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反省会

多分今週はほぼ毎日投稿できると思います。

よろしくお願いします

大吾 Side


「いやぁ、春斗さんおめでとうございます!」


「いやいやいや、おめでとうじゃないよ。大吾君。

 まぁ、一応ありがとうとは返しておくけどさ」


先日のトリエスティとのバトルを見て翌日通話にて

魔眼の感想を聞こうと思い連絡をした大吾は、

なぜか春斗から苦情を貰っていた。


「えぇ。何がダメでした?ちゃんとスキルもエフェクトも狙った通り発現してたようですしバトルにも勝てて万々歳じゃないですか」


「いや、大吾君。確かにスキルの効果は非常に良かった。

 見てくれていたプレイヤーの反応も良かったし、

 DMで問い合わせがばんばん着ている。

 ついさっきも同じ【77】の同期からもスキルを

 教えてほしいって連絡があったんだ」


「へぇ、誰ですか?」

「曲芸師のパスタさんだよ。知ってるかな?」


曲芸師。

アナスフィでも珍しいジョブだ。

このアナスフィではジョブとは装備の制限とある程度のスキルの制限があって、

それ以外は性能はほぼ変わらない。

例えば聖騎士ジョブのアーシェスでは先日戦ったトリエスティのような

魔弓は装備できないし、使っていたユニークスキルの弓型も使用出来ない。

もちろん、ステータスによるバランスは違っているが、

それも同じ数値でパラメータを振ればある程度は同じ能力になるため、

それも戦略の一つというわけだ。

ある程度とはジョブによってステータスの伸び幅が違うという所だ。

そのため同じ騎士系のジョブでも

例えば以前アーシェスが戦っていたリドリーは恐らく速度特化の騎士で、

アーシェスは現状バランス型の騎士といった具合だ。


さて、脱線してしまったが、

この曲芸師の一番の売りは装備品の見た目を任意に変更できるという事。

例えば剣のような性能を持ったトランプであったり、

兜のような防御力を持った帽子であったりなど、

装備の見た目を自由に変更できるため人気のジョブの一つである。

そしてアーシェスが話していたパスタというプレイヤーは

完全にピエロをロールとして演じており、そのクオリティの高さと

相手をおちょくるような戦闘スタイルで人気を出している配信者だ。


「確かにパスタさんだったらコンタクトを使わなくても

 魔眼スキルっぽく出来そうだね」

「そうなんだよ。だからパスタから

『コンタクトの機密性は分かるからスキルを売ってちょーだい!』なんて

 言われてるんだ」


売って欲しいと言われてるなら別にどちらでもいいような気がすると大吾は考えた。

コンタクトはどうしても現状エリザベスでなければ作れないと考えており、

彼に迷惑を掛けるのは大吾としても避けたい所だった。


「いいんじゃない?好きにしたらどうかな?」

「いやいやいや、これは立派な僕の戦略スキルになってくる。

 さすがに簡単に首を立てに振るわけにはいかないって」

「はっはっは!まぁ任せるよ。俺はどっちでもいいからさ。

 スキルだけなら春斗さんに任せるよ」

と無責任な事を話す大吾。


「というかだよ。大吾君。

 あの【魂の上書き(ソウルオーバーライド)】なんだけどさ、

 反動大きすぎないかい?」


「え?事前に説明したじゃないですか。

 フルマラソンで走るみたいな疲れ方しますよって」

「いや、テストで使ったからある程度は分かっていたが、

 実践で使うと全然違ったんだよ」

「といっても前回のバトルの様子を見ている感じだと

 10秒も使ってないですよね?」

「多分、3秒くらいだと思うが……」

「なら反動は6秒程度ですか?それくらいは我慢して頂くしかないかなぁっと」

「それがね、あの時反動は数秒程度で収まったが、

 その後もずっと身体に倦怠感が残ってね………」


なるほどと大吾は思った。

そりゃ行き成り体調が回復してもすぐに動けるわけじゃない。

唯でさえ、バトル中は集中力を削っているし、思考能力も落ちていく、

それにマラソン並みの負荷が一気に掛かれば確かにキツイだろう。


「でも、それくらいの代償を用意しないとスキル申請通らないですよ?」

「そうなんだよね、だからこれは愚痴だと思ってよ」


「あ、春斗さん、そういや新しいスキルを今考えてましてね?」

「おお!いいね、そういう話は大歓迎だよ。どんなスキルを考えてるの?」


思ったとおりの反応をしてくれた春斗に対し、

大吾は機嫌よく答えた。


「聖騎士が闇落ちするのって良くないです?」

お読み頂きありがとう御座います。

評価、コメント等頂けるとモチベが上がりますので、

よろしくお願いします。

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