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003 決闘

 めでたく虎耳奴隷メイドをゲットしたのでオークション会場を後にするべく会場の出口の方へと向かっているのだが、どうにもお客さんがいるっぽい。

 一刻も早く腹ペコニャンコに餌付けしたいのだが。

 仕方がないので今のうちに俺の後ろを歩いているニャンコとコミニケーションを取っておこう。 


 「そー言えば最低限の自己紹介もしてなかったね。俺の名はアルマ。12歳。識別し辛いらしいけど男。そっちの名前とかは知ってるから自己紹介しなくて良いよ」


 おっさんに名前や年齢、特技などが書いている紙を貰ったしね。

 無くてもより詳細に把握していたが。


 特技の欄に書いているのが戦闘だけってのはどうなんだろうねぇ?

 ニャンコが隠していたのか?

 把握してなかっただけか?


 「で、基本的な事だけど、とりあえず俺の事はご主人様と呼んでおいて、メイド的に。メイド服は純粋に俺の趣味。他意はないし、家事能力とかは期待してない。これから学んで出来るようになる気があるなら機会はできる限り与えるけど、そー言う運用は予定にはないから適当でいいや。それが原因で本命の方がおろそかになったら本末転倒過ぎだし」


 ニャンコにはなんとなく似合わない気がする。

 

 「セリアの主な役割は目の前に居る分かり易い敵を撲殺する事かな。制圧でもよいけど。間違ってはいけない事は俺の護衛は必要ないって事。労力的に無駄すぎるから俺を護ろうとはしなくても良い。寧ろ自力でさばけそうにないなら盾にしてね。ご主人様を肉壁にする奴隷と言うのも斬新な気もするけど、治療の手間とか考えるとねぇ~どんなに酷使してもかすり傷すら負わない俺が盾になった方が効率良いし」

 

 盾になるのはオートフルガード任務中の先生だけど。


 「それ以外の事は~……ん~まぁ適当でいいや。ダメな事があればその都度指摘する。ああ、そうだ。大事な事を言い忘れてた。俺が命令である事を明言してない事は命令ではないと言う認識で良いよ。普段のテキトーな戯言を命令と認識してると問題があり過ぎだし。普段口走ってるのは9割がた戯言のたぐいだし」


 碌な事言ってねーし考えてない気がする。


 「後はそうだなー、肉体労働が主軸になるから戦力を維持するための栄養補給、食べるのも仕事と思っておいて。白虎族が大食らいなのは知ってるけど、中途半端に遠慮されていざと言う時に力が出ませんとか笑えないから。料理を用意するご主人様と、『ご主人様。飯はまだですかいのぅ』とか言って食べる専門の奴隷メイドと言うのも中々シュールだけど」


 俺の中では正しいのだが。

 餌付け的な意味で。

 

 「その辺はよそはよそ、うちはうちって事で割り切って慣れてね。俺は理不尽な非常識の結晶だから周りに合わせる必然性がほとんど無いんだよね。だから合わせる気もあんまり無いの。と言う事でセリアが俺に合わせるように。どうでも良いその他有象無象が勝手に決めた事に盲目的に従う必要はないし、奴隷的にはご主人様の意向がすべてに勝るはずだから間違ってはいないはず」


 これくらいかな?

 ゆっくり喋りながら歩いていたけど、もう外への扉が目前だし。


 「とりあえずはこんなところかな~なんとなくでも把握できた?」 


 「はい。ご主人様の御意向に従います」


 「おっけーそんじゃー早速だけど仕事がありそうな雰囲気だよ~」


 オークション会場の玄関から出てみれば失敗キメラが武装した大勢の取りまきを従えてお迎えしてくださっております。


 取り巻きの頭数が増えてるね。

 50人位?……52人か。


 「その奴隷を寄こせ」


 失敗キメラが簡潔に要求してきた。


 「だが断る」


 「貴様!ワシに逆う気か!」


 おお、真っ赤になった。


 「ほぼ条件反射で返事しただけだけど、他人の奴隷に手を出すのって重犯罪じゃなかったっけ?」


 この国、実力至上主義国家『マーセナル』の基本方針は弱い奴は死ね!貧乏人も死ね!と言わんばかりだが国と言う組織を維持するための法律くらいはある。

 

 その中でも奴隷に対する扱いは厳しい。

 昔アホな貴族が他人の奴隷に手を出すと言う事をちょいちょいやっていたのだが、突出した実力者と言うものは稀にいるもので、2回ほど化け物相手にやってしまった事があり、最初の方は比較的温厚だったためかその当時の伯爵と子分の子爵3、男爵5家が取り潰しになる騒動ですんだらしいが、2度目のが酷かったらしく、曖昧な記録しか残っていない。


 なんでもエグ過ぎて公式記録から抹殺されてしまったそうな。


 どんだけやらかしたのやら。

 なんにせよ、その様な歴史的背景があるため、たとえ相手が平民で貴族であろうとも他人の奴隷に手を出す真似をすると基本的には打ち首獄門の上さらし首となる。


 それに、貴族ってのは派閥を持ち利権争いが日常業務だから他人の奴隷に手を出したりはなんて事はしない。

 弱みを多少なりとも見せれば敵対派閥に執拗かつ陰険に小突き回されるからだ。


 「バカめ!貴様が譲ればなんの問題もない!」

 

 確かに一理ある。

 奴隷の譲渡は認められている。

 購入に該当するけど、適当な手下にでも持たせて自分が使えばよい。


 「どこで譲る可能性があると思ったの?」


 「キサマァー!あくまでもワシに逆らう気かっ」


 顔が真っ赤を通り越して赤紫になってるんですけど。

 汁が飛んでるんですけど。


 「ワシを誰が知っての狼藉か!」


 「申し訳ありませんが、ブタとヘビを足して割らずに人型にしようとして失敗した様なモンスターとの面識はありませんので……オークの変種ですか?」

 

 「ギッギ……」

 

 失敗キメラが目を見開き声にならないうめき声をだす。

 マジでモンスターみたいじゃねこれ?

 おい。

 取り巻きども。

 表情隠せよ。

 上手い事言いやがってとか、納得したっみたいな面しやがって。

 笑いを必死で我慢しているのもいるね。


 「まぁこの町で最大の商会、『カーマイン商会』の会長らしき物体なんじゃね?と言う程度は分かるんだけど」

 

 貴族ではないんだよね。

 大豪商だけど。

 その割には資金が乏しい気がする。


 「ならばワシにその奴隷を寄越さねばどうなるか分かるだろう?」


 「う~ん……そうだねぇ~いつも通り生ゴミ掃除になるのかな?生ゴミが散乱していると迷惑だよね?大量にある生ゴミが腐敗すると疫病の温床になったりするし。俺って意外と無暗に人様に迷惑をかけてはいけませんと言う常識は標準装備してるんだよねー」


 俺にとって必要ならいくらでも、どれだけでもヤるんだけど。


 「失敗キメラさんには難しい人間社会の道理かもしれないけど」

 

 「誰が失敗キメラだ!」


 無言でジ……と見つめなが失敗キメラを右人差し指で指し示してみる。


 ブホッ

 ゴホッゲホッ

 グフッゲホッゲホ

 ゴフッゴフッ


 必死で何かを誤魔化す人達が量産される。

 これも一種のテロかも。

 いや、遊びでやってる訳じゃないのよ?

 失敗キメラと取り巻きの乖離かいり策ですよ?本当だよ?


 「キサマァーあくまでのその肉便器をワシに寄さん気か!」


 おい、本音がでてんぞ。


 「その肉便器がワシの記念すべき1000体目の肉便器に相応しいとなぜ分からん!」


  資金が乏しかった理由が理解できた。


 「いやー……さすがにそれを分かれってのは無茶ぶりだと思うけど」


 「メス奴隷とは無駄な手足を切り落とし、歯を抜いて肉便器となるのが正しい姿なのだ!そんな事も知らんのか!」


 え? 

 あれ?

 常識みたいに語られて怒られたけど。

 俺が非常識なの?

 いや、周りの取り巻きも微妙な顔してる。

 なんで言うんだよみたいな。


 「ヒクワー……マジデヒクワー……俺もたいがい非常識な自覚あるし、下を見て安心するのは良くない事だと思うけれど、これに比べたら大分マシだと思ってしまうね」


 ふとニャンコに意識をやると何とも形容しがたい微妙な顔をしてる。

 

 「奴隷に対する見解の相違で相いれないようだね。俺は愛でる派だ。猫は餌付けして愛でるものだ。そんな事も知らんのか。世界中の猫愛好家を代表して死んでも譲らん!」


 断固たる決意をもって宣言する。

 猫ラブと!

 猫じゃなく虎じゃん?と言う意見が俺の中にいる天使りせいから出てくるが知った事ではない。

 虎だってでっかい猫だ。

 猫だってちっちゃい肉食動物だ。


 「いや、猫ではなく虎だろう?」


 なっ!?

 失敗キメラに突っ込まれただと!?

 だがっ


 「バカめ!俺は飢えた巨虎が相手でも普通に餌付けに挑む勇者だ!その辺に転がっているその他有象無象のなんちゃって猫愛好家と一緒にしないで貰おうか!」

 

 この世界にも普通に猫と虎はいるし、飢えた虎がいればやる。

 

 ふと、ニャンコに意識をやれば絶妙に微妙な表情をしている。

 あえて多くは語らず、それが大人の判断。

 そんな感じの顔。

 なんだよー言いたい事があるんなら言えよー。


 「では仕方がない。決闘を申し込む」

 

 「なんでやねん」


 思わず関西弁になっちゃったじゃないか。


 「貴様が譲らんからだ。貴様が死ねばその奴隷は所有者のいない奴隷になるから拾った者に所有権が移る。暫定だがな」


 そうだね。

 既に制限に達している場合は売る義務があるからほぼ売ることになるけど、手下の持ってないのを所有者にすれば良いし。


 「とは言え、事が露見すればさすがにワシもまずい」


 その程度の理性と知性はあったのね。

 てっきりこのまま襲い掛かって来るものだと思ってました。


 「だから決闘だ」


 この世界では結構細かくて厳しいルールはあるが決闘が法的に認められている。


 「ん~こっちが勝ったら900万リル寄越すって言うなら受けても良いよ」


 ルールその1 申し込まれた側が同意しなければ成立しない。

 ルールその2 申し込まれた側は相手に勝った場合の要求が可能であり、これを申し込んだ側が承諾する事で決闘の前提条件が整う。


 「場所と日時は今すぐこの場でだ」


 ルールその3 申し込んだ側が場所と日時を指定できる。


 「じゃーこちらの勝利条件はそちらの代表以外の戦闘員が全員戦闘不能ね。戦闘不能の定義は死亡、気絶、降参で。そちらの勝利条件はーそうだね。俺が死ぬ。気絶する。降参するだと微妙だから出血にしようか。俺が出血したら負けで」


 ルールその4 申し込まれた側が勝利条件を決めれる。


 「バカめ!白虎族の奴隷がいるからと慢心しよったな!いくら白虎族とは言え女!その上武装もせずメイドの様な恰好したメス奴隷など数の暴力の前に圧殺されるだけよ!ましてや勝利条件がその奴隷の制圧ではなく貴様の出血とは笑わせる!」

 

 普通はそう思うだろうね。

 ましてやニャンコは美麗と言うか華麗すぎる。

 手足も細く眩しく白い。

 手や指も繊細でとても強そうには見えない。

 男を狂わせる魔性の美貌が前面に押し出され過ぎている。


 「俺は別に商人って訳じゃないんだけどねー眼の良さには色々な意味でかなり自信があるから、俺も笑えるよ。ある意味では無理もないと思うけど、強さって、強くなればなるほど他人の強さには敏感になって自分の強さの隠蔽は上手くなるからねー。実力差が酷すぎると対象が大きすぎて認識できなくなる」


 強いのは俺じゃなくニャンコと先生だがなぁ!


 「で?同意って事で良いの?」


 ルールその5 勝利条件の設定に申し込んだ方が同意する事により決闘が正式に成立する。

 

 「ふんっ良かろう。若造に世間の厳しさと言うものを教育してやろう」


 な!?

 失敗キメラの癖にカッコイイ決め台詞をドヤ顔で言いやがっただと!?


 「そう?なら俺は無知な失敗キメラに、この世界に存在する唯一の決まりはより上位の強者が決めるものだって真理を教えてあげようかな?」


 ニャンコも負けたら四肢切断されて達磨肉便器に転職する訳だし、一般的にはお勧めされていない方のやる気は十分だろう。

 腹ペコで気も立ってるだろうし。


 「セリア。俺は自分からは何もしない。最終的に俺が何もせずに終わらせる事が出来たら900万分、何でもどれだけでも食べて良いよー」

 

 一応餌で釣っておこう。

 

 「承知いたしました」


 うむ。

 ニャンコのヤる気はさらにみなぎった様だ。


 「貴様、どう言う金銭感覚をしておるのだ」


 また失敗キメラに突っ込まれたぞ?


 「可愛いペットの食費になら俺は全く迷わず全財産突っ込めるよ?可愛いは正義じゃん、常識的に」


 常識じゃんね?


 「貴様が非常識なのは分かった」


 失敗キメラに呆れた顔をされた気がする。

 俺には失敗キメラの微細な表情の変化を読むのは難易度が高いわ。


 「全く、嘆かわしい。メス奴隷の主食と言えば精液に決まっておろう」


 そっちの呆れ!?


 「まるで常識であるかの様に言ってるね……」


 「貴様が非常識なのだ」


 「見た目の段階で非常識な失敗キメラには言われたく無いなぁ」


 「貴様!まだ言うか!」


 まだも何も、失敗キメラと呼ぶなとは言われてませんが?


 「真面目な話、俺にも他人の身体的特徴を侮蔑する言動は品性を損なう恥ずべき行為だ言う認識はあるんだけど、生まれつきの身体的特徴や負傷などの後天的なものなら、さすがに俺でもあえて多くは語らずの理性的な大人の判断をするけれど、失敗キメラは過剰に怠惰な生活が原因だと誰もが一目で分かるじゃん?人として恥ずかしくない程度の品性の持ち合わせも無いっぽいし。人と獣を分け隔てるのは理知がもたらす品性だと思うよ?」

 

 昔の偉いおっさんも人の本質は強欲であるが故に欲を律する理知こそが尊いみたいな事を言ってたよ―な気がするし。


 「まぁもっとも、俺は俺で相手から吹っかけてきた上に決闘が成立したから合法とは言え、身の程知らずのアホをシバいてカツアゲしようとしてるし、あんまり人の事をどーこー言えたものでもないけど」


 「小娘がぁ小賢しい減らず口ばかり叩きおってぇ」


 こいつも誤認してんのかい。

 一人称が俺なのにね?

 レアな俺っ娘だとでも思われてるの?


 「小娘じゃなく小僧だけど……小賢しいお子様に論破されちゃってるって段階で色々知れてると思うなぁ。事前の舌戦はこれくらいで良くない?」


 決闘にはルールではないが慣例がある。

 それが今やってた己の言い分を主張する舌戦。

 ギャラリーはこの隙に賭けをすると言う訳だ。

 同時にギャラリーが証人になる。


 「良かろう!その鼻っ柱をへし折ってくれるわ!」


 「わーこわいー」


 失敗キメラの取り巻きが各々の武器を構え臨戦態勢に入る。

 ニャンコは自然体だ。


 「やれ!あの生意気な小僧の両手足を切り取って達磨にしてやれ!」


 鼻っ柱をへし折るんじゃなかったの?


 「じゃ、俺は観戦してるからーガンバー」


 これで把握でないかもしれないニャンコの実力も多少は測定できるかもしれないし、お金も儲かって至れり尽くせりだね。


 ……勝負が成立するとよいね。






◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇






 ニャンコがニャンニャンしてる。


 腕を一振りする度に鎧やら盾を装備している推定重量100kgオーバーの質量が飛翔して4、5人巻き添えにしているが。

 ついでに金属の盾やら鎧がまるで超大型肉食獣の理不尽な腕力で鋭い爪を振るわれたかの如く引き裂かれてるね。


 ニャンニャン♪


 白く眩しい美麗な脚線美が披露され、華麗な後ろ回し蹴りがナイトシールドを捉える。

 ニャンコの美脚が左手に肉厚のナイトシールド構え、右手にやや分厚いナイトソードを装備した身長は2m近くありフルプレートメイルの推定重量200㎏前後の盾騎士?を砲弾の如き勢い吹き飛ばす。


 分厚いナイトシールドがベッコリ凹んでひしゃげてるんですけど。

 その盾もう使えないよね?

 腕も曲がってはいけない方向に曲がってるし、骨がコンニチハってなってますよ?

 また8人ほど巻き込まれた。

 ボーリングごっこでもしてらっしゃるんですか?

 蹴り技もいけるんだね。

 純白のスケ紐パンのパンチラサービスを盛大にしてらっしゃる訳だけど、そんな恰好させてる俺が言うのはおかしいが、気分的に大丈夫なの?


 いかんな、相手が弱すぎて参考にならね。

 開始して数秒しかたってないのに半壊しちゃったよ。


 剣に盾、槍に弓、体術と投擲、(小)の技能もちがほどんどだし、土術はないけれど、火術、水術、風術、と魔法使いも3人ほど混じっているし、特性にも身体(小)だの魔力(小)あるからもうちょっと頑張ってくれると思ったんだけど。


 どうやらニャンコの動きが速すぎて捉えられない様子。

 攻撃がとかじゃなく、ニャンコの姿を補足する事自体が難しいっぽい。

 特性の身体(中)をさらに気功(大)の基本技である身体強化で補強し、気功も操気(中)で効率化、その上で体術(大)で無駄の少ない効率運用と合理運用を行った結果かな?


 あ、手刀で剣を両断た!


 マジで?


 手刀って金属の剣を両断できるものなの?

 とっても剛腕ですね。

 剣の腹を叩いて折るとかなら分かるけど、明らかに刃の部分を相手に手刀VS鋼と思われる剣とかやって一方的に鋼?の剣を両断したよね?


 気功の硬気功ってやつだろうけど……実際に見ると凄いねぇ。

 これが剛腕(大)の真価なのかな?


 ニャンコが大きく右腕を後ろに振り上げ高速で振り切る。 


 え?


 明らかに手の届かない7メートル近く離れた距離から盾2と槍3、剣を2本両断したね。


 えっと、確か空刃斬って技だったかな?

 高速で振りぬいた刃先で作り出した薄い衝撃波で遠距離の切断攻撃をするっていうあれね?


 高い水準で硬気功が使えないと素手でやっちゃったら自分の手が大破する自爆技だったはずだけど。

 それ以前に振り抜く長さがあるほど先端が加速されるから使い易く、短い程に振り抜きの速度が要求されて難しくなるから素手でやるのは超高等技術のはずだけど。


 気だと思われるエネルギーも先生が観測しているから気刀と呼ばれる操気技も併用してるね。

 となると飛斬と言われる奥義的な技の1つだね。


 華麗に舞い踊りニャンニャンするニャンコ。

 その度に乱れ飛ぶ人や金属。


 実力差が酷すぎて猫とカタツムリの喧嘩に見えてきた。



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