プロローグ2
「それで、俺はなぜここにいるのでしょうか?」
神様はニヤニヤしながら教えてくれた。
「実はさぁ~、神界にオタク文化を布教したんだよ。」
マジかよ。スゲーな神様神界にオタク文化をふきょうしたのか。
「それで、結果は?」
そしたら神様の顔がニヤニヤ顔から満面の笑みで
「大成功さ!」
そしてなぜか成功してる。
「成功した理由は?」
「君、友達から醒めてるとか言われたことない?」
「いえ全く言われませんが何か。」
「自分で振っておいてなんだけどもう言わないでおくよ。」
そしたらわざとらしい咳した後にジョジョ立ちをして言った。
「では、成功した理由を言ってしんぜよう。」
「もったいぶらずに速く言ってくださいよ。」
ジョジョ立ちをやめて、真顔でこういった。
「人脈と権力を強引に使った。」
すごいけど残念な神様であった。
なんか急に頭が醒めたけど、ある質問を思い出してもう一回言った。
「それで、俺はなぜここにいるのでしょうか?」
「くじ引きしたら君が当たったんだよ。」
ここにいる理由がくじ引きだったのに龍之介はショックだった。なぜなら龍之介はお年頃なのだ、だが決して龍之介は中二病ではない、この空間に来てから夢見る男子になっていたのである。なまじラノベ知識があるせいでもあった。
だが龍之介は諦めなかった。
「それで、俺はなぜここにいるのでしょうか?」
「だから、くじ引きしたら君が当たったんだよ。」
やはり、先ほどと同じ答えだった。
それでも、龍之介は諦めなかった。頭に手を当て、どこぞの二人で一人の仮面のヒーローの「さぁ、お前の罪を数えろ。」のポーズで、もう一回言った。
「それで、俺はなぜ「いい加減にしろよ。耳の穴かっぽじってよーーく聞けよ、お前さんはくじ引きで選ばれただけだ。」
神様は殺気を出しながらそう言って、言い終わったら殺気は嘘のように消えていた。
龍之介はあのポーズのまま石化したかのように固まった。
「反応がない、ただの屍のようだ。」
その言葉で龍之介は意識を取り戻して言った。
「いや生きてますよ。」
「それはよかった。」
そして立ち直りが速かった龍之介は次の質問を言った。最後の希望賭けて言った。キメ顔で
「選考基準は?」
「今さっき地球でポックリ死んだ人だ。」
龍之介はもう諦めたと同時にこう思った。
うわぁー、何この適当な感じは。ていうことは、もしかして「ラノベ展開に転生させてくれるのか?」
「いいや、転生じゃねぇな。どちらかというと転移だな」
ええ~転移かぁ~。
「なんで転生じゃあだめなの?」
「予約で埋まってるから無理無理」
もう何も考えないようにしよう、ただ質問だけしようと決めた。
「なんで転生できないんですかね?
「ヒンドゥー教や仏教の輪廻転生って知ってる?」
「まぁ、知ってるよ。」
「それで、輪廻転生が正規の転生だけでね。神が干渉した転生はアウトなんだよ。」
「どのくらいアウトなんですか?」
「君の世界で言うならね。銀行強盗するくらいアウトのことだね。」
「そうなんすかぁ~、全くピンとこないけどとありあえず分かりました。」
これがもし学生の考えだったら、悪い点数を取るのは確実だろう。
「だから俺はお前の要望どうりに肉体と能力を作って転移させる感じかな」
そうして淡々と質問を龍之介は続けていた。
「その前に俺がとばされる世界を教えてくれるか?」
「いいよ、まずはねぇ。レベルとスキルがある世界だよー」
「ステータスと称号は?」
「メンドイから入れてない。」
「どうして入れてないの?」
「その世界の俺製のスパコンがパンクしてバグが発生するかもしれないからやだ。」
「何でスパコンに任せてんの?
「いちいち神が管理するのはメンドイじゃん、だから神=偉いというわけじゃないんだよ」
「じゃあどんな宗教があるの?」
「ん~、しいて言えば創生教と神聖教だね、ちなみどういう感じかというとな創生教=善、神聖教=悪ていう感じで覚えておくといいよ。」
「なんで?」
「それはね、創生教は、全種族に対して平等に接するってかんじだね。まあ簡単に言うとまともな考えを持ってる人と発想が柔軟な人が集まった組織だね。それで代々の教皇は現実主義者でちゃんと手綱を握ってるから安心するよ。人族の平民階級と奴隷階級それに人族の貴族以外に人気なんだよね。
神聖教は、人族至上主義で腐敗してるんだよね、今の教皇は金銭欲の塊で人として屑なんだよね。それで神聖教は人族の貴族に対しては外面は良いんだよね、あとは生まれたときからの洗脳教育のせいでもあるんだけどね。だから貴族に対して信頼が厚いんだよね~、平民と奴隷に対しての差別意識が凄いんだよ、はぁ~困ったもんだよ。」
「てことは、創生教の方が信者が多いんだ?」
「正解」
「次に質問、その星の大きさは?」
「地球の3倍大きいよ、大陸の数は地球と大して変わらないけどその分湖と川と水源は多くしてあるよ。高度もそれなりに合わせようと思ったけど、それだとつまんないからちょっと高度を上げてるんだよね」
「大丈夫なのか?重力とか?」
「大丈夫、大丈夫。その辺のシステム的問題は俺とスパコンが何とか調整してあるから大丈夫だ。」
「そうすか~」
龍之介は「もう考えるのを止めたほうがいいのかな。」と心の中で思った。
その後は龍之介の質問が終わるまで続いた。「立って話すのも何だから」と言って、途中で神様がテーブルと椅子を作ってくれた。
もう龍之介の頭の中はパニック起こしそうだった。