表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Relife  作者: ものくろ。
2/2

第二話

「ううっ・・・」

朝6時。カーテンの隙間から差してくる光が、僕の意識を覚醒させる。体を起こし、枕元の携帯を確認する。

着信あり。3件。

「なんだよ。こんな朝早くから・・・あ、智子だ。」

叶田智子(かのうだ ともこ)。茶色い髪を耳の所で結んでいて、いつもはしゃいで可愛い、僕の彼女。

ちなみに初彼女。

何か急用なのだろうか。こんな時間に珍しい。いや、そもそも電話を掛けてくることも珍しいのだが・・・

そう思いながらも智子に電話を掛ける。

『もしもし、海人くん?』

掛けてから4コール目で、智子は電話に出た。

「あっ、智子か?さっき僕に電話してきただろ?」

『そうなの!ちょっと用があって。8時に『桜かふぇ』に来て貰えるかな?』

「あぁ、いいよ。じゃあ8時にな。」

『ありがとう!じゃあまたね。』

「あぁ、またな。」

プツッ。電話が切れた。

「・・・・準備するか。」

白いシャツ。黒いジャケット。いろいろと試行錯誤しているうちに、もう七時半になってしまった。


8時。駅前の『桜かふぇ。』で彼女を待つ。

--------------

「お待たせ。海人くん、ごめんね。」

8時15分を過ぎた頃、ようやく智子が現れる。

茶色い髪を巻いて、白いワンピースに薄い黄色い

カーディガン。

「いやいや、全然だよ。僕も今来たところさ。」

デートにお決まりの会話を交わした後、智子は向かいの席に座った。

「で?用ってのは?」

「えへへ、あのねー。」

智子はにこにこしながら僕が買ってあげたブランドのバックを探り始める。

「これこれ!」

白い入れ物の中に、大粒のダイヤのついた指輪が光輝いていた。

「ど、どうしたんだよ。これ。メチャクチャ高そうだけど。」

「へへっ、買っちゃいましたー。」

「い、いくらだったんだ。」

「10000000円。」

「い、いいい、いっせんまん・・」

「うん。ローン組んで。」

「で、ででで、どうしたのかな?智子さん。」

「ローン、お願い!よく考えたら10000000円なんてお金、ないんだよね。」

「・・・・いや、さすがに。」

「・・・・ダメかな?」

「わかった、いいよ。」

「そっかあ、残念・・・っていいの?!」

「いいよ。お前のためなら。僕はお前の彼氏だしな。」

「やったあああ!ありがとう!じゃあよろしくね!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ