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ETENITY00  作者: Aret
4章・・・不調和
111/113

108話・・・アマルティア激突2

作品を読みにきて頂き感謝です!

ここから本格的に戦闘が始まります!!

アマルティア殲滅部隊として動員された数、約五千人。

モルガンは一同一人一人を眺め、敬礼をする。


「では検討を祈る!」


全員が一糸乱れぬ動きで敬礼をおくる。一同は準備のため一度解散となる。

デウトはナデアの下へ行く。


「ナデア。私達がいない間のディアマテッタを頼みましたよ」


「はい。任せてください!…無事に帰って来て下さいね」


「約束しましょう」


ナデアは、不安を覚える。今までの敵とは違うことに、恐怖やマイナスな感情で心が圧し潰されそうになる。本当なら、行かないでほしいと懇願したいくらいには。

一方、マノンはラルタァを捜していた。


「あ、ラルタァ!」


「マノン!」


見つけて、大きく手を振る。


「ラルタァ、お互い頑張ろうね!モルガン大佐のことよろしくね」


「うん!不安な事ばかりだけど…マノンも戦っているって思えば、私も奮起できる!」


「その調子だよ!絶対帰ってくるからね」


マノンはラルタァを抱きしめる。その背中に、ラルタァも手を伸ばす。想定よりもはるかに危険な任務に、ラルタァの目じりに涙が浮かぶ。


「また会えるって」


「うん…絶対会おう」


この手を離したら、マノンと一生会えない気がした。まだ実戦経験の浅いマノン達同期は人数が少ない。ここに選ばれたのは相当の実力を認められた者であると、ラルタァは言い聞かせる。


「行ってらっしゃい」


「行ってきます」


腕を放すと、マノンは元気よくデウトの下へと駆けて行く。そしてラルタァも、モルガンが待つ指令室へ向かうのだった。

リアムはミラを捜しに救護室へ来ていた。そこでは看護師長とミラ、そして何名かの看護師等が殲滅部隊救護班として出発することを説明されている最中だった。


(ミラも選ばれたのか)


そして解散となると、ミラはリアムが来ていることに気が付き、駆け寄ってくる。


「どうしたの?」


「いや。選ばれたんだなって」


「そうだよ。もう二年もやっているんだよ。それに、実働も出来るってなると人数が限られてくるからね」


ここで会話が途切れる。二人共、何か話さなければと言葉を探すが、何を話せばいいのか解らない、付き合いたての恋人のような空気が流れる。それを見ていた救護室のメンバーと、救急箱を借りに来たエアルに目撃されてしまう。


「お熱いねぇ。今からそんなんじゃあ先が思いやられるな。堂々としてればバレないのに」


「冷やかしに来たのかよ」思わず睨んでしまう。


「ちげぇよ。それより、アマルティアに行くってことは向こうに有利な土地勘になる。浮かれていると死ぬからな。そこだけは気を付けろよ。それに…運が良ければレイラ達を助け出すことが出来るぞ」


レイラ達の名前を聞き、リアムはグッと拳を握る。


「必ず助ける…」


リアムとミラの顔付きが変わる。それを見たエアルは、内心安堵する。ただ浮かれポンチではないと。すでに、戦士の顔だったことを。



第二部隊は先行し、アマルティアの偵察を行っていた。潜伏していると思われる館付近を念入りに調べていた。


「なんか薄気味悪いところですね。早く帰りたいし、皆来ねぇかな」


ブレイズが嫌そうに言う。


「まずはここが安全か調べないと本部隊は来れないからね。貴方はうちの軍でも期待されているんだから小言は言わないで」


「へいへい」


「先輩に向かってその口は、」


エンキが手を出すと、二人は瞬時に黙り、エンキの指示を待つ。


「草むらが動いた。敵かもしれない」


「…」ヘスティアが武器を持つ。


にゃー、と可愛らしい鳴き声と共に、猫が姿を現す。緊張の糸が、一気に緩む。


「猫…」


「ふーーー、心臓がヤベェ」


「よし。クリア。館の中へ入るぞ」


エンキの指示に従い部隊が一斉に館に突入する。隈なく探すが、館は空っぽだった。



指揮官及び指揮官護衛隊飛行艦内にて

デウトは選ばれた面々を集め、作戦会議を開く。


「さて。皆さんお気づきだとは思いますが、指揮官護衛部隊は無属性を中心に編成しています。そしてここに選ばれた皆さんは特攻に向いているとモルガン大佐から伺っています。つまり精鋭部隊。その力を、是非とも発揮してほしい」


選ばれた二十名の表情に兵士としてのプライドが現れる。


「あー、デウトさん。なんでこの編成に?」


エアルが尋ねる。


「そうですね。では、作戦を話します。アマルティアに着いたら、無属性が先陣を切って突撃します。後から残りの兵士が追い打ちをかけるように攻撃をお願いします」


「え…」


部隊がざわめく。無属性と言っても四名しかいないのに、どう先陣を切って、仮にフルパワーで突撃したとしても敵を蹴散らすことはできるのだろうか。そこに、皆を代表するかのようにエアルが聞く。


「いや、デウトさんが強いことは解ります。俺やリアムは…。ていうか、指揮官が出張ったら誰が指揮を執るんですか。後方で指揮を取らないと、俺達の命がありませんよ」


「私に割り当てられた指揮官というのはお飾りです。作戦はモルガン大佐に任せています。皆さん、後方の守りは助っ人を用意しているので気にせず突入してください」


リアムとマノン、エアルは微妙に納得しているような、していないような表情を浮かべる。他の兵士達は、本当にデウトの指示に従っていいのかすら不安を過らせていた。


「あの。助っ人って誰ですか?」


エアルはデウトが隠していることをなるべく吐き出させるよう尽力する。出ないと、兵士が着いてこないことを理解していたからだ。


「着いてからのお楽しみでお願いします。先行している第二部隊に合流しているはずです。さて。作戦の続きを話します。私の勘ではアマルティアは待ち伏せをしている可能性が大いにあります。きっと大群でしょう。我々はそこを蹴散らしたいと思っています。この作戦はエアル君のクラスブースト、リアム君、マノン君のアウェイクニングでどれだけ敵を減らせるかが鍵になります」


他属性の視線がリアム達に集中する。


「あの。全力で突撃していったとしても、エアルにぃ…エアルは四分が限度です。俺も暴走する可能性があります。過去に例があるので…」


リアムの言葉尻がだんだん弱くなる。


「そこはご心配なく。大丈夫です。リアム君も安全に使えるものを用意しました」


デウトはそういうと物々しいトランクからベルトを取り出す。


「え!それってもしかして!」


マノンは瞳を輝かせる。


「マノン君の期待には添えないのですが、近いものです。このベルトには私の魔力が蓄積されています。しかしながらこれは試作品なもので、一回分の魔力しかチャージできませんでした。それに現段階では無属性にしか扱えません。この試作品が出来上がった時にモルガン大佐とブラッド大尉に試してもらったのですが、反応はしませんでした。ナデアでは反応があったので、今の所無属性のみが使えるアイテムです」


デウトは三つのベルトをリアム、エアル、マノンに渡す。しかしマノンは何か言いたげだった。


「どうした、マノン」


リアムがそれとなく聞く。


「いや…私、これ使えるのかなって」


マノンは不安そうにベルトを眺めている。半分水属性、半分が無属性。髪の色も半々。どちらが強いのかは解らない。今の所、どちらも支障なく魔弾を撃てるからだ。


「そこは大丈夫です。マノン君は無属性魔法のほうが高い。反応します、保証しますよ」


不安だったが、信じるしかない。マノンはベルトを装着する。


「では、マジックウォッチと同期をしてください」


「これで私も力が倍増するんだね!えっと、呪文はなんだっけ。トロー、」


マノンが言いかけた時デウトが大声を上げる。


「いけません!音声認識なので作動しますよ!」


「ひっ」


「あっぶねぇ」リアムは言葉以上に内心、ヒヤヒヤしていた。


こうしているうちに、先行している第二部隊との合流地点に到着した。



夕刻。館に着くと、先行して到着していた第二部隊と…助っ人に来ていたモアとニコルがいた。


「ニコルさん?!ここに来て大丈夫なんですか?」


エアルが慌てて駆け寄っていく。しかし、ニコルはやる気満々の笑みを見せる。


「はい。私が出来ることをしにここまで来ました。ミラはどこにいますか」


「ミラなら第三部隊と一緒に来るので、あの飛行艦に乗っているかと…」


「ありがとうございます」


そう告げると、ニコルはミラと会えないかと第三部隊の兵士に尋ねていた。


「すまないね。ミラにスキルを教えるって言うこと聞かなかったから、仕方なく連れて来たんだ」


モアが少々申し訳なさそうにデウトに謝る。


「いえ。いい機会になるかもいしれません」


ミラは困惑しながら、ニコルと会話をしているようすが見て取れた。

ニコルはミラを、人気のない場所に連れ込んだ。そして暗い顔を見せる。


「ミラ…。私は、千年前に多くの仲間を失いました。スキルが使えても、救えない命がありました。救護班である貴女に言うのは酷かもしれませんが…。この作戦で、多くの死者がでることになるかもしれません。それでも、気を確かに、気丈に振舞えますか?」


「…はい。私は、私達救護班が出来ることを私はします」


「なら、安心しました。ではスキルが発動するかもしれないコツを教えます」



「館の中はどうでしたか?」


デウトが訊くと、エンキは肩を竦めた。


「空っぽでしたよ。でも、ビンゴでした」


館の中に、空間移動装置があったのだ。

エンキの案内で、デウト達は実物を初めて目にする。


「デウトの読み通りだったね」モアが言う。


「このサイズでは一人ずつ突入しか出来ませんね。向こうでハチの巣にされて終わりでしょう。タブレットで幅を広げられないかやってみます」


デウトはタブレットを出し、ケーブルで繋げると装置を調べ始める。


「この空間移動装置はS++からではないと肉体を維持できないようですね…アマルティア兵がそれだけの魔力を使いこなす強者なのか…」


蘇るのはマルペルトの悲劇だ。噂によれば、肉片が落ちてきたと。わざと、S++以下の人間を通すことを、非道なことをアマルティア…ナノスはやっているのかもしれない。


「おっかない装置だなぁ。でも私、S+なんだけど…大丈夫?」


マノンがかなり心配そうに訊いてくる。


「大丈夫ですよ。このような時のために、策があります」


ホッと、マノンが胸を撫でおろす。


「しかし…いくらS++でも、この中入るのは勇気がいるよな…」


「だが、この向こうにアマルティアがある。覚悟を決めろ、ランドルフ」


エンキの言葉に、リアムは気を引き締める。


「ブラッド君。兵士を待機させていてください。準備が完了し次第、突撃します」


「解りました」


遂に作戦が実行される…。ブラッドの表情が険しくなる。



ミラは、同僚たちに見守られながらニコルとのスキル発動に向けて訓練を受けていた。しかし、発動せず、ポカばっかりだ。


「やっぱり…私には無理なのかな」


「ミラ…」


「このスキルを習得できれば、きっと一気に怪我人を直すことだって、致命傷を負った人をすぐに回復することだって出来る。なのに私は…私のスキルは発動しない」


ミラは拳をギュッと作る。


「メイヤーズさん、落ち込まないで」


「そうですよ。スキルが使えなくても、ミラ先輩は多くの人を救ってきたじゃあないですか!」


「みんな…」


慕われているミラの姿を見て、ニコルは微笑んだ。


「私は…スキルでしか回復、治療をしてきていないので、手を動かして誰かの命を救うことはしてきませんでした。ミラ、貴女は素晴らしい女性なのですね。ミラだけではない。救護班の皆さんが、素晴らしい」


ニコルの言葉に、救護班の皆は照れ臭そうにする。そして何故か心に響く言葉に、不思議に思っていた。

モアとヘスティアは、兵士達がせわしなく動き回るのを眺めながら会話をしていた。


「最近どうだい」


「平和でしたよ。ここに召集されるまでは」


「そうかい。アンタがまた、自暴自棄になってエアルと寝ているんじゃあないかって思っていたけど、そうじゃあなさそうだね」


モアは腕を組み、目を伏せる。ヘスティアは俯く。


「エアルと寝たことは、一種の自傷行為だったのかもしれません…。最初の頃は」


「今は違うって?」


「少なからず、私も彼を求めています。好きとは違う感情…私達だけしか理解しがたい感情で私達は繋がっています」


「難儀だねぇ」


モアは煙草を吸おうとして止めた。今吸うべきではないと思ったからだ。



一方、デウト達の方も動きがあった。ウィーンと空間移動装置が動き出す。


「全員配置に着け!」


マジックウォッチから兵士全員にデウトの指示が届く。

ふぅ、とデウトは緊張をほぐす。


「空間移動装置が起動しました。覚悟はできましたか?行きますよ。トロープス!」


デウトに影が纏ったかと思うと、アーマーが体を覆っていた。初めて変身する場面を見たブラッドとエンキは内心、驚いていた。

そしてデウトはブレスレットを取り出すと、右腕に取り付け、マジックウォッチを弄りだす。


「オーベックス!」


そう叫ぶと、銃を空に向かい打ち放つ。すると、兵士の一人一人に半透明の膜で覆われていく。


「凄い…」


ヘスティアは驚き、手を見つめる。


「これはアルフレッド家得意の結界術だよ。その中でも、デウトにしか出来ない魔法さ」


モアの説明に、ヘスティアは納得する。デウトの力なら納得だ。

空間移動装置は幅を広げ、大勢が一気に突入できるようにデウトが仕掛ける。


「さぁ、行きますよ!エアル君、リアム君、マノン君、我々が先行しますよ!」


「おぉ!」


四人は空間移動装置に突撃していく。

すると一瞬で、アマルティア本拠地に辿り着く。

そして改めて思い知らされる。アマルティア…ナノスの技術に。こんな一瞬で移動できる物体を復活させたナノスに恐怖が襲う。しかしそんな怯えている場合ではない。リアム達は気合を入れると、エアルがスキルを発動させる。


「スキルブースト!おらぁああああああああ!」


エアルは引き金を引くと、スキル・クラスブーストでアマルティア兵の不意を打つ。黒い閃光がアマルティア兵の魔力を消失させていく。突然の襲撃に、アマルティア兵の不意を突くことに成功する。

そこに、リアム、マノン、デウトが止めの攻撃を仕掛けていく。

マノンは「ガンクレット!」と叫ぶと自らの腕に氷のガンクレットが現れる。そしてガンクレットで地面を殴ると、氷柱が地上から生え、地面は氷へと変わっていく。そこに足を取られたアマルティア兵を魔弾で撃っていく。


「父さんの仇、絶対に許さねえ!」


リアムは全力で、だがスキルは出さないで戦っていた。


(ここでスキルを出せたら一網打尽に出来るのにな…)


何故こんなことをふと思ったのかは解らない。だが、スキルを使っていないのにアマルティア兵の隙が見えるようになっているのだ。その隙を目掛けて撃てば、もう彼等が動くことは無かった。


「リアム君、その調子で戦ってください!」


デウトの声もクリアに聞こえるのに。気が逸れることは無い。


「はい!」


自分の声でも、まだ隙が見えて、戦えている。


「しゃああぁ!」


リアムは一気に魔弾を撃ち放つ。そして攻撃を仕掛けてくるアマルティア兵にガンガン当てていく。

そして続けと言わんばかりに突撃してきたブラッド、エンキ率いる部隊が取りこぼした残党を撃ち殺していく。


「攻撃の手を緩めるな!」


デウトの鼓舞に、皆攻撃の手を緩めなかった。

アマルティア兵も敵襲に攻撃を開始する。属性同士の熾烈な魔弾が飛び交う。しかしそれ以上に気合が入っているティアマテッタ軍に対抗するには少々力不足だったようだ。


「なんだアイツ等!」


「どこから湧いてきたんだ!!」


「つ、強い…!エルド様達を呼んでこないと…!」


差を見せつけられ、下っ端達はへっぴり腰になる。

ブレイズとシレノは、スキルは切り札として使うようにとデウトに事前に言われていた。戦える、スキルを発動しなくても、互角、いやそれ以上にブレイズ達の攻撃が上回っている。二人は背中を合わせると魔弾を撃ち放つ。


「こんなあっさり倒せてるの…?これ以上の敵兵がいるんじゃあないかって怖くなるよ」


「そんな口答えしてねぇで残党の排除だけ考えろって!」


「ブレイズ君の言う通りだね」


シレノは表情を変えると、更に素早く、敵を剣で斬っていく。ブレイズも負けじと、薙ぎ払っていく。

モアは若返りを図り、ブーステットで敵を蹴散らしていく。ヘスティアも、剣から鱗粉をまき散らす。鱗粉は魔力を込めてあるので、敵に付着すると業火になるよう仕組まれていた。


・・・

室内では、エルドが不機嫌な顔でモニターを見ていた。


「どこからティアマテッタ兵がここまで到達できたんだ…」


「ごめんごめん。多分別館に置いてきた空間移動装置からきたんだろうね。私が行き来するために置いてきちゃったから」


ナノスがにこやかに謝ると、エルドは慌てて訂正する。


「ナノス様、謝らないでください。私の認識不足です」


「エルドは真面目だね。それじゃあついでに、ティアマテッタ兵の排除をお願いしようかな。出来るかい?」


「はっ!勿論です」


「コア達も向かわせる。私も行こう。ここで私の姿を見れば、ティアマテッタ兵は喜ぶだろうしね」


ナノスは立ち上がると、部屋から出ていく。



アマルティア兵が何人いるのか解らない。五千人で足りるのかすら未知数だった。しかし、今は互角に戦えている。ここで幹部クラスが来たら…デウトの不安は的中する。


「良いように暴れているな、ティアマテッタ兵」


エルド、コア、ソイル…そして確認されていない女性が立っていたのだ。


「エアル君達、攻撃を…」


リアム達は、驚きのあまり言葉が出ていなかった。驚愕し、攻撃の手が止まっていた。


「レン…?」


レン、と聞きデウトは記憶を掘り起こす。確かレイラ、マイラ、レン…捕まっている三人の女性のはずだ。話では、話の中ではプライドの高いお嬢様だと聞いていた。しかし、目の前にいるのは、真逆に位置するような、艶っぽく、蠱惑的な女性だった。

レンは、クローン四姉妹を引き連れていた。クスクスとこちらをみて笑っている。


「レン!何でお前がアマルティア側にいるんだ!」


「脅されているの?!レイラ達を、人質に取られているの?!」


リアムとマノンが必死に訴えるが、レンは溜息を吐く。


「久しぶりね。残念だけど、私の意思でここに立っているの…アンタ達、来るのが遅すぎるのよ」


レンの憎しみが籠った瞳が、リアム達に突き刺さる。


「この二年で何が起きたと思っているのよ!何も知らないくせに、今助けに来ました、みたいなツラするの止めてくれないかしら!」


リアム達は愕然とする。


「そんな…レン。何かの、間違いだよね…」


「間違い…?私はね、この二年で変わったの、生まれ変わったの!アンタ達がぐずぐずしている間に、お姉様とマイラを守るために…覚悟が違うのよ」


マノンの問いに、レイラの冷たい視線が刺さる。

見ていたブレイズが、叫ぶ。


「あの女だ!双子のクローンを回収した奴!」


シヴィルノでの出来事だ。それを聞いた時、もう既に、レンは完全にアマルティア側だと確信した。


「コア…!」


シレノが、コアを見つけて頭に血が上る。


「シレノ、お前も来ていたのか。増々戦士らしい顔つきになったな」


「…お兄様」


ヘスティアも攻撃の手が緩まる。


「…誰の事を言っている」


エルドはヘスティアを見下すと、鼻で笑った。


「私を忘れてもらっては困るな」


ソイルが現れる。

パチパチパチ、と誰かが拍手をして、現れる。


「いやぁ、素晴らしいね。敵とは言え、感動の再会を目に出来るなんて」


その声は、無線からでも届いていた。ミラは背筋が凍る。


「ナノス、お兄ちゃん…?」


「え…?」


同僚の看護師が動揺する。


「あれが、ナノス…?」


リアムやブラッド達も、攻撃の手が止まる。


「ナノス…!」


「やぁ、リアム。何年振りかな。もう覚えていないや。ミラは元気かい…?」


この時、全員戦う手を止めた。アマルティア軍はナノスの登場で活気づく。そしてティアマテッタ軍は殺意を示す。


「さぁ、続きを始めようか」

原作/Aret

原案/paletteΔ

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