25.戦闘開始
戦闘してます。ご注意ください。
「おー、お疲れさん。これから北西方向へ向かうから」
「分かったー」
早々にユリの目的は達成されたので、その後は全員で北西方向へ向かう。先頭はタイキで、常に落ち着きなくキョロキョロしているが、感知能力が高いので色々な情報に反応しているようだ。特に歩く順番は決めていないが、一番体力がないクリューをなるべく中央に置くように意識はしている。
「…何かいる」
なだらかな地形を選んでしばらく歩いていたが、不意にタイキが小さく呟いて立ち止まった。森の深度は5から6に変わるくらいの位置だ。そろそろ魔獣に遭遇する確率が上がって来る。全員が立ち止まって僅かに姿勢を低くする。レンドルフは腰の剣に手を掛けて、タイキの横に付く。
「何か分かるか?」
囁くような小声でミスキが尋ねる。タイキは前方をジッと見つめている。縦に長いタイキの虹彩が更に細くなり、ほぼ線のようになっているのをレンドルフはチラリと横目で確認した。魔法は身体強化のみと言っていたが、それとは異なる魔力がザワリと動いて、風もないのにタイキの赤い髪が逆立つように揺れる。それはかつて手合わせの時にレンドルフに向かって「竜化」した時によく似ていた。これはタイキの中にある竜種の血統特有の魔力なのだろう。
「…ボア系…だけど、ちょっと変だ。匂いが違う。群れが二ついるのか…?」
「もう少し近付けそうか?」
「行ける。でも西の方から回った方が風下だ」
「了解」
レンドルフも身体強化魔法を使って索敵に似たことは出来るが、それでも感知できなかった。タイキの感知能力は、レンドルフよりも有効距離が長いようだ。
あちらに気付かれないようにゆっくりと回り込むようにして近付き、ようやくレンドルフにも分かるところまで移動した。
「ワイルドボアだ。割とでかいのが一頭。あとはそんなにでかくねえや」
「数は?」
「ええと…」
「13頭、だと思う」
「レンも分かるのか?」
「身体強化の応用で。索敵魔法ほど精度はないけど」
タイキが少し目を眇めたので、レンドルフが代わりに答えた。
「ただ、色の違うのが5…くらいいる」
「ああ、それが匂いが違うヤツだ」
タイキは匂いや気配で相手を感知するので、似ているけれど違う個体が混ざっていた為に正確な数を把握し辛いようだった。レンドルフは視覚と聴覚を強化しているので、見たままの数で判定しやすかった。
「別の群れが一緒に行動することはたまにあるが、ボスらしきヤツが一頭だけってのが妙だな。タイキ、近くに別のヤツはいないのか?」
「……小さいヤツしかいねえな」
「レンは?」
「視認できる限りではいないな。足音もない」
しばらくミスキは考え込んでいたが、やがて顔を上げた。
「タイキとレンは九時の方向に。ボスは任せる。俺は二時の方向から回り込んで追い立てる。中間地点で小さいのはクリューが足止めしてくれ。バートンはクリューの守り、ユリはバートンの援護を」
「了解」
「それと、レン。耳の身体強化は一時解除しててくれるか」
「?ああ、分かった」
理由は分からなかったが、今ここで問うよりも先に魔獣を仕留めることが先決だ。ミスキのことだから意味のないことは言わないだろうと、レンドルフは素直に従うことにする。
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ミスキの指示通りに二手に分かれ、タイキと素早く移動する。まだ風下にいる為、身体強化を使わなくても目視できる位置まで近付いていた。ミスキ達は移動に時間がかかるだろうから、こちらが先に好位置に付いているだろう。ミスキが何をするかは分からないが、追い立てると言っていたので魔獣が来るのを待つ。
「楽しいなあ、レン」
「ああ、そうだな」
タイキの呟きは小さいが完全に声が弾んでいた。いつの間にかタイキは腰の剣を抜いていた。独特の形をした極端に反った刃の長刀は、今は右手に握られている。先日の手合わせでは左手だった筈なので、どちらも自在に使えるようだ。レンドルフも音も無く手に馴染んだ剣を抜いた。
「来るぞ」
タイキがそう言った瞬間、甲高い空気を切り裂くような音が走り抜けた。
確かにこの音では耳に身体強化を掛けていたら、しばらく耳が使い物にならなくなっていただろう。下手をしたら意識を失いかねない。
その音にワイルドボアの群れは驚き、一斉にこちらに向かって走り出したのが見えた。それを確認してレンドルフは地面を蹴って一気に身体強化魔法を掛けて距離を詰める。音と同時に飛び出したのか、タイキの方がレンドルフよりも速く、彼の赤い髪色だけが残像として視界の端を通過して行った。パーティ名が「赤い疾風」なことを納得した瞬間だった。
「雷弾!」
音に驚いて反対方向へ走り出した群れに、予期せず真横から飛んで来たクリューの雷魔法が直撃して、小ぶりな個体は体を硬直させて足を伸ばしたまま地面に勢いよく転がった。そこでほぼ半数が動きを止める。上手く初撃の魔法を避けて掠めただけの個体は、一瞬だけ動きが鈍ったものの、レンドルフとタイキの正面に足を止めずに走って来た。
しかし衝突する前に背後からの追撃でミスキの矢が体の割に細くて狙いにくいであろう足に刺さり、ドウ、と倒れる。口から泡を吹いているので、矢じりに何か塗ってあったらしい。ほぼ一瞬で群れはボスと小さな五体を残すまでに減らされていた。
群れのボスと思しき一番大きな個体は、クリューの魔法が直撃していたが全く堪えた様子はなく、地響きを立てて向かって来る。体高は二階建ての建物くらいありそうだ。
「ぅおりゃっ!」
タイキが近くの木を足場に、ボスの頭上より高く跳躍する。そしてそのまま落下の勢いで脳天に切り込んだ。だが走って来る勢いで僅かに狙いがずれ、背中と首の間、一番脂肪の分厚いところに刃がめり込んだ。
「くっ!」
そのまま構わず両手で刀を押し込んだが、勢いが足りずに途中で刃が止まる。傷口から吹き出す血を浴びるせいで、それが目に入るのを防ごうとタイキの目が細くなる。
「そのまま押せ!」
タイキから僅かに遅れたレンドルフが、ボスの顔の真横に滑り込むようにして顎の下から上に向かって斬り上げた。
「うおおおぉぉぉっ!」
下から支えられるような力が加わって、タイキの刀に更なる力が入る。レンドルフは斬り上げる無理な体勢でありながら、ボスの巨体を剣で持ち上げるように上に向かって力を掛けた。ボスの突進の勢いでレンドルフの体も幾分引きずられたが、全力で足を踏ん張る。彼の足元の土が大きく抉れて片膝をつく体勢になったが、それでもどうにか踏み止まった。
「アースウォール!」
ガン!とレンドルフの足が地面を叩く。それと同時に、ボスのすぐ後ろの地面が急に陥没する。それに後ろ足の一本が巻き込まれて、ボスの巨体が大きく傾いだ。
「ぐぅっ…!」
レンドルフ側にのしかかるように傾いだボスの巨体を、全力で身体強化を掛けて剣で支える。思わずレンドルフの喉の奥から僅かに声が漏れる。
バランスを崩したボスの自重がレンドルフの剣に掛かり、深く喉元に食い込んだ。大きな動脈に達したのか、噴水のような勢いで血が噴き出して地面にバシャバシャと音を立てた。それでもレンドルフは更に力を込めて上へ上へと斬り上げる。上から押し切ろうとするタイキも全力で力を掛け、彼の腕に血管が浮かび上がった。
「ぐああぁぁっ!!」
タイキが咆哮のような声を上げると、ズブリと腕ごと肉の中に沈んでようやく骨に達したのか刃に固い手応えが伝わる。そして上手く頸椎の間を捉えたのか、まるで観念したかのようにそのままザクリと一気に骨の真下まで通過した。そこは既にレンドルフの剣が切り裂いていたので、ちょうどハサミで切ったような形でボスの巨大な首が落ち、断面から勢いよく血が吹き出した。タイキはちょうどその正面にいる形になったので、頭と言わず全身くまなく血を浴びて、彼の髪色と変わらぬくらい真っ赤に染まる。
首が落ちたことで急に足場が無くなってしまったタイキだったが、持ち前の身軽さでクルリと空中で一回転して無事に着地した。
「うぉ!レン!」
フウッと息を吐いてタイキが振り向くと、絶命して力の抜けたボスの体がレンドルフに向かって倒れかかったところだった。慌てて駆け寄ろうと足を踏み出すと、レンドルフがその巨体を自身の肩と片腕で支えていて、空いた方の手でタイキを制していた。
「巻き込むと危ないから」
「お…おう…」
重さは支えられるようだが、なにぶん巨体なのでレンドルフは膝をついて這うようにボスの本体を地面に寝かせる。
「大丈夫か?」
「あ、ああ…オレは平気。レンは?」
「俺も問題ない。ああ、こっちも仕留めないとな」
レンドルフは立ち上がって膝についた土を叩くと、頭から魔獣の血を浴びた状態になっているタイキに尋ねた。レンドルフもタイキほどではないが、体中に細かい血飛沫が飛んでいる。しかしタイキの無事を確かめるとクルリと背を向けて、先程土魔法で掘り下げた地面に向かってすたすた歩いて行く。
「え?さっき魔法で空けた…」
「火壁」
「わあ!」
レンドルフの魔法で陥没した地面は、やけに細長い形をしていた。彼はその側に寄ると、手を翳して火魔法を発動させ、穴の中から勢いよく火柱が上がった。
「え?レ、レン…?何やって…」
「ああ。さっきクリューさんとミスキの攻撃かいくぐってこっちに来たのがいたから、取り敢えず落としといたんだ。だから仕留めとこうと思って」
「ええ〜…」
ボスに斬りつけながら、レンドルフはその後ろから来ている小さな個体もしっかり確認していたらしい。先程のレンドルフの土魔法は、ボスの足元を掬う為だけでなく、追加で突進して来た小さな個体を落とす為でもあった。
タイキが近寄って、恐る恐る穴の中の覗き込もうとしたが、火の勢いが強過ぎてさっぱり分からなかった。
「レン、お前サラッとえぐいことすんのな…」
「そうか?」
スレイプニルのような一部を除いて魔獣に同情心は通用しないので、徹底して止めを刺すのはクロヴァス領では基本中の基本だった。迂闊に手負いのまま見逃そうものなら、後々厄介なことになる。もし状態の良い素材が欲しい場合は、最初からそのつもりで多人数で掛かるか、罠を仕掛ける。その感覚でいるので、レンドルフはタイキが若干引いていることがよく分かっていなかった。実はこの感覚の差から学生時代レンドルフが一部から距離を置かれていたのだが、レンドルフ自身は自分の体格が威圧感を与えているせいだとずっと思っていた。
「燃え尽きるまで時間が掛かるから、残りのヤツも確認して絞めて来るよ」
「あ、ああ…」
大分おさまったものの、まだ火の手が上がっている穴をグルリと避けて、レンドルフは向こうで倒れている小さな個体を見に行ってしまった。その場に残されたタイキは、炎の隙間から穴の中をどうにか覗き込んだが、そこの方に黒い塊があるのが辛うじて確認できるだけだった。
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「こりゃまた派手にやったの」
反対側から、盾を片手にバートンが半ば呆れるような顔をしてやって来た。
「そちらは大丈夫ですか?」
「ああ、かすり傷一つ負っとらんよ。まだクリューの魔法を喰らったヤツは生きてるがな」
「じゃあ、絞めますね」
レンドルフは特に外傷がなく倒れている個体に近寄ると、躊躇なく片手で頭を持って、上からもう片方の手で首の辺りをグッと押し込んだ。手に身体強化を掛けて行うので、あっさり首の骨が折れて絶命する。ワイルドボアにしては小さな個体ではあるが、それでもレンドルフがギリギリ一抱え出来るか出来ないかくらいの大きさはある。
「慣れとるな」
「実家では馬に乗れるようになったらすぐに教わるんで」
「…大変じゃの」
レンドルフが絞めるとすぐ、バートンが持っている黒いポーチに次々と収納して行く。時間停止の付与がされている方なので、絞めてすぐに収納すれば状態の良い素材になる為、ギルドの買い取り価格も良くなるのだ。
「なー、レン。ちょっとコイツを見てくれないか?」
「ちょっと待て。まずはタイキとまとめて洗ってやらんと」
転がっている全てのワイルドボアを討伐したことを確認した後、ミスキから声を掛けられたが、先にバートンが止めに入った。
「おーい、レン。燃え残った魔石拾って来たぜ」
「すまない」
穴の中に燃えるものが無くなったので鎮火したのを見計らって、タイキが拾ったらしい。頭から血まみれな上に更に煤まで追加されてドロドロで、もはや誰だか分からない状態だった。
「相変わらず酷い状態じゃな」
バートンは顔を顰めると、タイキとレンドルフを並ばせた。
「しっかり洗い。ついでに消臭、と」
バートンの上位生活魔法で、あっという間に二人とも綺麗になった。
「念の為これで追加の聖水を浴びとけ。ワシは向こうのでかいのを回収して来る」
「ありがとう」
「バートン、ありがとな!」
腰に装着していたアトマイザーに入った聖水のボトルを投げて寄越すと、バートンは血溜まりの中で絶命しているボスの回収と浄化に向かった。レンドルフは魔力が強すぎるので生活魔法が全く使えない。代用で同じようなことの出来る魔道具は持っているが、討伐に行く度に使い手を羨ましく思っていたので、幅広い上位魔法も使えるバートンの背中をレンドルフは羨望の眼差しで見つめたのだった。
「レン、こいつちょっと普通のワイルドボアとは違うと思うんだが、レンの見立てはどうだ?変異種か?」
タイキと互いに聖水を吹きかけて浄化をしてからミスキのいるところに向かうと、一頭が地面に転がっていた。首の向きがおかしく、確実に絶命している。
「あたしの魔法が当たったのに全然効かなかったし、ミスキの矢も弾き返して向かって来たのよね。バートンが盾で倒したけど、よく見たらさっきタイちゃんが何か違う、って言ってた個体じゃない?」
倒れている個体にかがみ込んで、レンドルフはまじまじと観察する。形はボア系ではあるが、通常のワイルドボアよりも毛が長くて黒っぽい色をしている。レンドルフは手袋を外して素手で直接触れてみた。ワイルドボアも固い毛並みだが、この個体はもっと固くて、絡み合って板状になりゴワゴワしている。
「毛の感じはアーマーボアに似てるけど、そこまで固くないし…でも変異種にしては弱いし」
「下位変異とか?」
「うん…その可能性もあるけど、変異種ってよりはアーマーボアとワイルドボアの交雑種かもしれない。さっき俺が燃やした個体と合わせたら五頭になるし」
変異種は魔獣の突然変異で、元の種よりも強くなることが大半だ。時折弱い変異を遂げるものもいるので、それらは下位変異種と呼ばれている。どちらにしろ変異種はそう頻繁に出現するものではないので、一つの群れに五頭もいるとは考えにくい。
アーマーボアは、毛が絡み合い鎧のように固くなっているボア系魔獣で、物理だけでなく魔法に対しても防御力が大変高い。彼らを仕留めるには、鎧の防御力以上の攻撃を加えなければならず、強い個体は体に傷付けることすら難しい。
「交雑種ってことは、もしかしたらさっきのボスの番がアーマーボアかもしれないってこと?」
「そうかもしれない」
詳しいことは、解体して鑑定してもらう必要があるかもしれないが、交雑種はそこまで珍しい訳ではない。
「あ、でもちゃんと調べてもらうなら、バートンの持ってるポーチに収納してもらった方がいいかも。他の個体はこう、なってるから」
レンドルフは、タイキが穴の中から拾って来た燃え残った魔石を見せた。どれも3センチ程度の小ぶりなもので、多少差はあるものの黄色っぽい色をしていた。透明度もそこまでではないので、魔石の価値としては中の下くらいのものだろう。
「回収と浄化は終わらせたぞ。レン、あの穴埋めといてもらえるか」
「分かった」
レンドルフが自分の空けた穴を埋めに向かう。交代するように戻って来たバートンは、ミスキに言われて、念の為に残っていた個体をポーチに収納した。
「バートン、あのワイルドボア、オスだったか?メスだったか?」
「オスじゃ。大きさも肉付きもまずまずじゃったから、初日にしては悪くない出だしだの」
「そうか…」
バートンの報告に、ミスキは何か考え込んでいるようだった。
戻って来たレンドルフに、ユリが簡単に怪我の確認をする。防具には全て付与魔法が掛けられているので、膝を少し擦りむいているだけで大きな怪我はなかった。念の為、膝に回復薬を掛けて治療してもらう。タイキは小さな傷はすぐに回復してしまうので、もしかしたらあったのかもしれないが調べた時には無傷だった。
「もうちょっと奥へ行けそうか?」
「全然へーき!」
「大丈夫だ」
「んじゃもうちょっと行ってみるか」
一番体力を使っているレンドルフとタイキに確認を取ってから、ミスキは再び地図を確認して北西へ足を向けた。
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「そう言えばさっき最初にすごい音がしたヤツ。あれって魔獣払いの笛?」
「ああ、分かったか。あれをちょいと改造して矢にくっ付けてんの。あれを付けて飛ばすと、そこそこ狙い通りのとこに魔獣を追い込めるんだ」
魔獣払いの笛は、魔獣の嫌う音を出すもので、旅の必需品と言われている。絶対的な効果というほどではないが、人里近くに降りて来るような魔獣を追い払うくらいなら十分だった。ミスキが先程使った物は、矢に付けて空気抵抗を調整している分通常よりはるかに大きな音が出るそうだ。
「問題は、音がでかいから人のいる方向へは打てないんだよな」
「うん。あれは身体強化してたらヤバかった」
「俺も知らせるの忘れないで良かったよ。ああいうのってさ、ついついみんな慣れてて暗黙の了解になりがちなんだよな。俺達もなるべく確認するけど、レンも何か疑問に思ったらすぐに言ってくれよ」
「うん、分かったよ」
「…それと、タイキのフォロー、ありがとな」
ミスキは先頭を意気揚々とご機嫌に歩いているタイキにチラリと視線を送って、彼に聞こえないように小声で呟いた。
「フォローと言うほどじゃ…」
「いや、打ち合わせ通りレンが最初に一撃喰らわせてたら、タイキもすぐに止めを刺せて一瞬で終わっただろ。タイキは強いんだけど、狙いが大雑把だから、最初に誰かが止めてやった方が効率がいいんだ。けど獲物を前にするといくら言い聞かせてても駄目でな」
「じゃあ俺が前に出られるようにタイミング合わせを頑張ってみるよ」
「レン…お前ホントにいい奴だなあ…」
ミスキは感極まった様子で、レンドルフの背中をポンポンと叩いた。