第八十六話◆
第八十六話
自分のクラスが気持ち悪いなぁと感じた瞬間はテストで僕以外が全員百点、そして通信簿の全科目がオール五だったときだ。二学期だけは僕以外が全部五。どうなってるの?
そして、放課後となってクラスの男子一人ひとりが順番に立ち、一つ一つ言葉を残していく……謎の行事。すでに女子は一人を残して帰ってしまった。
「今学期お疲れ様。誰か俺にほれろよ」
「ああ、お前も無事に歳越せよ」
「家に帰ったら手洗いうがいをしろよ」
「みかんに穴あけてしょぼいマジックなんてするなよ?」
「寝る前には腹筋背筋ばいばいき〜ん♪を絶対しろよ!」
「もて男、お前の名前かかれたら死んじゃうノートに書くから安心しろよ♪」
「いただきますと錬金術するときはちゃんと両手を合わせろよ?」
「ネットの住人になるなよ〜……ネットの獣人に俺はなる!」
「引きこもりてぇ……何気に引きこもりって金持ちじゃねぇとできないとおもわねぇ?」
「年越しそばに金ぱく浮かせてぇ」
「サンタのコスプレしたねーちゃんたちと騒ぎてぇ」
「こほん、サンタクロース今年こそ捕まえたいです」
「絶望した!完璧じゃない(一人だけオール五じゃない、つまり僕のこと)このクラスに絶望した!!」
「いっぱいの『い』を『お』に変えていってみてくれぇぇぇ!!」
「泣けるエロゲで泣いたら負人♪」
「店の長は店長、天国の長もきっと天長」
「たまに先生のことをお母さんって呼んじゃうんだよ、バカやろー」
「さぁさぁ、私を神とあがめなさい♪」
「よし、今年は妹と一緒にクリスマスケーキを作ろうかな〜?」
そんなくだらないことがあって今年学校に来なくてはいけないラスト一日も意味不明なことで終わりを告げた。
―――――――
「冬休み寂しいとは思うけど私は実家に帰らなきゃいけないんだ」
「ああ、そうなんだ」
「何だ?なんだかうれしそうな感じだな?」
「そんなことないよ?」
百合ちゃんと以前行った炭酸緑茶を出してくるファミレスで小休憩。他にいるのはいちゃいちゃしているカップルぐらいだ。話を盗み聞きしているとどうやら今年のクリスマスにどこに行くかの計画をたてているみたいだ。
インフルエンザがどうとかそんな話が耳につく。一口飲んでから僕はそのことを注意することにした。
「あ、けどインフルエンザとか風邪とかにも気をつけてね?きっと百合ちゃんは豪快にいびきをかいておなか出すと思うからちゃんと布団をおなかの上にのせないといけないよ?」
「うるちゅあい!!そんなのわかってる!」
「そう、それならいいんだ」
炭酸緑茶も慣れればどうってことなかったりする。あえて『うるちゅあい!』にはふれないように気をつけておこう。
その後はいつものように雑談。
「ああ、そういえば前々から気になってたんだけどな……霧之助ってどんな女の子が好みなんだ?」
「ん〜?」
よく意味が理解できなかった。僕がどんな女の子を好むか………かぁ。
「……そうだなぁ、性格的に欠点がある子かなぁ?」
「欠点がある子?」
首をかしげる百合ちゃんにさてどんな感じに説明したものだろうかと考える。
「……説明するの難しいよ」
「そうだよなぁ、欠点がある子……」
百合ちゃんはふぅむとうなる。
「霧之助、私に何か欠点ってあるか?」
「百合ちゃんの欠点?」
「ああ、言ってくれ」
「そんなの、いっぱいありすぎてこまっちゃう♪」
その後、すぐさま脳天に竹刀が振り下ろされる。そうそう、そういうところ……
ああ、自分とはなんと幸せな奴なのだ……そう、たまに思うのです。読者の方々から感想や評価をこんなにたくさんいただいて幸せ者ですよ。それを還元せずにどうすればいいのか?そりゃもう、内容でがんばるしかないでしょう!誤字脱字だって読み返してみたらたくさんありすぎて顔から火が出ましたし。ですが、はっきりいって野望があるのです。実は本文よりも後書きのほうが面白いよ♪といわれることを目指しています……まぁ、到底無理な話でしょうけど。さて、ここで一つ予告というか予定の話をしておきます。この小説の題名はご存知の通りハッピーエンドを訊ねているような聞き方ですね?けっして、適当に決めたわけじゃありませんよ?告白が成功した、で終わらせるのもなんだが忍びない……なぁんて思ったりたまにします。現実見ないといけないんです。しかし、相変わらずエロのさじ加減が難しいものです。そのことをもうちょい考えるべきかもしれません。この小説のキャッチコピーなんて考えたら面白いですかね?『さぁ、君も一緒に羽ばたこう』なんてどうでしょうか?ま、まぁ、今後の課題としておきます。感想評価、できましたらお願いします。おしゃべりになりましたが、これにて失礼しますね。




