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第八十七話◆

第八十七話

 実家に帰ろうとも思ったのだがまだ帰るのはやめておいた。理由としてクリスマスが終わってから悠子が帰るといったので僕もそれに合わせることにしただけだ。

 いや、別にあの父親が家にいるからというわけではない。断じて違う、違うといったら違うのである。

 今年学校に行くのが最後の日を放課後百合ちゃんと過ごした僕は素直に家に帰ってきた。悠子はどうやら校長先生と教頭先生(両方とも苗字が同じ、夫婦だからだそうだ)とまた飛び級について話があるそうで悠も今回はそちらのほうへとお呼びがかかっているらしい。だから、この時間帯に遊びに来る人はあまりいない……

「間山霧之助さん、わたくしは今日から冬休みになりましたので実家に帰ります」

「ああ、そうですか」

 遊びに来る人はいなくとも、このようにきちんと報告しにきてくれるひともいるのである。緊張した時間が刻々とすすんでいくのだが、あいにくあまり早くはすすんでくれないようだ。

「明日がクリスマスだというのに残念ですね」

「おや、何かわたくしにプレゼントでもくれると?」

「まぁ、ケーキを作ってもっていこうかとは思っていました……お隣ですし」

 まぁ、なんだかんだで東結さんと知り合いになれてよかったと今は(あくまでも今は)考えている。若干怖い人(若干じゃないというのはよく知っていると思う)だがいい人かもしれない(個人的願望)と思い始めた矢先だったから。

だが、そんな東結さんはしばしの間考えたような仕草を見せるとぽんと手を叩いた。

「せっかく間山霧之助さんがわたくしにプレゼントをあげようとしてくれているのなら一日、帰省する日を伸ばします」

「え?」

「安心してください、きちんとお返しの品は用意しておきますから……では、失礼しますね」

 出したお茶を飲んでから会釈をして東結さんは出て行った。ま、まぁ、当初の予定通りだからいいってことにしておこう。



――――――



「ただいま……」

「お帰り……なんだか元気ないね?」

「……そう?まぁ、ちょっと考え事」

「そっか、悠子でも考え事するときがあるんだね?」

 そういうとものすごくむっとした表情をされる。

「それってどういう意味かしら?お兄さん?」

「だって悠子って頭いいから答えなんてすぱっと出るんじゃないかなって思っただけだよ。なんだか誤解させたかな?ごめんね」

「……謝らないで」

 目を合わせることなく自室にこもる。うーん、本当にどうかしたのだろうか?

 まぁ、何か困ったことがあったら言ってくれるだろう。

 そんな楽観的な考えで今晩のおかずのことを考える。



――――――



「いただきます」

「いただきます!」

 先ほどよりは幾分だけ元気になったようだ。もそもそご飯を食べる姿はいつもの悠子に近づいてはきているが後一歩が足りていなかったりする。足りないものはなんだろうか?ああ、勢いだ。ずっと食事を採っていないライオンのような食べ方を悠子はするのだ。

「困ったことがあったらいってね」

「……うん」

 一応そういっておいた。

 楽観的に考えておくとしよう。とりあえずは明日のケーキのことで僕の頭はいっぱいになっている。


余談ですが雨月は日本刀が好きです。いや、マニアックなことはわかりませんので突っ込みは無しということで。先日、大手デパートの書店(紀伊○屋)へといって日本刀の本を探してさ迷い歩いていました。ようやく見つけて手にとって見ると結構な厚さがあって心が躍ったものです。ですがまぁ、所持金が足りなかったためにあきらめましたとも。その後、一時間に及ぶ立ち読み、そして座り読みを決行。おっさんたちに連なっての立ち読みと座り読み、気がついたら剣術の本を手にしていました。ああ、いいですねぇ〜あの反りなんて……模造刀も欲しいんですけど高い高い。雨月の所持金では到底手に入らなかったりします。しかし、知りすぎると小説なんて読めなくなってしまうのです。読者が作者よりも物知りだったら『笑っちゃうぜ』って感じになります。頭がよくなりすぎると世の中面白くなくなるんでしょうか?雨月はそんなに頭がよくないので世の中若干ですが楽しいですよ。こうやって後書き書くのも楽しいですし。さて、一方的な意見でしたが……感想、評価ありましたらお願いします。ああ、今秋は面白そうなゲームがたくさん出るようでどれか買いたい…ポケモ○とか懐かしいですし。最初に見た色違い(ギャラ以外)はホウ○ウだったりします。何気に数少ない自慢ですよ。

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