サンバカ
「昔々、三人のバカがいました。
『アホ』、『ダム』、『コン』と云う名前でした。三人はバカですが、仲間思いでした。
ある日のこと、アホはせっかちだったので、前歯がへし折れました。
ダムはおっちょこちょいなので、石と木の実を間違えて食べて犬歯がへし折れました。
コンはデリカシーがないので、村長の娘を怒らせてしまい、顔を殴られ奥歯がへし折れました。
それ以来、彼らのあだ名は『前歯』、『犬歯』、『奥歯』に変わってしまいましたとさおしまい。」
「懐かしいですね。小さい頃、ばあちゃんが寝る前に読みかせしてくれたな。
ではないですね。そんな記憶ないです。なんなんですかこの話」
と僕は言った。
「ノリツッコミをしてくれてありがとう。クレオ君
この話は、バスに乗る前に思いついて、オチは話している途中で思いついたよ」
「でしょうね。てか、コンが歯が折れた理由は自業自得ですが、
アホの歯が折れた理由がイマイチ腑に落ちません。」
「考えてなかったね。どうしよう、サンバ踊ってて、足を滑らせて歯が折れたとかでいんじゃない。三人の歯が折れたバカたちだけに」
「何、うまいこと言ったみたいな顔してるんですか。毎回、親父ギャグみたいなオチじゃないですか」
「歯に衣着せぬ意見だね。これには、歯が立たないよ。歯抜けだけにね。」
「もうええわ」