到達して、そこから打開策を見付けることも重要だと思っていた。自分を含めて当時の人間には出来なかったことは、時代も移り変わった今ならば見付けることが出来るかもしれない。
そんな期待を抱いていることに、レナードは「これでは完全にジジイと孫だな」と苦笑していた。
そうやってしばらく窓の外を眺めていたレナードは、ダンカンの来訪を告げる魔道具の知らせで急いで服についてしまっていたビスケットの粉を払ったのだった。
お読みいただきありがとうございます!
本来はもっとレンドルフも絡んだ長いエピソードになる予定でしたが、色々あってあっさり過去話として収めました。
チラチラと内容には含めていたのですが、はっきりと出せないままここまで来てしまったので補足を。
レナードは曾祖父にエルフがいたので不老長寿の体質を受け継いでいます。そのことを最初は全く知らなかったので、気付いたのは最初の妻がいつまでも若いレナードに「離縁か別居をして欲しい」と頼んだことが切っ掛けでした。
最初の妻の死後、ボランティア的に形だけの後妻を娶っていて、現在のヴィクトリアは四人目。見た目はともかく超幼妻くらいの年の差婚。
その後ミスリル家では通常よりも魔力が高い以外は目立ったエルフの特性の者は現れていません。現在は曾孫辺りが当主をしています。