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コロニャリーナ
気がつくと、暗い路地裏で座り込んでいた。
「ここ、どこだ?」
「ここは、異世界、コロニャリーナ」
「あ!て、店長!」
「ちょ!異世界ってどういうことっすか。」
おれは、50は超えてるであろう店長を少し睨みながら見ていた。だが、店長は穏やかな表情をしていて、悪い人には到底思えなかった。
「君なら適任だと思ってね」
「この世界の救世主に。」
「え!?な、なにがなんだか」
「ここはどこなんですか?なぜおれを!」
「君はもうあの世界では死人同然」
「ならば別に言っかと思ってね」
「ちょ!なに言ってるんすか」
いきなり、店長に恐怖を覚えてきた。
だが、店長は依然として笑みを浮かべ、穏やかな表情である。
「この世界は最近、原因不明のウイルスが発生し、人口の25パーセントがそのウイルスに感染してしまっておる」
「ウイルスの正体もまだはっきりとは分かっておらず、体内に取り込むと、」