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6 砂上カジキ戦

この度は、この小説を読もうとしてくださり、またはこの小説をここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。

さらには、この小説が目に留まり、開いてくれた皆様、本当にありがとうございます。


これからも投降を毎日していく予定ですので、応援していただけるととても励みになります。

よろしくお願いいたします。

もうどのくらい走っただろうか。


「はぁ、はぁ、もう仕方ない。

やるしかない!」


アインは覚悟を決めたようにこっちを見た。


「神器・巨人の斧(アトラス)


彼の掛け声に答えるように斧は大きくなった。


そして、彼はこっちに向かってくる砂上カジキを迎え撃とうとしている。

俺は何もできない無力な人間なのか。

何かしたい、でもどうすれば……


「よっっと! ほいっ!!」


アインは一匹づつだが、薙ぎ払っている。


「おい!! 近づくなよ!

砂上カジキの背ビレや尾ビレには猛毒がある。

かすっただけでも俺の創生術じゃ治せないよ!

あと、治せなかったら多分死ぬから気を付けろよー!」


ま…まじか……


どうしろっていうんだよ!

砂上カジキは幸いにも、アインに気を引かれていて、俺の方には来ない。


…………


正直見てるだけで何もできない。

そういえば、前にもこんなことがあったなと思い出す。


歌手志望のレッスン上で、オーディション選抜を行う事がしばしばあった。

その時も、新人の歌を聞いたり、すでにテレビに出て話題になってる奴の歌を聞いたりして、

今思えば、悔しいと思った事なんてなかった。


こいつらは才能がある奴、俺は才能がない奴、と勝手に線引きをしていた。

けれど、実際は、才能がある奴の努力を知らないから、羨んでいただけなのかもしれない。


家に帰る途中も周りの目を気にせずに、歌を歌う奴もいれば、

積極的に路上でライブをしている奴もいた。


そんな彼らの努力は見て見ぬふりをし、出来る範囲でしか努力をしてこなかった俺が、

夢なんて叶えられるはずがなかったんだ。


けど、その努力をしようとしたことはなかった。そもそも俺にそんな気持ちの強さは

無かったのかもしれない。


だからもう後悔はしたくない。


「この数、埒が明かない…」


アインは防戦一方という形だった。


「ねぇ!聞いてる?

ねぇってば!」


アインが俺に何か言っていた。過去に囚われていて、全然聞いていなかった。


「さっきの水が出てきたとき、あれ多分だけど、君の力だよ。

もう一回できるよ、わかんないけど、君ならできるよ!

あと、創生術に似た違う種類の術もあるってすごい昔だけど聞いたことあるから、

頼む、なんか、なんでもいいから手伝ってくれ!!」


そのアインの気持ちに応えたかった。まだあって間もないのに、

彼は俺を信じてくれている。


そうだ、やらなきゃいけないんだ。ずっと逃げてきた。

逃げちゃダメだって思った時も、知らず知らずのうちに逃げてきていた。


今はもう、逃げない!!


俺はこの世界で本気で後悔してきたことを糧に、

もう絶対に後悔の無いように生きたい!、素直にそう思った。


さっきやったみたいにやれば、もしかしたら、

一点に力を集めて、はぁぁぁぁあって感じで。


俺は目を瞑り、集中した。

一瞬の静寂と緊張の中、俺は創生術を使おうと試みた。


なんだか、力が溜まってきた気がする。


「……っ!?」


「危ない!! 伏せろ!」


アインが大声で叫んだ。

そして、その声が聞こえてから数秒後、俺が目を開けると

アインに集中していた砂上カジキが一気にこちら目掛けて進んできている。


しかし、次の瞬間、俺の真下を中心に文様のような、術式のような、

何かが浮き上がってきた。


「これは……あの水を出した時と同じ!?」


「なんだこれ、見た事ないぞこんなの!」


アインは驚いたようにこちらを見る。


砂上カジキが向かってきている。

俺はこの術の使い方は分からないが、とりあえず強く力を込めて祈った。


祈ったのも束の間、すぐその文様っぽいものは消えてしまった。


「まずい! 逃げろ!」


アインが叫んだのと同時か、いや、叫ぶよりも早かったのかは分からないが、

地面が地響きを上げ、崩れ始めた。


砂上カジキたちはバランスを崩したのか、溺れたような様子であった。


しかし、安心している暇はなかった。


「おい!! 後ろ!」


アインの声に反応して、振り向くと目の前に砂上カジキが飛び出してきていた。

どうやら、背後にすでに回られてたらしい。


俺は咄嗟に反応して、体を避けようとしたが、ほんの数秒間に合わなかった。


砂上カジキの尾ビレが、俺の腕をかすった。


「おいおい、冗談じゃないぞ……」


アインは驚愕した表情で俺を見た。

そして、地面の崩れは止まることなく、激しさを増していった。


俺とアインは少し距離のある状態で、また、崩れた地面によって、

下の層へと落ちていった。


ここまで読んでくださり、お疲れ様でした。また、同時に、ありがとうございます。


まだ拙い文章で、正直、面白くない部分もあるかもしれませんが、創作を続け、上達していきたいと思っております。

もしよろしければ、評価★★★★★、ブックマークなどしていただけるととても創作の励みになります。

応援していただけたら、とても嬉しいです。

これからもよろしくお願いいたします。

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